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DIY、とにかく戦い続ける
闘技大会無制限部門前篇 その02
しおりを挟む自慢の子供たちが注目の選手として、アナウンスされていた。
思惑はいろいろあれど、俺は純粋に嬉しくて様々な部分が止まったり……。
「なあ、なあそこの兄ちゃん!」
「……はい?」
「そう、お前さんだよ。なあ、お前さん組んでいる相手は居るか?」
「いえ、特には」
「そうか! なら、俺たちと組まないか? ほらアイツ、アイツが居たら誰も本選にいけないからな」
そんな中、俺は近づいてきた選手から協力しないかを訊ねられる。
創作物でも定番、強そうなヤツに対して徒党を組んでの制圧を仕掛けたいようだ。
「アイツ……彼、でしょうか?」
「そう、アナウンスは無かったが、最上位職と厄介な『プログレス』を持っている。一対一を何度も繰り返してたら絶対に負ける。だから最初から、多対一を仕掛けて何とか潰しておかないといけないんだ」
彼が指さす先に居るイケメン。
女性からの声援に応え、手を振るうその姿に歯ぎしりをする男性が何人か……うん、そういうことだな。
「なるほど…………はい、分かりました。ご協力しましょう」
「おっ、サンキューな。ああ、名乗らなくてもいいぜ。お前さんみたいな連中も何人か参加してくれているからな。ああ、言っておくがそいつを潰した後は自由だからな。何か起きても、文句言うなよ」
「ええ、心得ております。それでは、私は少し距離を取らせてもらいますね」
「おー、了解だ。まあ、アイツを狙うヤツに手を出さないでくれればいいさ」
そんなことをしている内に、試合開始が間もなくだとアナウンスが聞こえてきた。
人が集まっていては範囲攻撃で潰される、なので一先ず誰も居ない場所へ向かう。
「──『SEBAS』、どう思う?」
《おそらく、上手くいかないでしょう……なぜなら彼は────》
「…………嗚呼、無理そうだな」
説明を受ければ、徒党を組んでの作戦がどれだけ難しいことが理解できる。
まあ、創作物でも同じようなことをやって失敗ばかりだからな。
「ただまあ、今回は俺も参加するし、少しぐらい違う結果を出せるかもしれないな。先んじて潰しておけば、一対一だと強いヤツを子供たちに当たらないように防げるからな」
目立たないように“忍織貼替”を使っているので、予選中に俺を警戒することはほぼ不可能だ。
狙われているヤツ以上に強いヤツは、今回見つけていない。
俺がソイツを倒すことに、かなりの意味があるわけだな。
≪それでは、予選開始です!≫
そして試合が始まる。
多くの参加者たちが、一ヵ所に集まり同時に攻撃を始め──
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