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DIY、とにかく戦い続ける
闘技大会開発技部門終了 その05
しおりを挟むルリからの呼び出し、そしてその行き先にはドローンを妨害するナニカ。
絶対に裏がある、だがルリが俺を招くのだから何かしらのメリットがありそうだ。
「──嗚呼、絶対に何かありますね」
闘技島に存在する教会。
複数の世界から人が訪れるため、多神教に対応したちょっと特別な場所。
まあその説明はさておき、現在そんな教会が神聖な空気に包まれている。
……教会だからおかしくない? いや、大ありだ。
ルリが居るから、という理由も無いわけでもないだろうが、彼女がわざわざ神聖さを演出する結界を、展開することも無いだろう。
つまりそれをやっているのは、今回教会に居るであろう俺の客人。
どんな相手にせよ、失名神話を信仰する俺としては対応を考えざるを得ない。
「さて、どうなることやら……」
考えるのは『SEBAS』にお任せ、特段何も言ってこない状況では、あるがままに進めることにしている。
教会の入り口でルリに言われた通り、呼び出された旨を伝えれば、入り口に居た騎士の一人が中に入り、確認を取りに行く。
この時、その騎士が俺の知るルリ騎士団の者ではない──男であることを確認。
もう一人、その場に居たのはルリ騎士団の一員だ。
「何か、話せることは?」
「……ございません」
「そうですか、分かりました」
こういった反応が返ってくるのは、想定済みである。
そんなことをしている内に、男の方の騎士が戻ってきた。
「入れ……武器を出せ」
「武器は[インベントリ]の中に仕舞ってありますが?」
「それをすべて出せ、そう言っているんだ」
「は、はあ……?」
ちょっと面白くなってきたので、適当に惚けた演技をしているとそれを急かしてくる。
隣で青褪めた顔をしている女性の方の騎士には申し訳ないが、楽しませてもらいたい。
「早くしろ!」
「わ、分かりました──ええ、すべて出しますので受け取ってくださいね」
「分かれば…………って、おい待て、どれだけあ──」
「数千はありますので、きちんと持っていてくださいねぇー」
実際はそんなに、[インベントリ]だろうと入れておくことはできない。
なのでわざわざ、『SEBAS』に別空間と繋いでもらい、そこから武器を取り出す。
さすがに危険な武器を持たせる、なんてことはしない──ただただ、めちゃくちゃ重い素材で作ったがために、重量制限が半端ない武具ばかり取り出しているだけだ。
「も、もういい! 武器を出さないならばそれで! だから、これを置いてとっとと中へ行け!」
「そうですか? 分かりました、ではそちらの管理の方、お二人でお願いしますね」
「チッ」
「はっ!」
なお、武器の中にはいくつかそうではないものも紛れ込ませている。
……仕舞えと言わなかったし、それが勝手に動き出しても問題無いはずだよな?
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