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DIY、とにかく戦い続ける

闘技大会開発技部門 その24

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 天秤に掛けたお互いの命。
 ……があまりにも不当で不等な秤は、一方的にジーヂーの命を奪うものとなった。

 自ら導火線に火をつけた爆発は収まらず、その火力を以って何度でも繰り返す。
 俺の制限時間を早める、舞台から落とすなどして、策を練らねばジーヂーの負けだ。

「──“越境・天蓋”!」

 ゆえに彼の選択は、自らの限界を超えるというもの。
 前回も用いた限界突破の“越境”、加えて何らかの効果を付随させた“天蓋”。

 ちらりと[ログ]を見て確認したが、おそらくそれはより性能を高めたもの。
 ──証明は一瞬で、真正面から突っ込んできたジーヂーの拳を捌き切れず吹き飛ぶ。

「ぐっ……」

「ほぉれ、まだまだ行くぞぃ!」

「では、こちらも──『駆け上がれ、彼が為の礎とならん』!」

 前回の試合でも謡った前半フレーズ、加えて先ほどの謡をもう一度。
 微妙な変化でも擬・武神流は意味を持ち、その効果を示す。

 最小限だった防御すら止め、“生存結界”により展開される足場を自在に移動。
 反撃するように打ち放つ体術、その一つひとつに爆発の反動を添えて攻撃していく。

 一種のヒット&アウェイ。
 触れられなければ攻撃を受けない、そんな暴論を自称……じゃない自傷と共に繰り返すことでジーヂーを躱していく。

 だが、体に感じる違和感。
 それは先ほど殴られた時から生じたもの、そこに危機感を感じなかった……からこそ、一度後退して状況を確認する。

「ッ……これは」

「ふむ、効いて良かったわい。この技の名は“除錠示縛”、理屈はともあれ今のお主にはできぬことが多かろう?」

《鑑定スキル、加えて[称号]に付随したスキルのすべてが機能しなくなっております。どうやらスキルに限定した封印効果を持っていると思われます》

「それでも退場せぬ辺り、やはり権能や祝福の線じゃったか? 生憎、そちらはまだまだじゃからなぁ」

 正直に言えば、スキルがさして使えずとも俺のビルドには影響はあまり無い。
 それでも、『(超越)生者』に組み込まれたものも同様に巻き込まれてしまった。

 つまり、『人間爆弾』の特攻に大幅な制限が生まれてしまう。
 そのため爆発は中止、すぐに回避行動に移る──がそれを追いかけてくるジーヂー。

「ほれほれ、若いの。こんな老いぼれを残してどこに行くつもりじゃ?」

「……」

「行くのであればほれ、舞台の下に行ってはくれんかのぅ?」

「……それは、できない話ですね」

 前回の試合から、こんなものまで用意しているとは…………まったく、保険を用意しておいて正解だったよ。

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