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DIY、コネ就職を求める
天の梯子 中篇
しおりを挟む今はただ希少な魔物が蔓延る島、『天の梯子』でやること。
それは今回得た成果──解放してもらった職業の確認である。
魔物たちが襲い掛かってこないよう、適当な場所で結界を構築。
忌避やら不可視やらをてんこ盛りにして、邪魔が入らないようにしてから確認を行う。
「【機関長】やら【通信長】やら、【船長】も得られたのはお得だったな。まあ、どれも配下が居てこそ成り立っているみたいだが」
《【大船長】は元より、【船長】もまた船を操るために必要な人材を集めることで正しくその力を発揮させます。個人で船を操ることができる存在はそう多くは居ません》
「居るには居るんだよな……まあ、そうなると小舟サイズになるかあるいは理不尽──今回ちょっと出た、『操者』とかってそれに該当するんだろう?」
《はい。権能の効果はあらゆるモノに対する操作補正、及び強制的な干渉による操作。自動での操作なども可能でして、当初はそれで神代魔道具を操縦する予定だったとのこと》
うん、控えめに言わずともチート。
対象の幅が広過ぎるし、強制的な干渉も可能とはえげつない……心臓を操作されて停止されたら、生物は大半が死ぬだろう。
それ以上の操作能力があれば、おそらく対処可能かもしれない。
しかし、権能級だからな……職業だけだと固有職、そうじゃないなら当人の技量か。
いづれにせよ、人によっては放った攻撃が自分に戻ってきて敗北……なんて展開になりかねん。
閑話休題
「さて、それはともかく……次は最初に戻って【修士】かな? 要は学ぶ感じの職業がいろいろとあるな」
下級職である【学士】、あと【博士】などは解析やら翻訳やらに補正があった。
そして、派生下級職にある【教師】……こちらは学ぶではなく教えることが主となる。
「で、今回得たのは【研究者】やら【教授】やらだな。更に教える系に比重が傾いているし、風兎やら幼い魔物たちを育てている魔物なんかが就いたら効果もありそうだな」
《人形にも一体、【教授】を就けてその効果について検証を行いましょう》
「頼む。戦闘にはあまり向いてないけど、鑑定の補助効果だったり戦闘中の解析、あと弱点看破なんかには使えそうだな。【学士】系統の職業の統率、能力効果の強化なんかもできるみたいだし……集団利用もありか」
何より、【救星者】と“職業強化”があれば、【修士】系統全般に備わっている思考強化能力群を、常時使えるようになるだろう。
休人の利点である思念による[メニュー]操作──今は『プログレス』があれば誰でも使える(移植限定)のだが──も、より扱いやすくなるはず。
アイテムさえ出せれば、『SEBAS』がそれを上手く使ってくれる。
使う側なのか使われる側なのかはともかくとして、やれることは増やしていこう。
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