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DIY、コネ就職を求める

第一回職業解放前篇 その14

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 時を停める、時間という絶対の理を歪める『プログレス』の力を借り受け。
 それでも抗う【神風兵】の心臓に、死神の鎌を突き付けた。

 その瞬間、“神風吹き荒ぶ”──極秘奥義が炸裂する。

「ハァ……結局、こうなりますか」

 これが発動した時点で、最終的にこうなることは分かっていた。
 命を燃やし、使命を遂行する極秘奥義──能力終了時、発動者は自爆する。

 たとえ遂行できていたとしてもできていなくとも、使った時点でこれは確定した未来となっていた──誰かを巻き込むか巻き込まないか、違いはこの一点のみ。

 先ほども語った通り、命を燃やすことで発動しているこの能力。
 炉心に注がれ続け、溢れんばかりに増幅されたエネルギー──それが最期に溢れ出す。

 元より“死機供存”で強引に動かしていたようなもの、【神風兵】の能力が終了した時点で制御不可能な力が最期の悪足掻きを行うわけだ。

 なお、悪足掻きの内容は酷く悪辣。
 最初の供給量と稼働時間、後は【神風兵】の成長度合いに応じて強化された固定ダメージが自爆に付与されている。

「──それ自体はどうとでもなりますし、ここも異空間だからこそ外部への影響も気になりませんけどね。さて、そちらはどのようなご感想で?」

「……いったい、何をした」

 今の俺は[アライバー]を収納し、無防備な状態で爆発を受けていた。
 固定ダメージを受けても、すぐに体が再構築されて問題無いからな。

 俺にそう問いかけてきたのは、先ほど自爆した【神風兵】の場所に居る【大死導者】。
 彼女が死んだ時点で、例の禁書の効果が終了して元の姿に戻ったのだろう。

「見ての通り、身を曝け出し受け切っただけですよ。死んでも生き足掻く『生者』、なので固定ダメージが発生しようと──」

「そうではない、と言わずとも分かるだろうに。お前、魂をどこへやった」

「……ああ、それでしたらこちらですよ」

 示すのは体内……まあ、別に同居しているわけでもないのだけれど。
 魂──【神風兵】の魂魄を、俺は先ほどの一撃で回収し、そのまま保持していた。

 どこに行ったかと言うと、[アライバー]の炉心である。
 なぜなら、回収はともかく保持を可能としたのが『コレクトキャプチャー』だから。

 エクリの『プログレス』であり、先ほどは[アライバー]の炉心に設置された装置を媒介に起動していた“エクス・ポート”。

 本来の用途とは少々違っていたが、それでも『SEBAS』によって先んじて行われていた解析により──【大死導者】から、魂魄の簒奪を成功させたのだ。

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