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DIY、コネ就職を求める

現状報告 その11

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 アズルたちの戦いは終盤へ。
 丸一日ほど戦い続け、邪神が落ちていった奈落の底へと彼女たちも向かうことに。

 そこで彼女たちが目にしたものとは。

「そこには──広い空間があったわ。遺跡とはまた違った様式の、神殿とかでよく見る形のかしら?」

 口頭での説明だけでは分からないこともあるのだが、そこは安心。
 なぜなら『SEBAS』がドローンを派遣して──

「……ん? 映像が、無い?」

《申し訳ございません。底の映像は、特殊な力場の影響で撮影できませんでした。現地に向かった奥様によると──》

「神殿、って言ったでしょ? そういう不思議な力があったみたいなの」

 動画配信者などがそういった事態に陥ってしまえば、炎上間違いなしだな。
 だが『SEBAS』が調べたところ、最初からそういった規約があるとのこと。

 まあ、方法次第じゃ情報の持ち出しもできなくはないのだが……これはいいか。
 神殿というか不可侵的な領域だと、こういうこともよくあるぞ。

 そんなこんなで、ここからは瑠璃の口頭による説明となる。
 神殿(仮)に辿り着いた瑠璃たちは、その中を探索し──そこで見つけた。

「邪神の本体が居たのよ。少し前までの大きな姿じゃなくて、とっても小さな動物としての姿で。いっしょに居た子によると、力を削られ過ぎてそうなったみたい」

 弱り切った邪神、しかし核となる部分に瘴気はまだ存在していた。
 聖水を掛けてみるなどしても、そこに変化は無く──消えそうになっていたとのこと。

「もちろん、倒すことが目的ならそのまま放置していれば時機に消えるみたいだけど、何となくそのままじゃダメな気がしたのよ。だから瘴気を浄化して、何とかしてみたら──いつの間にか配下になっていたわ」

「「「……いやいやいや!」」」

 なぜにそうなる、浄化って配下を作るという行為の隠語だったっけ?
 いやまあ、浄化がお頭の洗浄を意味するなら強ち間違いじゃないのだけれど。

《現場を把握できていないため推測ですが、浄化に籠められた神としての力が作用したのでしょう。奥様、浄化は魔力のみを用いて行われたのでしょうか?》

「いいえ、『SEBAS』君の言う通り魔力だけじゃなく神気もいっしょに使ったわ。なるほど、それでそうなったの」

 浄化を受けた結果、邪神としての存在定義的なものも洗い流されたのだろう。
 清い邪神……もといただの神となったその神獣は、瑠璃の配下になったわけだ。

 いやそれでも、個人の配下になる神様っていったい…………うんまあ、うちの女神プログレスも広義の意味だと同じなのかな?

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