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DIY、コネ就職を求める

現状報告 その07

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 翔が武術チートなお爺さんに弟子入りしたことを知った。
 ……なんだか、そこでまた可愛い孫娘さんとのやり取りがありそうな気がするな。

 何はともあれ、翔の話が終わったわけで。
 それはつまり──特大の爆弾じょうほうを常に持ち歩いているであろう瑠璃の番になった、ということでもある。

「……正直、瑠璃なら『超越者』になったとか言ってもおかしくない気がする」

「俺は封印された邪神を浄化したうえで、配下にしたに一票」

「私は大規模な戦争を終結させたに一票」

 家族でこそこそと内容を予測するのだが、正直全部ありそうで怖い。
 ともあれ、真実は自慢げに胸を張っている彼女自身の口から聞くしかないだろう。

「──ふっふっふ、なんとその中に正解者が居ます!」

「「……」」
「いちおう聞くけど、何人・・?」

「さすがね、アナタ。ピースピース」

 急に指で作られたVの字。
 嬉しさの表現……だったら良かったが、間違いなく違う。

 俺たちはすぐさま陣形を取り、再び作戦会議……何というか情報による強者ムーブ感が楽しいのだろう、今度は腕を組んだうえで先ほどまでと同じポーズを取りだす瑠璃。

「どれだ、どれが正解だと思う?」

「多分、私のは正解だと思う。二人のより簡単…………じゃないけど、それでもお母さんならやりかねないし」

「じゃあ、残りは父さんのヤツかな? さすがに母さんでも邪神は……というか、それを他のプレイヤーが全然知らないままできるのがちょっと怖い」

 うん、俺もそう思うのだが一つだけ懸念事項があるんだよな。
 だからこそ、俺は二人の意見を聞いたうえで──

「翔と舞のヤツだな?」

「「……ッ」」

「ファイナルアンサー?」

「……ファイナル、アンサー」

 二人が息を呑むのも分かるが、ある意味俺は確信していた。
 ──瑠璃が、『プログレス』を失う必要のある『超越者』にならないことは。

「ピンポーン、大正解よ!」

「…………つまり、邪神は?」

「邪神、と言ってもそう名乗っていただけだから実際はどうか分からないもの。でも、二つ名がそんな感じだったから、全部嘘じゃない、みたいなところかしら?」

「「「…………」」」

 自称邪神ねぇ……。
 話を一から百まで聞かないと断定はできないが、それでも邪神とシステムが認めるのであれば相応に強いはずなんだけれど。

 それが浄化されたうえで、配下になる……どういうプレイングをすれば、そんなことになるのやら。

「──あっ、ちなみにアナタのも半分は正解だったのよ。勧誘されたし、資格はあるとかなんとか……でも、断ったの。だって、アナタが用意してくれた『プログレス』だもの」

「瑠璃……!」

「「…………」」

 うん、やっぱりうちの奥さん最高です!
 細かいことはどうでもいいや、何をしようと俺は全力で瑠璃をサポートするからな!

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