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DIY、冒険を求める(続)
第二の箱庭 その23
しおりを挟む休人たちによる管理者への挑戦。
その試練は管理者に認められたもの──しかし、住民たちにとってそれは、今の生活を失うような凶行。
ゆえに現在、彼らは休人に対して即刻試練への挑戦を止めるよう警告している。
それが確認されるまで、今後一切の施設の利用を認めないとのこと。
「──すまん、これをくれ!」「俺にはこれだ!」「なんだこれ、性能良すぎだろ!」
「はい、畏まりました。皆さん、落ち着いてください。指定数までのご提供はお約束しますので」
さて、俺はもともと犯罪者扱いなので、施設を使うことはできない。
まったく気にすることなく、代わりに他の施設を補うべく改造屋の規模を拡大した。
耐久度の応急処置品、ポーション、他にも便利グッズなどなど……様々なアイテムを並べて休人たちに売り捌いている。
現在、箱庭の住民たちは試練への入り口を塞ぐために人員を割いていた。
なので[掲示板]を使い、そちらに割かせる人員を増やすように暴れてもらっている。
現状に反感を抱く休人はいくらでもいるからな……理屈ではない、自らのやりたいことに抵抗されるのを不服に思う、だからこっちも暴れてやるという理不尽だ。
そういったことをやってくれている休人に対して、後にアイテムを渡すことを約束しているので、全力でやってくれるだろう。
「はい、こちら閃光球! そちらは氷結球です! これが妨害球となります!」
強烈な光、凍てつく冷気、機械を止める粉などが封じられた球が売れた。
一般向けに性能は抑えめだが、普通に高性能だと思われているようで何より。
そうしてしばらく商品を売っていれば、並べていたアイテムはどんどん減っていく。
サポートドールと共に、それを続けていくと──やがて完全に空になる。
「──はい、本日はここまでとなります! それでは、またのご利用をお待ちしております!」
「あっ、おい次はどこで──」
「それについては[掲示板]での情報提供を行いますので、そちらをご確認ください。こちらとしても準備が必要ですので…………なお、これはあくまでも試練を頑張る方々を応援するための物ですので、悪しからず」
先んじて[掲示板]に書いたことだが、俺の移動販売は二つの条件のどちらかを満たせばもうやらなくなる──
・休人が試練に挑まなくなる。
・原人が施設の利用を許可する。
──どちらであっても、アイテムの供給をする必要は無くなるからな。
もし、意図的にここがずっと続くように動くなら……相応の対応を、こちらもしよう。
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