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DIY、冒険を求める(続)
効率の限界
しおりを挟むタクマのオススメの職業を聞いた。
だが今の時代、というか『プログレス』の成長度合いでは難しいものだった…………俺もとい、『SEBAS』ならできそうだが。
「──よし、これでいいか」
レベリングの日々は続き、【狂戦士/狂術師】系統の職業もいくつか強化を終えた。
暴走度合いの強化による、更なる能力値強化なんてものもあったな……高めたけど。
タクマの話を聞き、『SEBAS』と検証した結果──制御は成功した。
元より、結界で体を包んで操っていたぐらいだ、内側から壊せなきゃ問題なく使える。
やはり『SEBAS』レベルで補助しないと使えないようなので、実用化するのであればもうしばらく時間は掛かりそうだな。
「レベル上げもバッチリ、これで突然逸脱した連中に襲撃を受けても…………まあ、鍛えてなかったのを恨むことは無いな。これ以上は劇的に上げられないし」
《これ以上の効率化は難しいですね。経験値の貯蓄が種族同様に可能であれば、更なるレベリングが可能なのですが……》
「経験値の獲得って、いろいろまだ未解明な点が多いよな。近くに居ても得られないこともあるし、超遠くから狙撃しても経験値の総取りができたり……調べてみようか」
《畏まりました》
人形たちを介したレベリング、自動的に得られる経験値だが一定距離に居ないと得ることはできなかった──まあ、もともと糸を繋がないと得られないのだけれど。
今は【人形師】や【傀儡師】、あと糸使い系の職業を強化した結果、数キロ先からでも人形を操れるようになった……迷宮の外からだと、得られないことは判明しているぞ。
それでもその場に居なくとも、同一空間内ならば経験値が手に入った。
なので種族経験値と違い、職業経験値はまだまだ楽に得るには程遠いようだ。
「とまあ、それは別にして。久しぶりに外で冒険してみよう。アレだな、初期エリアでレベルをカンストさせてからする冒険みたいな感じだな……大半のヤツは圧勝だが、ごく一部それでも勝てないのが出てくるクソゲー」
要するに、どれだけ準備しても勝てない理不尽が居るということ。
最悪、核兵器を準備しておけば安心ではあるが……そうなったら本当に星敵だしな。
《旦那様、それでどちらに向かいますか?》
「とりあえずそうだな……まだ行ったことの無い場所、にしようか。ああでも、挨拶はしておいた方がいい気がする」
監獄の中で言われたからな、目的はともかく会いたいと言っていたし……寄り道ついでに彼女の願いを叶えておくとしよう。
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