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DIY、監獄ライフに勤しむ
脱獄計画 その17
しおりを挟む神殿の奥で待っていた混沌の使徒……のデフォルメされた神像。
貶めることで弱体化させたその神像も、トドメの一撃で再び不活性化状態となる。
「──さて、一先ず安心だな」
「さすがは創者様ですね」
「いやいや、今まで全部やってくれていたエクリには及ばない気がするんだが……うん、まあいいけどさ」
今回は俺が直接赴き対処したが、今まではエクリがすべて対応してくれていた。
そう考えると、申し訳なさが湧かなくもないのだが……これもまた、今更過ぎるし。
ただ、今までは初回を除いて一度として言葉は交わさなかったようだが。
向こうもエネルギーを温存したかったか、あるいは……エクリと話す気が無かったか。
「まあいづれにせよ、しばらくは向こうも動けないだろう。今回わざわざ言葉を交わすためにエネルギーを使っただろうからな」
普段は貯蓄してある分をエクリが破壊しているだけで終わるが、今回はそれ以上の消費が行われている。
だからこそ、その分も含めてエネルギーが不足してしまう。
それを補う時間も、混沌の使徒は待たなければならないわけだな。
「神殿自体はちゃんとしたものだから、それなりに蓄積は速いかな……でもまあ、だからこそ他の神像もあるわけだしな」
これまでは何だかんだ、混沌の使徒の影響力が強く神殿に集まるエネルギーのほとんどが混沌の使徒の神像に集まっていた。
だが、今回はその影響力も弱まっており、これまでと同じではない。
エネルギーの回収量も減り、その大半は他の神々の神像が持っていく。
ある意味負の連鎖、俺たちにとっては正の連鎖で復活待機時間が伸びていくわけだ。
……他の神像も神像で、同じことができるようになるにはまた相応の時間が掛かるが。
「そうなんだよなぁ……混沌の使徒は、そういう性質だから早く復活できるけど。他の神様はそうじゃないし……」
使徒や使者、そういった使いとしての性質がある神々だからこそできることなのだ。
ギリシア神話であればヘルメス神、北欧神話であれば……ある意味ロキ神だろうか。
善悪に問わず、何かを始める役割を持つ者にその性質は付く。
混沌の使徒もまた、世界を混沌で包むための尖兵みたいなものなのだ。
◆ □ ◆ □ ◆
街(仮)
途中、星敵たちの襲撃に遭いながらもそれでも無事(?)街へ到着。
屋台で料理を作って提供、星敵たちの好感度稼ぎをしてから居住区画へ。
とりあえずの拠点として、街の中にも一つ土地を獲得していたのだ。
これについては、『邪悪深殿』を攻略することで得られるポイントで行えた。
とはいえ、今日は神殿に行って疲れていたので特に何をするでもなく寝るだけ……のはずだったのだが──建物の戸が叩かれ、その日最後の来客を示す。
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