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DIY、偽装工作に走る

魔導世界密入 その25

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 こちらに滞在することになって、お店をやりながら実地でお勉強をしている。
 ただ、ずっとそれをしているのではなく、観光などもやっている。

「ここが第三、第四、第六魔道を一纏めにした領域か……多いな」

《それぞれ迷宮、墓標、魔物と合致させやすいコンセプトなエリアだからでしょう。解析通りであれば、エリアのすべてが本当に各魔道として認識されているのですから、余計なコストを抑えたのかもしれません》

 現在、俺は語った通りの場所を観ていた。
 分かりやすく言うと、アンデッド系やそうじゃない魔物などがカテゴライズされた迷宮群が並ぶエリアだ。

 説明してもらった通り、どうやらここの迷宮は普通の迷宮とは少し違うようで。
 外部の各魔道と何らかの方法で繋げ、そちらの特有の恩恵にあやかれているらしい。

 代表的な例を挙げるならば、やはり職業やスキルなどだろう。
 そして何より、魔導世界ならばお馴染みの術式自体も。

「方法はいろいろあるってことか……別に外部への脱出が不可能ってわけじゃないみたいだし、バレないように調達するのも手か」

 ただし、『八大星魔』の目を掻い潜るという激ムズな試練を乗り越えなければならないようだが……うん、『愚かな賢者』はよくやれているな。

「で、ここを最後に一通り見終わったことになるわけだが……どうしたものか」

 魔装から術式を学んではいたし、その他にも第二魔道を模した領域──本来は学校がたくさん存在する──で読書を続けて知識自体はそれなりに増えている。

 当初の目的だった結界の術式強化も、ある程度見込めるだろう。
 ……問題は、術式の改良を未だに行えていないことぐらいだ。

「まさか、使用の方に制限が掛けられていたとはな……解除にも時間が掛かりそうだ」

 長期的に改良をするなどして、他者への妨害などが行われることを考慮したのだろう。
 一人が行える術式改良の回数には制限が存在し、また実行にも段階を踏む必要がある。

 俺が目指す結界の術式改良は、その最高難易度に指定されていた。
 今までは地道に改良を試し、そろそろ実行できるぐらいにはしてあるんだけどな。

「──ん、なんだ?」

《旦那様、どうやら外部から我々と同様に侵入した者が現れたようです。それも、かなり強引な手段を用いて》

「人のことを言えた義理じゃないが、かなりグレーだよな。相手が犯罪者集団ってことでタガが緩んでるのか?」

《どうやら、原因は我々かもしれません》

 なぜ、という思考はそこに行きつくことなく中断させられる。
 まさにここ、このエリアの迷宮のどこかで爆発が起きた──あー、そういう方法か。

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