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DIY、シンコウに備える
第一回コラボイベント後篇 その14
しおりを挟む五大ゲームタイトルとのコラボ、その最終イベントが始まった。
内容の詳細も公開され、『SEBAS』がその確認をしている。
「さて、まずはイセ村のハウジングコンテストに申し込みをしないとな。部屋自体は完成しているから、これが一番早く終わるな」
役所に行って届け出を出さなければ、登録したことにならないらしい。
……ついでに、その近くで別のコンテストの登録もやらせるわけだな。
「まあ、そっちは別にいいとして……他のイベントにも参加登録していかないとな」
他のイベントは、基本的に一度でも参加して成績を出さなければならない。
そのうち、ロードとバトラーはガチの人たちが集まる場所なので消極的だ。
そして、残されたアイラブとモンパズ。
これらは共に、すべての休人が一丸となり挑むような内容だ。
なので今回は、それらに積極的に参加しようというのが俺の方針。
……問題は、ずっとソロでやり続けるかというところだな。
◆ □ ◆ □ ◆
一先ず、登録などを済ませてから本格的にイベントを楽しむことに。
まずは、ソロでモンパズとアイラブの最終ステージをプレイしてみた。
「人数に応じて難易度が変わるって説明は、本当だったみたいだな……いちおう、勝てない相手では無かったな」
EHOの要素を持った新作の個体を相手にするモンパズ、そしてまた追加された新曲を阻もうとする魔物たちに抗うアイラブ。
……後者は当然ながら、ファンが力を合わせて何度も行っている。
どうやら、サイリウムを振り回して踊り続ければ防衛自体はできるようだ。
「[掲示板]である程度の情報は集めることができたな……そうだ、例の件は?」
《すでに何件か打診が来ております》
「そっか。なら、せっかくだしやってみるとしますか」
《畏まりました》
例の件、とはパーティーやレイドでの立ち振る舞いについて。
当初は誰かの募集に応じて、混ぜてもらうことを想定していた。
だが、『SEBAS』としては俺が募集した方が良いとのこと。
まあたしかに、自分で決まりを設けておく方が楽と言えば楽だしな。
「アイテムでの支援に関して、俺以上のヤツはほとんどいないだろうし。ついでに、失名神話の布教にもなるから一石二鳥だな」
俺は集団で挑む分、高難易度になった最終ステージでポイントが稼げるだろう。
参加者たちはそれに加え、質の良いアイテムによる支援が受けられる。
……失名神話のお陰(嘘ではない)だと謳い、それを信じてもらうことも重要だ。
信じる力は神様方に通じ、より強力な加護が祈る者たちに届くようになるのだから。
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