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DIY、対家族案を練る
妖刀戦争 その16
しおりを挟む妖刀問題の調査は佳境へ。
妖刀使いの男の行動から、あることに気づいた俺は転移で最深部に。
阻もうとしていたようだが、九拿が相手をしてくれているので覆ることは無い。
誰にも邪魔されることなく、奥で待つ妖刀の下へ向かうことができた。
「──なるほど、これか」
《現在、解析率は3%。旦那様がこの場に来たことで、10%となりました》
「まだまだ時間が掛かるってことか──っておっ? ふむふむ、ずいぶんとまあ手荒な歓迎じゃないか」
俺がこの場に来た途端、宙に展開された無数の妖刀。
それらが一斉に俺を刺し貫き──標的を失い、地面に落下する。
「たぶん、驚いているだろうな……解析率は今ので増えたか?」
《新たなパターンを確認、30%です》
「仕組みは分からんが、いろいろとさせた方がいいみたいだな──迷宮核で妖刀、こんな物が存在するんだな」
解析を終えれば、迷宮核にアクセスして情報を抜き取ることができる。
だがそのためには、抵抗する迷宮核──妖刀型のそれを攻略しないとならないようだ。
妖刀に迷宮核がくっついているわけでも、その逆でもない。
妖刀を構築する物質が、迷宮核だというおかしな逸品。
そう、すべての元凶はおそらくこの妖刀。
先に居たあの男は、妖刀に放つ魅力に堕ちて利用されていたに過ぎない。
「男が持っていたのはお前のコピー版か。だが、迷宮の力を借りていなかったため同様の扱いにはならなかった。むしろ、外部で使う分迷宮核としての力は要らず、別の分野では使える妖刀だったんだろうな」
その用途の一つがアンテナ。
自身の都合の良いように、男を操ることで目的を達しようとしていた。
「まっ、だからこそ模倣の妖刀の中にこうして本命を混ぜていたわけだ……無駄だけど」
小刀、脇差と呼ばれるような妖刀を握る。
途端、膨大な量の情報が俺を押し潰そうとするのだが……再び対象が消え、効果は発揮されることなく霧散した。
それを何度も繰り返せば、妖刀は何もできないまま俺に握られることを選ぶ。
送受信もタダじゃない、無意味なことは避けたかったのだろう──これで終わりだ。
「──『SEBAS』、やれ」
《こちらから強制信号を発信──受信を確認しました。情報の開示を要求…………強制的に遮断されました。しかし、解析率は90%まで向上しました》
「というわけだ。あと少しでお前という存在は俺が手に入れる」
掌握すればするほど、この迷宮ができることや目的も明らかになる。
送ってもらった情報を俺も閲覧し、見つける──この迷宮が誕生した意味を。
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