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DIY、対家族案を練る

妖刀戦争 その06

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 神子の式神、『陰陽師』の切り札と思われる少女と共に進む俺。
 人族はテイムできないが、一部の職業だと自身の恩恵下に収められるからな。

 そんな彼女が拾った刀を振るうと、辺り一面を抉る強力な一撃になる。
 ……毎度のことながら、風圧に負けて死んでしまった俺です。

「とはいえ、このまま見ているだけってのもアレか──『SEBAS』」

《肉体を遠隔操作、再現を実行します》

「──【刀王】」

《音声コマンドによる入力を確認、対象を設定──開始します》

 俺のノリを理解してくれる、昨今のAI技術を超越した万能執事AI『SEBAS』。
 彼の活躍により、俺を包み込むように展開する結界が動き出す。

 結界が動いた分だけ、その中に居る俺もまた肉体のスペックとは別に位置が変わる。
 ……それを利用し、対象となった人物の動きを完璧に模倣するのだ。

 妖刀以外の刀も、使えなくはない【刀王】の動きを結界が再現。
 高速の抜刀術が周囲の骸骨を一瞬で切り伏せ、それ以降もバッタバッタと捌いていく。

「…………」

 そんな俺の様子を、適当に刀を振るいながらも観察してくる式神少女の九拿。
 時折何かに頷き、刀を振るい──何度もクレーターを生み出していた。

《おそらくは、旦那様の動きを模倣しているのでしょう》

「……マジか」

《あくまでも、参考となる人物を見たことがなかった。それゆえの動きであり、結果だったのでしょう》

 九拿の斬撃は、これまで正しく力を乗せられていなかったらしい。
 だから地面に拡散し、膨大過ぎる力に耐えられず炸裂していた。

 だが俺の動きを視て、学び、覚えたことで変化が生じつつある。
 現に斬撃は地面を抉らず……あっ、ちょうど今斬撃が飛ぶようになった

「しかしまあ、俺から学ぶとは……体とか関係ないはずだよな、いったいどうやって」

《不明です。神子特有の優れた感覚があるのか、あるいは彼女自身の天性の才覚か……いずれにせよ、常人とは異なるナニカを視ることができるのでしょう》

 達人なら筋肉がどうこうと言えたかもしれないが、俺は動きと体がまったく噛み合っていない不可思議なやり方をしている。

 そのため、表面上の動きかそれこそ再現元の動きを把握しないと視ても意味は無いはずなんだけどな。

「……まあ、それはいいとして。妖刀、全然出てこないな」

《上層の物はすべて、回収されてしまったのでしょう。より深い場所へ向かえば、残されているはずです》

「どうせ一番下まで行くんだし、別にいいんだけども……彼女はどうしてここに派遣されたんだろうな」

 いろいろと策を用意するのが大好きな彼女が、わざわざ派遣した子だ。
 ……最悪の場合とか、想定しておかないといけない気がします。

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