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DIY、対家族案を練る
職業相談 その04
しおりを挟む簡単なものから就いていく、ということで本来であればデメリットである強制就職が可能な職業から就いていくことに。
基本的にその方法は、強制就職したい職業の上位互換によって行える場合が多い。
たとえば『騎士王』なら【騎士】、そして【奴隷王】なら【奴隷】や【虜囚】だ。
基礎的な職業は見習い職からの関係でほぼ解放済み、ネタ的な職業であればあるほど好ましいのだが……正直、そういった職業は強制解放が可能な職業に誰も就いていない。
「──結局、調べてみたら誰も居なかったわけだ……行き当たりばったり過ぎたな」
解放が可能な職業を探し、その情報をタクマに横流しして探させた。
……本人はそれ以上に、俺が未知の情報を出したことに激しくツッコんでいたが。
まあそれを無視してしばらく待った結果、少なくとも冒険世界に就職者は居なかった。
他の世界ならあるいは、といったところだけども……難しいだろうな。
「しかし、他の世界か……そういえば、地域特有の職業があったりしたよな」
《ヴァルハラであれば【戦英霊】、レムリアならば【霊王】や【勇霊】でしょうか。その領域の理に馴染むような職業が、特有の職業として存在する場合が多いです》
「イベント世界にも、賭けに関する職業がいくつかあったけど……アレはどうなんだ?」
《あれらはどの世界にも共通して存在しておりますが、運の要素が必要になったり金銭関係の能力であったりと、あまり必要とされていないため、それらが望まれるコロシアムに景品として置かれていただけのようです》
イベント世界は特殊な理があるわけではなく、逆にあらゆる理を許容している世界。
その在り様は冒険世界にも似ているが、その目的が違っているのだろう。
「ん? じゃあ、冒険世界特有の職業ってどういうものがあるんだ?」
《やはり、その名に相応しく冒険に関する職業ですね。【探検者】や【調査士】など、非安全エリアでの活動を目的とした職業が多くございます》
「えっと、【探検者】ってのは【冒険者】や【探索者】とは違うのか?」
見習い経由でそんな二つの職業を解放しているので、つい気になって確認。
名前的に、二つの中間みたいな職業な気もするけど……。
《【探検者】はあらゆるフィールドでの活動に補正が入る、器用貧乏な職業でしょうか。もちろん、使い方次第で優秀な職業になりうるのですが》
「ふむふむ、ちなみにその就職方法は?」
《冒険世界にのみ存在する、冒険ギルドでのみ就職可能です》
「……『探検』なのに、冒険なんだな。しかも、逆に冒険はどこでも就けると」
まあ、仕様についてどうこういっていても仕方ないか……星(地域)限定の職業か、それも候補に入れておこう。
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