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DIY、対家族案を練る

対家族製作 その09

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 居るかと思われた知的生命体。
 しかし、そこに住まう者など誰も居なかった……集落はすでに使われなくなってかなりの時間が経っていた。

 絶滅、あるいはそれに近しいナニカが起きた可能性が高い。
 それを知るヒントはおそらく、繋がっている別世界。

《繋がった世界の先は──アンノウンです》

「…………マジかぁ。時系列的には?」

《どうやら旦那様と『騎士王』が攻め滅ぼす前から、あの時に目撃した中継点とは異なる中継点がこちらの世界に干渉していたようです。そして、旦那様命名のバシビウスにより侵略が行われました》

 滅亡世界アンノウン、そしてそこの唯一の存在バシビウス。
 彼らは他者の寄生することでしか生きていられない、そんな存在に成り果てていた。

 まずは自らが生存可能な黒い靄を他世界へ潜り込ませ、その後は自らも霧の乗って侵入して何らかの生物に寄生する。

 あとはその繰り返し、自らの存在を生かすためにあらゆる存在を喰らい尽くす。
 そんな厄介な存在を、俺と『騎士王』で世界に殴り込んで攻撃したことがある。

 まあ、あのチートスペックな『騎士王』が共に居たので、無事に生還したのだが。
 侵攻には混ざっていなかった、星脈の力を吸い上げる『中継点』が向こうには居た。

 彼らはバシビウス同士を統率する中継点であり、星のエネルギーを彼らが扱える形に変換する中継点でもある……そして世界間を繋ぐ中継点でもあったらしいな。

「なるほど、アンノウンが来てここまで荒廃することになったのか……けどそれなら、寄生された個体が居てもおかしくないはずなんだが。あと、黒い霧とバシビウスそのものも居るはずだろう?」

《霧は接続された辺りに漂っております。そして、寄生ですが……おそらくは、誰もされていないのかもしれません》

「ん? 森獣ですらされたんだから、無効化は難しいんじゃ……ああそうか、避難できたわけだな」

 誰一人寄生されることなく、霧の届かない場所へ向かうことができたならば。
 たしかにこの現状すべてに、説明をつけることができる。

 霧を危険性、中に潜む存在の危うさにすぐさま気づけたということか。
 さて、問題はいったいどこに避難したかという話だが……。

「霧が全体に及んでいないにしても、そうなる可能性は考慮しているはず。となると、彼らが向かう先は……下だな」

 天動説を基にしたこの世界は、盤を亀型の星獣が支える形で成り立っている。
 下に行けば行くほど、亀の恩恵をあやかれる可能性が高い。

 亀の背に直接乗れずとも、地下に行くだけで安全度は増すだろう。
 霧が地下に入ってくる可能性もあるが、星獣は存在するだけで霧を払えるからな。

 風兎やイピリアに試してもらったが、森獣よりも上位の存在である彼らにはそれができた……同格かそれ以上の亀ならば、ほぼ間違いなく可能ということになる。

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