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DIY、今度は開く
探索イベント その02
しおりを挟むイベント世界 ???
チュートリアル用の部屋を出ると、そこは休人たちの待機場所だった。
予め設置された施設の周りに集まり、さまざまなことを行っている。
たとえば掲示板……この場合はネットのアレではなく、物理的な方だ。
どうやらそこに、臨時パーティーの募集などが掲載されているらしい。
たとえば生産所。
すでに多くの生産職持ちによって、この先必要になりそうな物が作られているようだ。
チュートリアルモードと違い、難易度を上げればその分だけ危険が増す……また、時間も掛かるので準備が必要になる。
小道具、食糧など数え切れないほどに。
「──まあ、持ち込みができる以上、そこまで問題には…………ああ、なりそうだな」
何やら教会っぽい建物の方に、人だかりができている。
そこの用途と言えば、やはり死に戻りからの帰還のはず……うん、死ぬみたいだな。
簡単に鍵を見つけられたチュートリアルと違い、高難易度は死すらあり得ると。
そして、死に戻りなのでアイテムのですドロップもあるわけだ。
「しかし、始まってすぐにそんな危険があるとはな……初級でもそうなのか、あるいは検証系の人たちが突っ込んだのか」
《旦那様、最初に入ることができるのは初級のみです。クリアすることで、下級に向かうことができます……が、複数ございます》
「なるほどね、たくさんあるならその中に一つぐらい危ないのもあるか。ここ、そもそもどういう理屈なんだろうな」
場所を分かりやすくするためか、上空にはその下に何があるのか示すアドバルーンが浮かんでいる。
その中には、初級・中級・上級…………と記された場所も。
試しに初級のアドバルーンを頼りに向かってみれば、これまたポツンと扉があった。
ちょうどそのとき、休人が扉の前に立つ。
何やら表示されたUIを操作したかと思えば、その姿が瞬時に掻き消える……いや、開けないのかよ。
《──それぞれのエリアに入るため、条件を満たす必要があるようです。一番最初に発見した者が、鍵穴に報酬として得られる鍵を差し込むことで開放されます》
「なるほどな──じゃあ、これもその一種というわけか」
扉を開いてこちらに来た直後、いつの間にやら俺の[ストレージ]の中に追加されていた一本の鍵。
念のため、[ログ]を確認したところ──『初級の鍵:鍵の間』と載っていた。
おそらく、その条件とやら……チュートリアルで鍵を全部試すのが条件だったのかも。
《情報の確認ができました。鍵は使用せずとも、一定期間が経過したところで自動的に解放されるようです。ただし、その場合は開放時の報酬が与えられないとのこと》
「獲得者の存在は秘匿できても、新エリアの秘匿はできないわけだな……じゃあ、いちおう試してみるか」
そしてこの後──『鍵の間』という新エリアが追加されるのだった。
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