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DIY、今度は開く

VSチャイナ娘 その06

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 敵討ちはすでに果たされている、そうジーヂーが語った直後に舞台上で響く拍手。
 当然、それを行うのはアンノウン──用意過ぎた目標を知る道化だった。

 観客も含め、この会場中のほとんどが先の発言をどういう意味かと首を傾げている。
 その答え合わせをするかのように、演劇染みた挙動で叫びだす。

「そう、その通りですよ! おめでとうございます、私はすでに死に、貴女様に殺されているのですから!」

「……し、死んでない、よね?」

「いえいえ、死んでおりますよ。特殊な能力ですのでご説明はできませんが、そのうえで生き残っているだけですよ……アンデッドになることは無く。そうですね、一度だけ種を見せましょうか」

「ふざけ……えっ?」

 ナヨが声を出したその瞬間、アンノウンが一瞬光った。
 その光景は、見たことがあり自らも体験したことのあるもの──死に戻りの演出エフェクトだ。

 だが、その姿はこの場から消えることなく肉体は再構築され──ここに残る。
 それ自体は、すでに休人たちの中でも可能とする術が見つけられてはいた。

「聖職者であれば、いちおう可能ですよ? 問題は何度も死ぬことで生じるデスペナが通常よりもキツイこと、そして乱用すればその分だけ徳が下がるなどが挙げられますが」

「……だが、お主のそれには無いはずじゃ。でも無ければ、そうして言う必要もないわけじゃしな」

「やれやれ、この説明で納得していただければよかったのですが…………まあ、良いとしましょうか。それで、まだ続けますか?」

「っ!?」

 向けられた視線、表情は変わらない。
 だが、ナヨは思わず後ずさる……瞳に秘められた狂気に気づいてしまったからだ。

 ──再びパチンッと、音が鳴り響く。

「落ち着け、ナヨ。この試合は、たしかにお主の負けじゃ……しかし、勝負まで負けにする必要はあるまい」

「……お爺ちゃん?」

「次に活かせ、利用せよ。奴もお主を利用しておるのじゃ、逆をして何が悪い」

 反応はいかに、とジーヂーが見つめる。
 それに笑みを浮かべ、両手をバッと広げて受け入れた。

「──構いませんよ。『バトルラーニング』の経験にするも良し、ジーヂーさんのアドバイスを聞くも良し。さぁ、どうかこの場の皆様を楽しませてください! ……この私も含めて、ですがね」

「というわけじゃ。ナヨ、実習ではあるが、お主に技を教えてやろう。奴に一泡吹かせて見せよ」

「! ……はい!」

 祖父の言葉に気合が入り、再び構える拳にも力が籠もるナヨ。
 そして、両者は再びぶつかり合い──第二ラウンドが幕を開く。

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