1,252 / 2,752
DIY、一先ず配達終了
ラグナロク その07
しおりを挟む現在の俺は[アライバー]という、巨大な機体に乗り込んでいる。
要するに人体の限界を超えた動きを、機械で引き出すことが可能なのだ。
まあ、普段から結界で体をぶっ壊す動きをしている奴には意味なんてないんだけど。
それとの違いは速度や射程など、人体では拡張できない部分を高められることだ。
「始めようか──“オートカウンター”」
戦闘学習の“バトルラーニング”に、自動反撃の“オートカウンター”。
どちらも同じ『プログレス』を基に生みだされた能力……素晴らしいな、他者の力は。
「来い、メカドラ」
『ギャウ!』
「コマンド指定──『着装』」
『ギャォオオオ!』
拳銃として呼びだしたメカドラに、すぐさま指示を加える。
それを受けると、物理法則を超えて即座に巨大化──[アライバー]に纏わりつく。
もともと大きさに関する問題は、神代の超技術で解消されている。
厳密には、次元属性と言う概念が関わっているらしいが……まあ、今はいいや。
「名付けて『機鎧[龍星]』。メカドラ、少し無茶をするが体は気にしなくていい。全力で壊せ、俺の望む動きをしろ」
『ギャウ!』
「じゃあ、やりますか──『偽・武神』」
その手に握り締めた星剣[虚膨]。
魔力を籠めることで自在に拡縮可能なその剣へ、メカドラがエネルギー供給を行う。
機械とはいえ龍を模した存在。
人族がただ力を注ぐよりも、その量や質が優越しており、さまざまなカスタマイズができるようになった。
「サイズ固定、硬度強化、柔性付与、精製魔力纏化──星剣解放っと」
ショウや『騎士王』に渡した星の武具たちには、それぞれ潜在能力が仕込んである。
主人公や強キャラが使うような、武器がさらにバージョンアップするアレだ。
魔物たちが『開核』を奥の手として持つように、他の存在も何らかの手段を講じる。
人族は限界突破、『超越者』は権能……そして、武具は解放。
「[虚膨]の解放は概念への干渉。膨らませ続けた虚栄心は、やがて本物にすら届き得る刃となる──『虚心膨虐』」
そんな刃が二振り、[アライバー]には装備されている。
魔力に関する問題は、自動で魔力を生成してくれるメカドラが居るので問題ない。
「『偽・武神』はこれまでと違って、ありとあらゆる戦闘データ全部を反映した動きになる。その分、処理にも動きにも悪影響が出やすいから……でも、その分使えるって信じているからな」
これまでの集大成、みたいな感じだな。
武神を倒せれば、きっと『偽・』の部分も外れるだろう。
10
お気に入りに追加
645
あなたにおすすめの小説
催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~
山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。
与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。
そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。
「──誰か、養ってくれない?」
この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。
微妙なバフなどもういらないと追放された補助魔法使い、バフ3000倍で敵の肉体を内部から破壊して無双する
こげ丸
ファンタジー
「微妙なバフなどもういらないんだよ!」
そう言われて冒険者パーティーを追放されたフォーレスト。
だが、仲間だと思っていたパーティーメンバーからの仕打ちは、それだけに留まらなかった。
「もうちょっと抵抗頑張んないと……妹を酷い目にあわせちゃうわよ?」
窮地に追い込まれたフォーレスト。
だが、バフの新たな可能性に気付いたその時、復讐はなされた。
こいつら……壊しちゃえば良いだけじゃないか。
これは、絶望の淵からバフの新たな可能性を見いだし、高みを目指すに至った補助魔法使いフォーレストが最強に至るまでの物語。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
異世界に行ったら才能に満ち溢れていました
みずうし
ファンタジー
銀行に勤めるそこそこ頭はイイところ以外に取り柄のない23歳青山 零 は突如、自称神からの死亡宣言を受けた。そして気がついたら異世界。
異世界ではまるで別人のような体になった零だが、その体には類い稀なる才能が隠されていて....
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる