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DIY、お披露目する
神様談 後篇(20)
しおりを挟む「やあ、来てくれたんだね?」
「……何を言うか。あ奴らとの交渉のため、呼びだしたのはお前だろうに」
「そういえばそうだったかな? まあ、とにかく来てくれてよかったよ」
老人の姿をした神──死神を相手に、創造神は気さくに話しかける。
死神はそんな創造神の様子に嘆息し、仕方ないと諦念を抱きながら話をつづけた。
「しかし、しばらく見ておらぬ内に大きく状況が変化しているな……何があった」
「ツクル君が【救星者】、『生者』、そして僕の権能を成長させたんだ。これまでもそうだったけど、それは目に見えない形で彼自身の格をあげている。今回のことで、彼は自身の象徴を手に入れたわけだ」
「これか……ふむ、プログレス。途中から話は聞かせてもらっていたが、なかなかに考えられている」
「それでもだいぶダウングレードしている方だからね。彼が持っているプロトタイプ、というか基の機械……あれは神代の遺物だったからね」
ツクルがメカドラと呼ぶ機械の龍。
あれは神々と人族が共存していた時代に生みだされた、合作の一つ。
その存在が忘れ去られ、悪用されたことで封印され……ツクルが見つけた。
──命を与えられた生きた機械、それが未だ眠るメカドラの真の姿である。
「まあ、あれのことはいい。今回の件、悪いけど君にも手伝ってもらうよ。僕が駄々を独りで捏ねても、アイツらは何も変わらない。だってもともと、仕事をしていないし」
「……その点。私であれば、奴らが困ることになるわけか。しかし、それを行うだけの利点があるのか?」
「無いよ。けど、それはツクル君のためになる。君だって知っているはずだ、必ず助けになるモノがあった方がいいって」
「そうだな。お陰でお前にも、お仕置きをしてくれる者が誕生したわけだ」
うぐっ、と詰まる創造神。
先ほどまでの対話から言葉を借りるのであれば、◆◆◆◆こそが今回の行いによってできあがる産物だからだ。
「お任せください、■■■様のお世話はしっかりと見ますので」
「頼んだぞ、◆◆◆◆よ。正直、こ奴の態度に合わせるのは面倒であったからな」
「ちょ、ひどくない!?」
「ひどくありませんよ」
ピシャリと告げる◆◆◆◆に、これ以上の抵抗は無駄だと諦める創造神。
ならばと話題を切り替え、どうにかこの状況から脱そうと試みる。
「そ、それよりさ──」
「分かっている。ツクルは私が権能を授けた男、それに神練をいくつも乗り越えた。それくらいのサービスは、してやろう……帰ったら、たっぷり説教してやろう」
「…………はい」
死神に首根っこを掴まれて、この場から居なくなる創造神。
◆◆◆◆は話し合いが上手くいくことを、ただ祈るのであった。
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