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DIY、就職活動へ
隷属職業 前篇
しおりを挟む暗躍街
当然ながら、【騎士】以外は【聖騎士】以外の戦闘職をまだ手に入れていないので、そのまま【聖騎士】に就くことになった。
「けど、今回は別のこともやらないとな」
職業を増やすためには、条件を満たさなければならない。
そしてそれは、強引の方法であっても一度満たせば解放される。
すべての【見習い○○】を解放できるかもしれないアイテムは用意できず、このままでは生産職しか就くモノがなくなってしまうので……新たな職業を増やすことにした。
「──というわけで、やってきました」
嗚呼、見れば輝くネオン街。
そして、そんな街中に立つ雑居ビル。
「まずは連絡をするか……有ってよかった連絡用のシステム──ポチっとな」
連絡モードにした状態で、まずはノックをして呼び掛ける。
前回もやった方法なので、問題はないはずだ…………うん、たぶん。
『……おおっ、また『生者』か。いったいどうしたのじゃ?』
「今回は……その、大丈夫ですか?」
『うむ。ちょうど百人相手に大往生、その余韻に耽っていたところじゃ』
ああ、うん……耳を澄ませば聞こえてくるよ、官能的な少女の吐息。
どうにも運が悪いというか、ある意味運がいいというか……妻帯者的にはアウトだが。
まったく、相変わらず【奴隷王】は……。
「実は、職業に関する相談がありまして……一度、そちらへ向かってもよろしいでしょうか? 直接会わなければ、おそらく解決できないことですので」
『少し待てるか? 女子たちを一度、移動させねばならぬのでな』
「ええ、分かりました。では、完了後にご連絡していただけますか?」
『うむ、相分かった』
連絡が切れたので、辺りを回って時間を潰していく。
人数が多いため、数十分が経過すると魔道具に光が灯った。
──さて、レッツ転移!
◆ □ ◆ □ ◆
ヤの付く強面な方々を見事にスルーして、目的地の扉の前に立っていた。
改めてそこをノックし、内側から返事が聞こえたら中に入る。
「うむ、よく来たのじゃ『生者』よ。それで用とはいったい……どんなことじゃ?」
「実はですね……私に【奴隷】化と【虜囚】化を施してほしくて来ました」
「……本気か?」
「本気です。そうでもなければ、わざわざこちらへは来ませんよ……ああ、これはお土産です。よければどうぞ」
梱包した箱をスッと【奴隷王】に渡す。
中身は前回とは違うベクトルで、喜ばれそうなアイテムで買収だ。
……これでどうにかなれば、いいんだが。
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