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偽善者と終焉の島 後篇 八月目

偽善者と自己紹介 その12

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夢現空間 居間


 ソウの眷属加入により、眷属達の戦闘の質はかなり向上した。
 ……元々才能のある奴らだからな、目指す高みさえ見えていれば強くなることは当然だろう(俺は別だ、あの力は眷属達によって生み出されたものだからな)。
 お蔭様で時折行う模擬戦で、(危機感知)が発動することが増えてきたよ。
 どうして殺す気で挑まれてるんだろうか?


『ごしゅじんさま、早くやろうよ~』

「……おっと、悪いな。じゃあいつもの――満員御礼千客万来、一生掛かってもそれは不可能なこのお時間。第十二回、自己紹介タイムの始まりだ! いや~、開始のご指摘、感謝するぞ」

『わ~~い』


 前回と似たような展開になってしまったけど、どうとかこのコーナーを始められたよ。
 今回のゲストが前回からの続きみたいな感じだからか?
 だから展開も同じようになってしまっているのだろうか。


「ゴメンゴメン、最近のみんながだいぶ強くなったなって思ってさ。走馬灯とかリバー・オブ・サンズが見えたりしていたことを深く心に刻んでいたんだよ」

『ふ~ん、変なごしゅじんさま~』


 ちなみに、俺を殺す気……というか喰べる気満々だったのは、目の前の犬っ娘である。


「さて、そろそろ始めるとしようか!」

『オー!』


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「問01:あなたの名前は?」

『グラだよ』


「問02:性別、出身地、生年月日は?」

『セイと同じ!』

「う~ん、自分で言おうな」

『ブ~。女の子で、闘技場と終焉の島、後は分からない』


「問03:自分の身体特徴を描写してください」

『身長は136で~、髪は蒼海で眼は碧、肌は少し焼けてるよ。……あ、後は犬耳と尻尾が生えてるよ』


「問04:あなたの職業は?」

『料理人~』


「問05:自分の性格をできるだけ客観的に描写してください」

『無邪気~ってセイは言ってた~』


「問06:あなたの趣味、特技は?」

『音楽とお菓子作り!』


「問08:座右の銘は?」

『暴食万歳!』

「万歳? 晩餐じゃなくてか?」

『うん、いっぱい喰べたいから!』

「そ、そっか(……食べるが違ってたよ)」


「問09:自分の長所・短所は?」

『どっちも無邪気なところ~』


「問10:好き・嫌いなもの/ことは?」

『好きなのはお菓子とパンとお酒で、嫌いなのは太陽かな?』

「……日焼けしてるのにな」

『適度ってことだよ~』


「問11:ストレスの解消法は?」

『お菓子作りかな?』


「問12:尊敬している人は?」

『ごしゅじんさまとセイ!』

「一緒に居るからだろ?」

『うん、セイ大好き!』


「問13:何かこだわりがあるもの/ことがあるならどうぞ」

『ものは大切に喰べること~』


「問14:この世で一番大切なものは?」

『ごしゅじんさまとセイ、どっちも同じくらい大切だな~』

「うんうん、良い答えだな」


「問15:あなたの信念は?」

『御残しは許しまへんで~』

「……いや、食堂じゃないんだから……って夢現空間にはあるんだったな」


「問16:癖があったら教えてください……あ、グラの癖はセイに訊いたから、グラはセイの癖を言ってくれないか?」

『分かった~……セイはね、ごしゅじんさまと一緒の時に羽をパタパタさせてるよ』


「問17:ボケですか? ツッコミですか?」

『ボケ~』


「問18:一番嬉しかったことは?」

『ごしゅじんさまが撫でてくれた時~』


「問19:一番困ったことは?」

『セイがそれを受け入れない時。ぼくは一緒に撫でて貰いたいのに、セイはいっつも遠慮しちゃうから……』


「問20:お酒、飲めますか? また、もし好きなお酒の銘柄があればそれもどうぞ」

『名前は分からないけど甘いお酒!』


「問21:自分を動物に例えると?」

『犬、犬、犬! (――両手を犬に変化)』

「……うん、犬、犬、犬ケルベロスだな」


「問22:あだ名、もしくは『陰で自分はこう呼ばれてるらしい』というのがあればどうぞ」

『犬っころって言われたな~』

「……おい、それ誰が言ってた」

『えっと……■■だったよ。アレ? 今伏字になって気がする~』

「……あぁ、ソイツは御仕置だからな」


「問23:自分の中で反省しなければならない行動があればどうぞ」

『特にないよ~』


「問24:あなたの野望、もしくは夢について一言」

『ごしゅじんさまより美味しいお菓子を作ってみる』


「問25:自分の人生、どう思いますか?」

『ごしゅじんさまとセイと、一緒に美味しいものを喰べる人生?』

「(ん? 物……だよな)」


「問26:戻ってやり直したい過去があればどうぞ」

『無いよ~』


「問27:あと一週間で世界が無くなるとしたらどうしますか?」

『無いと思うけど……あ、それなら美味しい物をいっぱい喰べたい!』

「うん、後で作るからな」


「問28:何か悩み事はありますか?」

『ちょっと作り方が分からないお菓子があるの~』

「うん、それも後で教えるからな」

『わーい!』


「問29:死にたいと思ったことはありますか?」

『無いよ~』


「問30:生まれ変わるなら何に(どんな人に)なりたい?」

『ごしゅじんさまの犬~?』

「ちょ、ちょっと誤解を生みそうだから! ほらこれ、これを読んでちゃんと言って!」

『ごしゅじんさまのばんけんとしてはたらいて、おいしいものをたくさんたべたいです(棒読み)』

「皆様、誤解ですからね!」


「問31:理想の死に方があればどうぞ」

『満腹になって死にたいかな?』


「問32:何でもいいし誰にでもいいので、何か言いたいことがあればどうぞ」

『セイ、大好きだよ!』


「問33:最後に何か一言」

『ごしゅじんさま、沢山美味しい物を喰べたい!』


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ハイカット! ほら、昔作ったガリガリ◯だぞ。一気に食べるなよ」

『は~い』


 ソーダやコーラ、チョコやみかん味などの定番な物をとりあえず出しておいた。
 俺も梨味を一本取って、ガリガリと削って食べていく。


「グラが食べると、もうガリガリいく前に食べ終わっちゃうな」

『ガ、ガ、ガ、ガ……美味し~い』


 ちなみに今の音、ガ一つで一本食べ終わってるからな。
 消費が激しい娘だよ全く。


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