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偽善者と終焉の島 前篇 六月目

偽善者と称号確認

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 翌日、俺は昨日見たステータスを再び確認している。……やっぱり夢じゃないな。
 あの衝撃的な数値を見て、あの後の俺は考えるのを止めた(つまり、ベットにGO)。
 だけど、確認しないと今後に支障があると思い、勇気を出して見てみたのだが――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 HP:296200/296200
 MP:1612000/1612000
 AP:617100/617100

 STR:47470〔50〕
 VIT:47470〔50〕
 AGI:47470〔50〕
 DEX:47470〔50〕
 INT:47470〔50〕
 LUC:0〔50〕

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ――数値が変わることなど無かった。


「(アンさんアンさん、これは一体どういう状況なんだ?)」

《称号の効果です。一度確認して見られてはどうかと》


 ……称号でこんなになるのだろうか。
 俺はそんな疑問を持ちながら称号リストを確認する――


獲得称号 New
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
戦闘系
『夢現を統べし者』:【夢現之王】転職可
『龍殺し:マレフィセント』:効果なし
『魔法を極めし者』:魔法発動時消費MP削減・魔法習得に必要なSP-1
『超越者』:種族Lvの限界値を外せる証。転生・進化の候補が増える

その他
『AFO中毒者』:ログアウトを1週間以上行わなかった者に贈られる。効果なし?
『無職』:職業が無い状態が1週間以上続いた者に贈られる。効果なし?
『神熊獣人の主』:VIT×2
『九尾獣人のマスター』:MP×2
『神性機人の主様』:DEX×2
『三頭犬獣人のごしゅじんさま』:STR・AGI・INT×1.3
『南熾天使のご主人様』:MP×1.1 +天使としての格(10000)分能力値に補正(LUCを除く)
『神呪の指輪の主』:MP×3
『模倣玉の主人』:AP×5
『夢魔姫の情人』:LUK×2
『呑尾蛇獣人の相棒』:HP・MP・AP×1.3
『眠り姫の希望』:HP×1.2 +眠った日数×100分(=36000)能力値に補正(LUCを除く)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ――俺のハーレム補正がチートすぎる件について。
 そんな小説のタイトルの様な問題が湧いてきそうな称号ばっかりだった。一体、どうしてこうなったというんだ。


《……分かってますよね?》


 ……あぁ、答えは一つ。称号入手の条件が緩和されたんだろう? それが原因で、指輪を貰ってキスをした眷属の称号も手に入った。……そうだ、そうに違いない。


《……現実を見てください。わたし達の好意を、無下にしないでください。わたし達だって……本気なんですから》


 そうか、本気なのか。


《はい……例え、(折角だし、創れるなら創ろうかな……絶対に裏切らない家族)等と、"武具創造"の時に思っている様な方であったとしても、わたし達はそんな方が好きなんです》


 それ、今言う必要無くない?!
 ……というか、それで分かってるよね? 俺が欲しかったのは家族だってことが。


《ですが、メルス様の読んでいた小説では、一人の男を中心に、血縁の無い女性達がライオンのようなハーレムを作っていたのですが……お嫌いですか?》


 ……いや、好きなんだけどさぁ。


《では、良いではありませんか。メルス様は家族が増え、わたし達は愛して貰える。そこにどんな問題があるのでしょうか(反語)。》


 ……ハァ、分かったよ。これからはできるだけ頑張ってみるよ(何を頑張れば良いのか知らないが)。


《ありがとうございます、これからもよろしくお願いします》

「(あぁ、頼むぞアン)」


 アンは満足そうに念話を切っていった。
 ……にしても、まさかここまでハーレム称号が増えるとは。武具っ娘達は、てっきり若さゆえの甘えぐらいに感じていたんだが、アンにあそこまで言われると……さすがに俺でも理解・・はできる。俺は昔ながらの鈍感系勇者様とは、違うからな。
 そんな、今まで全くと言って良い程に好意に気付いていなかった俺は、必死に自分が勇者系の鈍感野郎で無いことを頭の中で証明していった。


閑話休題無理だった


 能力値の方は終わったということにして、今度はスキルの方だ。……かなりMAXのスキルが増えていた気がする。しかもLimitも。
 魔法は――上級と融合、それと強弱魔法が限界だったみたいだ。どれも全て3段階の魔法だな。これより先の魔法はあるのかまだ知らないが、俺はもう限界みたいだから、合ったとしても無理だな。どこかのおっさんのVRMMOのように、取りすぎると限界値が低くなる。みたいなシステムがあったのだろうか。

 身体は同時期に進化させたスキルが全部MAXになったみたいだ。また合成に忙しくなりそうだな。
 一番気になっていた種族のことだが、LvMAXになっている筈の【天魔】のLvが上昇していた。他人経由で入手した(種族限界突破)だったとしても、超越者に成ることが可能だったと証明できたかな?


 さて、全確認も終わったし、スキル進化を始めるとしますか。


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