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偽善者と終焉の島 前篇 六月目

偽善者と状況確認 その02

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 異世界に来たという笑撃(誤字にあらず)の事実を知った後、再び自分の状態を確認してみた。
 肉体的な特徴は何も変わっていない筈だ。事前設定の時に姿そのままにした筈だしな。
 そう思い、まずは髪の毛を抜いてみた――

 White

 ……白髪になっていた。
 今まで全く確認していなかったがまぁ、天使族になって時にでも変わったのだろう。
 念の為にもう一度、今度は少し離れた所から……、そう考えてから抜いてみると――

 Black

 今まで通りの黒色の髪の毛だった。
 ……ってことは、俺の頭は何でもは知らない娘みたいになっているのか……良いな。実際にどうなっているか、もしかしたらBJ先生みたいになっているかも知れないが、知る必要もないし別に良いか。

 さて、とりあえず自分の事はもう良いとして、色々と試してみるか。
 俺はそんな風に考えながらも、今できることを探すことにした。


実験中
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 とりあえず、実験結果を纏めてみよう。

---------------------------------------------------------

・転移による脱出はやっぱり無理だった
→当然、何かしらの対策ぐらいされてた

・(収納空間)や(時空庫)は発動可能
→脱出を不可にしただけらしい

・[眷軍強化]は念話は使えなくなったが、スキル共有は可能
→連絡は取れないが、力は借りれる

・スキル共有で借りたスキルは:封印:に引っ掛からず、そのまま発動可能
→それなりに戦える

・(運営の呪縛)<畏怖嫌煙>:封印:は超厄介
→後で鑑定結果を表示予定

・種族スキルが名前だけでも超Tueeee
→上に同じく

・それでも、何とかやっていける
→理由はすぐ分かる

---------------------------------------------------------


「……ってことになったな。グー」

『うん、ちょっと待っててね。今もうちょっと詳しいことを調べてるから』


 ……そう、別に俺は一人ではないからな。
 だって言っただろう? 装備はそのままで、(収納空間)や(時空庫)も使用可能だって。
 それなら、聖・魔武具や人形をその中に入れて運ぶこともできる(人形は一応アイテムであり、受肉した娘も武具化が可能だ。やりようは幾らでもあるんだ)。
 レンとリッカは仕事の為残って貰ったが、スーとグーには武具化して来て貰ったのだ。


『……結界張れたよ』

「お、ありがとうな。スー」


 スーには結界を、グーには現状の解析を依頼していた。二人共優秀だから、大体のことはできる。さすが、大罪の魔武具だな。


 グーの解析ももう少し掛かるだろうし、今の間に鑑定結果を見て行こう。
 まずは悪かった三つの方から一つずつ――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
呪縛:運営の呪縛

運営の定めた運命に逆らった者に与えられる
全ステータスが×0倍、VITに+1の補正が入り
職業欄を常時空にする
BPとSPも自発的な使用は不可能となる
また、(一般)【固有】<伝説>{夢幻}スキルが使えなくなるよう、:封印LvEX:が付与される
LUK値と関係無く悪運に見舞われる

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 まぁ嫌がらせだよな。……たく、フェニが嫁じゃ無かったらどうなっていたことやら。
 :封印:の話は後でするから省くとして他の話だ。まず、ステータス。本来なら全ステータスALL0or1という、どっかの日本人みたいな展開になるところだった。
 多分+1の補正があるのは、最低でも1はないと何かしらの問題が起こったからだろう。実際、極振りはできなかったらしいし……HP0とかは最初から死んでるしな。
 BPとSPについてだが……BPはさておき、SPは何とかなるので心配無用だ。

 さて、次はこれだ――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その他: :封印LvEX:

説明:罪人に付与されるというスキル
所持者のスキルの全て〔個有を除く〕を使用不可能な状態にする
また、所持者の成長速度を極限まで低くし、状態異常にとても罹りやすくなる

内包スキル
(封印LvEX):習得していた一般スキルを使用不可にする

【封印LvEX】:習得していた固有スキルを使用不可にする

<封印LvEX>:習得していた伝説スキルを使用不可にする

{封印LvEX}:習得していた夢幻スキルを使用不可にする

{成長阻害・極}:成長率が1/8となる

{耐性虚弱化}:耐性の効果がLv/8となる

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 これを見て思ったんだ。 
 あぁ、これから習得する分には問題無いんだって。本来なら、{成長阻害・極}が邪魔をしてそんなことはできないのだろう。
 だが、俺には[スキル共有]がある。
 しかも、あらかじめ用意していたアレもあるから、殆ど意味ないんだよな~スキルの封印って。

 そして、最後に最も名前からして嫌な予感がするスキルを――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その他:<畏怖嫌厭Lv->

説明:信頼を必要とした依頼が起き辛くなる
また、所持者の顔を見た異性からの好感度が上がり辛くなる

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ……うん、別に良いんだ。別に依頼が来なくたってそれでも。
 だけど、どうして異性からの好感度が上がり辛くなるんだ。俺だって男性だよ!? それぐらい気にするわ!! ……ハァ。運営側は後半を後付で付けて、前半が主なのだろう。
 だが、俺にとっては後半が主だ!(本気)
 ――そもそも、俺はただでさe……


閑話休題桜桃の滑る話


 ゴホンッ。気を取り直して、次は種族スキルの説明だ。
 だがその前に、種族自体の鑑定結果を見て貰おう――


///////////////////////////////////////////

[不明]Lv1 (一部制限有)

種族個有スキル:(因子注入Lv-)
(アレンジLv-)(適応Lv-)
(???Lv-)(???Lv-)(???Lv-)(???Lv-)←封印

???によって創られた新たな種族
他種族の因子を取り込むことで成長する

///////////////////////////////////////////


 不明って……俺は不明アンノウンか! しかしまた出たよ???。【生産神】も???の仕業だし、一体何者なんだろうか。
 他種族の因子を取り込むと書いてあるが、それをするのに使用するのが(因子注入)だと思う。
 気になるので、どんどん調べよう――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
身体:(因子注入Lv-)

説明:[不明]の個有スキル
予め持っている因子を注入することで、その因子を持つ種族のスキルを扱える

所持因子
・普人・天使・天魔・鬼・吸血鬼・妖精・竜・不死鳥・狼・虫・猪

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 つまり、種族スキルが沢山使えるってことだな。今まで解析を頼んでいた魔物は全部因子を入手している。眷属の因子も何故か持っているんだがそこは気にしない物としよう。
 よし、じゃあ次だ――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
身体:(アレンジLv-)

説明:[不明]の個有スキル
自分が使えない種族特性を、自分が扱えるように改変する
また、自分の持つスキルを自分に最も適した形にできる

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 どこからの人間化物のようなスキルだが、そこに触れるのは止めておこう。
 これがあれば、どんな種族スキルでも使用可能になるってことだな。さっそく試してみたいところだが……あと一つあるので、そちらを見てからでも遅くは無かろう――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
身体:(適応Lv-)

説明:[不明]の個有スキル
あらゆる事象に適応できるスキル
適応に必要なものは全てスキル化される

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 戦闘のみじゃない分、こちらの方が人間より凄いかもな。あるゆる事象とは、本当に全ての事柄に適応できてしまうのだろうか。
 ……一周回って、恐ろしいと感じられるスキルだ。これって、本当にチートじゃね?


 そんなことを感じながら、俺は近くにまだいたスーを呼んで、グーの解析が終わるまでの間、モフモフを堪能し続けた。


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