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偽善者と公害対策 二十五月目
偽善者と旅での修行 その07
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連続更新となります(11/12)
===============================
ネズミ──『呪病鼠』が引き起こすのは、ただの状態異常ではありませんでした。
毒や病気などの身病系、魅了や睡眠などの精侵系、骨折や出血などの残失系、麻痺や石化などの制限系、呪いなどの束怨系……状態異常にはさまざまな種類あるのです。
ネズミの起こす状態異常は、中でも残失系以外すべての状態異常を引き起こします。
そして、それ以外にも……おかしな状態異常が発生しました。
「分かりました──“広域回復”です!」
「はい──“広域回復”!」
「……沈静化、確認しました。ですが、発動の始点にした方にしか効いていません」
「何度でもやります!」
通常の“回復”は効かず、効果範囲を独りに絞った“広域回復”のみが効く。
まだ誰も知らないような状態異常が、目の前で起きています。
いえ……正確には、ここにいる患者の方々が侵されている状態異常はたった一つ。
その名は『呪病鼠』……そのままですが、たしかにそう記されていました。
その状態異常に罹ると、ランダムで新たに状態異常が発生します。
表示するならば、『呪病鼠:○○』のような形ですね。
なので、鑑定スキルが使えれば症状を視ることができます……なぜか隠蔽効果もあるため、魔力消費を抑えるために、教会勤めの方に手伝ってもらっている現状ですが。
「次は……り、“継続恢復”!?」
「大丈夫、使えます──“継続恢復”!」
消費魔力が多い“継続恢復”。
本来、絶対に状態異常を治すためには使われない魔法が、今回は必要とされています。
驚いているのは、ただ回復系統の魔法を使うだけでは習得しづらい“継続恢復”が今回の条件だったからでしょう。
「メルとの修業で……散々、自分に回復魔法は使っているのです!」
持続型の回復魔法は、自分への行使が習得条件になっている場合が多いのです。
自分を治して戦う……そんな使い方をしていると、いつの間にか獲得していました。
そんな“継続恢復”を施すと、患者の方は苦しみから一時的に解放されます。
……完治できず、再び苦しませなければならないことに、罪悪感を覚えました。
「今度は……“回聖”!?」
「使えます……使えますから」
「だ、大丈夫ですか? すでにポーションの許容量を超えていますので、回復させることはできません!」
「……それでも、皆さんを治しますので」
聖魔法は消費魔力が異様に多いため、回復魔法よりも発動できる数が少ないです。
それでも、魔力が続く限り“回聖”を使い患者の方々を癒していきました。
「“回聖”! “回聖”……うっ」
「クラーレ様……クラーレ様!?」
魔力を使いすぎたからでしょうか、視界がだんだんと暗くなってきます。
体も少しずつ言うことを聞かなくなり、起き上がろうとしても動けません。
「──レ様、しばら──みください」
「……ですが、皆さんを……」
「…………大丈──す。ここ──る者は、覚悟の──です」
どういうことなのか、それを問う前に意識が薄れてきます。
ただ……最後に映ったその目は、かつて自分がした目によく似ていました。
◆ □ ◆ □ ◆
『──初めまして、クラーレ様』
「へっ?」
意識が鮮明になったそのとき、わたしは見覚えのない場所に居ました。
真っ白で、何もない……ただ、不思議なことに日差しの温かさを感じる場所に。
目の前には天使が居ます。
文字通り、背中から翼を生やし、頭の上には光の輪を浮かべた奇麗な女の人でした。
彼女は美しい所作でペコリと頭を下げて、わたしに挨拶をしてきます。
慌ててこちらも同じようにお辞儀をして、それに応えました。
『私はガー。【慈愛】に宿る意思、その一部と思ってください。クラーレ様、貴女様の意志を確認させていただきます』
「わたしの意志……ですか?」
『これまでの軌跡を拝見させていただきました。なるほど、とても善い行いをしておりましたね。他者のために己の身を顧みず、すべてを捧げる勢いで癒しの力を振るう……世が世であれば、まさに聖人でしょう』
「いえ、そんな……」
ジッとこちらを覗いてくる瞳。
それはまるで太陽のように、薄っすらと光り輝いていました。
『それでも、救えない命がある』
「っ……!」
『当然でしょう。死の概念がある以上、決して避けては通れないのです。正しき因果における死を、その者にとって満足する形で送れるように振る舞う……これもまた、【慈愛】というものです』
「…………」
ガーさんにとっての【慈愛】、それは慈悲とも呼べるものです。
……だからこそ、自分との相違点もよく分かりました。
「わたしは……救える人が目の前にいたら、救いたいと思います」
『たとえ、自身の命を失おうとも?』
「…………はい」
『なるほど、祈念者らしい回答です。仮初の命はとても軽く、価値観を狂わせる。相応の対価? そんなものありません──奇跡は偶然ではなく必然、起き得るべくして起きるのです。支払うべきはたった一つの命だけ』
命を救うために、命を投げ出す。
犠牲や献身、生贄などの行いは、救うために命を捧げる行為そのもの。
『貴女様には力がある。【慈愛】とは対極、求める理想のために因果を覆し、現実のモノとする──【憤怒】のモノ。何を願い、手に入れたモノなのか……覚えているはずです』
メルが目の前で殺され(たように見え)、わたしは固有能力を手に入れました。
たしかにそれは、怒りだったのかもしれません……やるせない自分への。
『そして、対価に見合わないモノを願うからこそ、力は応えないのです。あのときに感じたその想いは、本当に救うために支払うべき対価と釣り合うのか……今一度、考え直すべきでしょう』
再び視界が昏くなっていきます。
言うべきことがある、そう考えて口を動かしますが……声は発せられません。
『行動で示してください。どうか、間違えないでくださいね、クラーレ様』
そして、意識が完全に断絶しました。
……もう一度会えたなら、それでも言うべきことがあります。
──そんな表情で言われては、あなたのことも救いたくなると。
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ネズミ──『呪病鼠』が引き起こすのは、ただの状態異常ではありませんでした。
毒や病気などの身病系、魅了や睡眠などの精侵系、骨折や出血などの残失系、麻痺や石化などの制限系、呪いなどの束怨系……状態異常にはさまざまな種類あるのです。
ネズミの起こす状態異常は、中でも残失系以外すべての状態異常を引き起こします。
そして、それ以外にも……おかしな状態異常が発生しました。
「分かりました──“広域回復”です!」
「はい──“広域回復”!」
「……沈静化、確認しました。ですが、発動の始点にした方にしか効いていません」
「何度でもやります!」
通常の“回復”は効かず、効果範囲を独りに絞った“広域回復”のみが効く。
まだ誰も知らないような状態異常が、目の前で起きています。
いえ……正確には、ここにいる患者の方々が侵されている状態異常はたった一つ。
その名は『呪病鼠』……そのままですが、たしかにそう記されていました。
その状態異常に罹ると、ランダムで新たに状態異常が発生します。
表示するならば、『呪病鼠:○○』のような形ですね。
なので、鑑定スキルが使えれば症状を視ることができます……なぜか隠蔽効果もあるため、魔力消費を抑えるために、教会勤めの方に手伝ってもらっている現状ですが。
「次は……り、“継続恢復”!?」
「大丈夫、使えます──“継続恢復”!」
消費魔力が多い“継続恢復”。
本来、絶対に状態異常を治すためには使われない魔法が、今回は必要とされています。
驚いているのは、ただ回復系統の魔法を使うだけでは習得しづらい“継続恢復”が今回の条件だったからでしょう。
「メルとの修業で……散々、自分に回復魔法は使っているのです!」
持続型の回復魔法は、自分への行使が習得条件になっている場合が多いのです。
自分を治して戦う……そんな使い方をしていると、いつの間にか獲得していました。
そんな“継続恢復”を施すと、患者の方は苦しみから一時的に解放されます。
……完治できず、再び苦しませなければならないことに、罪悪感を覚えました。
「今度は……“回聖”!?」
「使えます……使えますから」
「だ、大丈夫ですか? すでにポーションの許容量を超えていますので、回復させることはできません!」
「……それでも、皆さんを治しますので」
聖魔法は消費魔力が異様に多いため、回復魔法よりも発動できる数が少ないです。
それでも、魔力が続く限り“回聖”を使い患者の方々を癒していきました。
「“回聖”! “回聖”……うっ」
「クラーレ様……クラーレ様!?」
魔力を使いすぎたからでしょうか、視界がだんだんと暗くなってきます。
体も少しずつ言うことを聞かなくなり、起き上がろうとしても動けません。
「──レ様、しばら──みください」
「……ですが、皆さんを……」
「…………大丈──す。ここ──る者は、覚悟の──です」
どういうことなのか、それを問う前に意識が薄れてきます。
ただ……最後に映ったその目は、かつて自分がした目によく似ていました。
◆ □ ◆ □ ◆
『──初めまして、クラーレ様』
「へっ?」
意識が鮮明になったそのとき、わたしは見覚えのない場所に居ました。
真っ白で、何もない……ただ、不思議なことに日差しの温かさを感じる場所に。
目の前には天使が居ます。
文字通り、背中から翼を生やし、頭の上には光の輪を浮かべた奇麗な女の人でした。
彼女は美しい所作でペコリと頭を下げて、わたしに挨拶をしてきます。
慌ててこちらも同じようにお辞儀をして、それに応えました。
『私はガー。【慈愛】に宿る意思、その一部と思ってください。クラーレ様、貴女様の意志を確認させていただきます』
「わたしの意志……ですか?」
『これまでの軌跡を拝見させていただきました。なるほど、とても善い行いをしておりましたね。他者のために己の身を顧みず、すべてを捧げる勢いで癒しの力を振るう……世が世であれば、まさに聖人でしょう』
「いえ、そんな……」
ジッとこちらを覗いてくる瞳。
それはまるで太陽のように、薄っすらと光り輝いていました。
『それでも、救えない命がある』
「っ……!」
『当然でしょう。死の概念がある以上、決して避けては通れないのです。正しき因果における死を、その者にとって満足する形で送れるように振る舞う……これもまた、【慈愛】というものです』
「…………」
ガーさんにとっての【慈愛】、それは慈悲とも呼べるものです。
……だからこそ、自分との相違点もよく分かりました。
「わたしは……救える人が目の前にいたら、救いたいと思います」
『たとえ、自身の命を失おうとも?』
「…………はい」
『なるほど、祈念者らしい回答です。仮初の命はとても軽く、価値観を狂わせる。相応の対価? そんなものありません──奇跡は偶然ではなく必然、起き得るべくして起きるのです。支払うべきはたった一つの命だけ』
命を救うために、命を投げ出す。
犠牲や献身、生贄などの行いは、救うために命を捧げる行為そのもの。
『貴女様には力がある。【慈愛】とは対極、求める理想のために因果を覆し、現実のモノとする──【憤怒】のモノ。何を願い、手に入れたモノなのか……覚えているはずです』
メルが目の前で殺され(たように見え)、わたしは固有能力を手に入れました。
たしかにそれは、怒りだったのかもしれません……やるせない自分への。
『そして、対価に見合わないモノを願うからこそ、力は応えないのです。あのときに感じたその想いは、本当に救うために支払うべき対価と釣り合うのか……今一度、考え直すべきでしょう』
再び視界が昏くなっていきます。
言うべきことがある、そう考えて口を動かしますが……声は発せられません。
『行動で示してください。どうか、間違えないでくださいね、クラーレ様』
そして、意識が完全に断絶しました。
……もう一度会えたなら、それでも言うべきことがあります。
──そんな表情で言われては、あなたのことも救いたくなると。
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