深林の弓撃手~神様何故俺だけなんですか~

眼鏡羊

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第1章 何故森なんですか!

第6話 変な猿?との再会

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前話の回想

武器を手に入れ強くなると決めた幸人は、不本意ながらも隠れて射る作戦で少しずつだがレベルを上げていた。手にいた素材により新たに矢筒、水袋、剣羽を尾羽に使った矢、弓懸を造形先生の教えにより作製した幸人は、昨日高レベルの魔物と出会った水汲み場のさらに奥へと足を踏み入れた。だが、なかなか魔物は出てこないさすがに奥に行き過ぎたと思った幸人は帰ろうとした時、ふと懐かしい匂いを感じる。匂いに導かれるように森を進んだ幸人はそこで、この大陸に六ヶ所ある幻の秘湯の一つ『白銀の湯』を発見する。幸人は三日分の汗と疲れを
とるべく温泉に飛び込んだ。やはり、温泉は日本人にとって心の洗濯だとしみじみ思いつつ、長湯をしていると背後から誰かが温泉に入ってくる音が聞こえた。恐る恐る振り向くとそこにいたのは・・・・猿だった。

だが、相手は魔物果たしてどうなる幸人!

幸人に危機が迫る!・・・・迫る?


                                            ◇

第6話 「変な猿?との再会」


「・・・・猿?」

「キ~~」

温泉に何者かが入ってきた音に反応して恐る恐る振り返った俺の目に飛び込んで来たのは猿だった。突如現れた赤い猿は、お湯に浸かり気持ちよさそうに目を瞑っている

赤い猿など日本にはいないのだが幸人はこの猿にどこかで会ったことがあるような気がしていた

どこだ?でも猿だぞ?猿、猿、猿、猿・・・う~ん、どこだったかな?確実に日本ではない、うんそれは言い切れるな。じゃあこっちの世界に来てからかぁ・・・正直あいつの印象が強すぎるんだよなぁ。どこだったかなぁ・・・

思い出そうとする幸人、ふと横を見るとさっきまでいたはずの赤猿がいなくなっていた

「あれ?いつの間に出て行ったんだ?」

幸人は首を傾げる

だがこの時幸人は気づいていなかった。白濁した湯から近づく影があることに・・・


そんなこととは露とも知らず幸人は、いまだに頭を悩ませていた

「たぶん、あいつと出会う前だったと思うんだよな。あいつと出会った後の記憶ははっきりしてるし、逆にそれ以前の記憶はあいつのインパクトが強すぎてすでに薄れてんだよな」

腕を組みなんとか、薄れている記憶からあの白猿の事を思い出そうとしていた時だった。腕を組み自然と視線を下に向けた幸人はさっきまで白濁していた湯に影があることに気づいた

「なんだこの影?」

幸人が不思議そうにお湯に顔を近づけた時だった。突然湯が爆発した

「うおッ!痛ッ!」

「キキッ!」

突然爆発した湯の中から、さっきまで温泉の隅っこにいた赤猿がアッパーを顎にぶちかましてきたのだ

のけぞる幸人。魔物と思われる猿からの攻撃だ。完全に油断していたため、もろにくらってしまった。だが・・・

「あれ?意外と痛くない」

魔物の攻撃なのだ、顎が砕けたと思った幸人だったがそれなりの衝撃と痛みはあったが思ったほどではない

「キッ!?キ~キキッ?」

赤猿は自分の攻撃で完全に仕留めたと思ったのか、平気そうにしている俺を見て驚き、なんでだ?といった顔をしている

「なんだよその顔、そんなにダメージがないのが不思議なのか?それよりお前!突然なにすんだよびっくりするじゃないか!」

幸人は不思議そうな顔をしている赤猿に少し苛立ち、乱暴にお湯から出ている赤猿の頭を右手で掴んで持ち上げた
赤猿自体の大きさは、30cmほどしかないため簡単に持ち上がった


「キッ!キキキッ!」

「お前が悪いんだろ!突然お湯の中からアッパーなんかしてくるから!違うか!?」

「キ~・・・」

掴んだ時は「何すんだよ!」といった感じで驚いていた赤猿だったが、俺が強く言うと「そうなんだけどさ・・・」みたいな表情をして持ち上げられたまま全身をダラーンとさせている

「ん?お前やっぱりどこかで・・・・」

持ち上げた赤猿の顔を見ていると何か思い出しそうになる。鮮やかな朱色の体毛に少し濃いめの赤の顔、目元には歌舞伎のくまどりみたいな模様、四肢と全身と同じくらい長い尻尾の先には黒い輪っかみたいな模様が各一つずつある

赤い猿?・・・赤い猿・・・赤い猿!あッ!

「思い出した!お前俺がこっちの世界で意識を取り戻した時俺に乗ってた猿だろ!」

「キ?」

思い出した!ほとんど一瞬しか顔を合わせてないけど、こっちの世界に来た時俺の上に乗っていた猿、なんとなくだけど変な猿だなって思った記憶がある!

幸人が一人で納得している傍で持ち上げられたままの赤猿は、「何?」みたいな顔をしている

「ははっ、やっと思い出せた。あ~、スッキリした」

そう言って幸人は、再び湯に浸かった。赤猿は、喜んでいるためか手の力が緩んだ隙に逃げ出そうと静かに泳ぎ始めた。

だが、その企みはうまくいくことはなかった。なぜなら幸人は笑いながら赤猿が逃げ出そうとしていると察知し、素早く赤猿の頭を再び掴んだからだ

「おいおい、どこに行くつもりだよ。なぁ、赤猿?」

「キキッ!」

さっきまで思い出せた事に楽しそうな笑みだった幸人の表情は変わらず笑みのままなのだが、その笑みはさっきまでとは違い不敵な笑みに変わっていた

この三日で少なからずとも魔物と戦闘し、命の危機も感じた幸人は、肉体だけでなく精神的にも成長したらしい

「ほら、そこの岩の傍に立て!はいっ、反省!」

「キ?」

赤猿は反省って何?みたいな表情だ

「い い か ら は ん せ い!」

「キッ!」

反省がなんの事か分かっていない赤猿だったが、幸人の怒りの雰囲気を持った言葉に自然と手を岩につきうなだれる

「よし!反省したなら許してやる!いいか二度と俺に向かってあんな事するなよ!分かったな?」

「キ?」

「わ か っ た な ?」

「キキッ!」

再びの怒りのこもった言葉に赤猿は、高速で首を縦に振った

「ふぅ、さて、赤猿の反省も終わったしそろそろ上がるか」

三日ぶりの風呂にも満足しイタズラ猿にもきっちり反省させたところで幸人は、温泉から出ることにした
さっぱりした体で汗の染み込んだ服を着るのは嫌なのでとりあえずワイシャツとズボンだけ着て、ワイシャツの下に着ていたTシャツと下着を温泉で洗う

洗い終えてから武器などを装備して忘れ物がないか確認してから出発しようとしたときだった。不意にズボンを引っ張られる感触がした

「ん?」

そこには赤猿がいて、ズボンを手で掴んだまま幸人を見上げていた

「どうした?ちゃんと反省したんだからもう怒ってないぞ?俺ももう行くからお前も早く自分の親のところに戻りな」

幸人は、赤猿の頭を優しく撫でながらそう言い立ち去ろうとする。だがさっきと同じ感触に足を前に出せずに止まってしまう

「なんだよ?ほんとどうしたんだ?ほら、離せって」

そう言って多少強引に赤猿の手を離させた

「じゃあな」

幸人は、赤猿の頭を再び優しく撫でてから森の中へ入って行った



幸人が去った後、赤猿は幸人が入って行った森の方を見ていた。じーっと、じーっと、やがて、別の方角を一度見てから赤猿は、幸人が入って行った森の中へ歩きだした


                                       ◇◇


温泉でさっぱりした幸人は、一度洞穴の中に戻って来ていた

「これでよしっと!」

幸人は、満足そうにそう言った。幸人の目の前には、鼻ちょうちんを出したり、引っ込めたりしながら寝ているホワイトウッドタートルがいる

幸人が何しに戻って来たかと言うと、洗濯物を干しに戻って来たのだ。洗われた下着とTシャツは、鼻ちょうちんを浮かべたホワイトウッドタートルの甲羅に干してあった。
なぜかはよくわからないがこいつの甲羅は異様にあったかい。それになぜかこいつは入口の傍でいつも寝ており一番そこが風通しがいいのだ

「さてと、洗濯物も干し終わったしこれからどうするかな?う~ん、体がさっぱりしてるからあんまり戦闘はしたくないんだよな。となるとリップル採取しかないか」

初めてホワイトリップルを見つけた日、カバンに詰めれるだけ詰めて持って帰ってきたホワイトリップルはもう残りわずかとなっていた。原因はもちろん目の前で爆睡中の同居亀だ。こいつだけで一日最低でも五個は食べるからな、こういう時に採取して少しでも貯蓄しておきたいところだ

「よし!じゃあ行くか!」

カバンを肩に掛け武器を身につけると幸人は洞穴の外に出てリップルの木に向かった・・・




洞穴を出て左に向かい十分ほど行くとホワイトリップルの木に辿りつく

「ふぅ、たった十分とはいえいつ魔物が襲ってくるか分からないからな、緊張感持って進むのはいいことなんだろうけど疲れるな」

とはいえこのホワイトリップルの木にいるのはホワイトリリトルサンバードぐらいしか見たことがない幸人は到着した時点で緊張感を解いていた

木に登るためにカバンと武器類を外し気合を一つ入れ、なれない木登りを始める幸人。木登りは都会っ子にはなかなか辛い、そんなことを思いつつホワイトリップルの木を登り始めた幸人であった


だが、幸人は気づいていなかった。この森ではいついかなる時も油断してはならないのだ。ホワイトリトルサンバードしかいないからと緊張を解かなければ気づけただろう
いつもここを通る度に聞こえていたはずのホワイトリトルサンバードのさえずりがないことに・・・


そんなこととは露とも知らず幸人は木を登り始めた
木登りはなれないがまだこの木には足を掛け登れるだけの凹凸があった。さらに、異世界に来て多少なりとも身体能力が上がっている幸人は苦労しながらも順調に登っていった

リップルがなっている枝まで着くと一つずつリップルをもいで地面に落としていく

「あとは・・・先端にある一個だけか」

そう言って手を伸ばした時だった。急に『狩人の感覚』が強く反応する

「なっ!」

なんだという前に回避行動に出ようとした幸人だったがここは木の上さらに言えば枝の上なのだ、満足に回避行動などとれるはずがない

幸人がもたもたしている間に頬のすぐ横を一陣の白い風が通り過ぎ幸人の頬に浅い傷をつけた


ホワイトオウルだ


「うわッ!」

頭で理解した瞬間矢をとろうと背中に手をまわすが武器類は木に登る為に全てはずしている。それを失念していた幸人は逆にバランスを崩してしまい、二メートルほどの高さはあろうかという枝から地面にむかって落下してしまう

「がはッ!」

満足に体勢を整えずに落下した幸人は背中から地面に叩きつけられる。肺から空気が追い出され、背中に痛みが走る

だが、それは事は幸人の事情、ホワイトオウルは関係ないとばかりに追撃をかけようとリップルの木を背にしてホバリングし力を溜めている

幸人は背中の痛みに耐えながら這々の体で弓矢の元へ向かう

あともう少しといったところでホワイトオウルは力を溜め終わったのだろう剣羽がある両翼を広げひと鳴きすると幸人に向かって突撃する構えをとる

だが、まだ幸人は弓矢に辿り着けていない

ホワイトオウルが体を少し引いて勢いをつけると幸人に向けて滑空してきた

もうダメかそう思った時だった

ホワイトリップルの木から何者かがホワイトオウルに飛びついた

ホワイトオウルは予想外の襲撃に驚きバランスを崩してしまう。すでに攻撃体勢に入っていため錐揉状に回転しながら幸人の手前で墜落してしまった

「な、なんだ何が起こったんだ!?」

墜落の衝撃で巻き起こった砂煙が晴れるとそこには地面に羽を広げた状態で地面に押さえつけられたホワイトオウルとホワイトオウルを押さえ込んでいる赤猿の姿があった

ホワイトオウルはなんとか赤猿の拘束から逃れようとしているが赤猿がそれを許さないとばかりに力でねじ伏せている

「キキッ!」

赤猿は幸人に向かって「早く止めを刺して!」と言っているようだ。まぁ、キキッ!としか聞こえていないのであくまで予想なのだが


幸人は、幾分軽くなった痛みに耐えながら立ち上がり、武器のところまで行くと、ナイフを手に取った

振り返ってると命の危機を感じたのか必死の抵抗を試みるホワイトオウルに対し幸人が来るまでなんとか押さえつけていやるといった感じの赤猿とがせめぎ合いをする姿が見えた

幸人は右手に持ったナイフを強く握ると赤猿の元まで走っていき、ナイフを持った右手を振りかぶり、下ろした

右手を振り下ろした瞬間、赤猿は素早く身をかわしうまくナイフの軌道から逸れる。ホワイトオウルも迫るナイフを避けるため飛び立とうとしたが、墜落の衝撃で翼が折れたのかうまく飛び立てなかった

振り下ろしたナイフが体に刺さるとひと鳴きし、動かなくなった

「はぁ、はぁ、なんとか倒せたか。ありがとな、お前」

幸人はホワイトオウルが死んだことを確認してから近くに寄ってきていた赤猿の頭を優しく撫でた

「キッ!」

赤猿は目を細め嬉しそうに鳴いている

「しかし、なんでお前がこんなところにいるんだ?・・・もしかして俺のこと追ってきたのか?」

幸人が赤猿に向かってそう聞くと言葉がわかっているのかは分からないがコクンッとうなづいた

「言葉がわかるのか?・・・そんなわけないよな。ほら、これは助けてくれたお礼だ」

そう言って幸人は、赤猿にホワイトリップルを一個差し出した

赤猿はキョトンとしていたが貰えると分かったのか長い尻尾で受け取り、そのまま幸人の体を登って肩までくるとそのまま食べ始めた

「うわッ!お前人の肩の上で食べんなよ!汁が飛び散るだろ!」

「キ?」

幸人の文句に「ダメなの?」といった感じで首を傾げる赤猿。つぶらな瞳で見てくる赤猿に幸人はこれ以上文句も言えず、まぁ、いいかと赤猿を肩に乗せたまま武器類とカバンそして、ホワイトオウルを回収して洞穴に戻ることにした




洞穴に戻るとあいも変わらずホワイトウッドタートルは寝ていたが幸人が帰ってきた事を感じたのか鼻ちょうちんが割れて目を覚ました

「ボエェ」

嗅覚かそれとも勘なのか幸人がホワイトリップルを持って帰ってきた事がわかったホワイトウッドタートルは物欲しそうな瞳で幸人に向かって鳴く

「はいはい、やるよ。はぁ~寝てるだけなのになんでそんなにお腹がすくんだよ」

ブツブツ言いながらもリップルを三個ホワイトウッドタートルの前に置いた。それを見たホワイトウッドタートルは嬉しそうに食べ始める・・・寝そべったままで

行儀悪いなぁと思っている幸人だが言ったところでわかってもらえるとは思っていないので何も言わない。そもそも行儀を魔物に求めるほうがおかしいのだが

嬉しそうにリップルを食べるホワイトウッドタートルを横目に幸人は草のベッドに腰を下ろすと自分もリップルを食べ始めた。その時不意に耳をくいくいっと軽く引っ張られるような感触があった

肩の上を見ると赤猿ももう一個食べたいとばかりに瞳をキラキラさせながら幸人を見ていた

「はぁ~」

幸人は、お前もかといった感じで溜息を一つ吐くと赤猿にもリップルを一個渡した。もらったリップルを嬉しそうに食べる赤猿を見て幸人は不意に疑問が浮かんだ

「そういえばお前って魔物なんだよな?」

「キッ!」

赤猿は肯定するように鳴く

「う~ん、この森に来てそこそこ魔物と戦ったけどほとんどの奴らが白色だったのにお前は赤い猿なんだよな」

そう確かに幸人がこの森で戦った魔物達は穴熊ネズミを除いてあとは、全ての魔物が白色だった。そもそも猿が赤い事自体がおかしいのだがそこは異世界だからと無理矢理納得した幸人は、何気なく赤猿に向かって『即席鑑定』を使ってみた

ーーーーーーーー
????(幼体)

(注) 鑑定に対して魔物の格が違うため鑑定できません
ーーーーーーーー

「・・・・・・・えっ?」

この鑑定結果でるのはあいつの尻尾を鑑定して以来だ

「なぁもしかしてお前すごいやつ?」

「キ?」

幸人の問いかけに赤猿は再び「何?」といった感じで首を傾げた

「はは、ははは、はは・・・・」


見た目は愛嬌たっぷりの赤猿の仕草に乾いた笑いを浮かべるしかない幸人であった

・・・・・・・




                                         ◆

次回予告

同居亀に続いて変な猿こと赤猿(実は凄いやつ)も仲間?にした幸人は、レベルアップを重ねていく。だが、順調に思われた異世界生活は一体の魔物によって打ち砕かれる事になる

次回!!
「立ちはだかるは絶望の壁」
お楽しみに!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
前話から少し間が空きましたので前話の回想を入れてみました

えっ?その前に言うことがあるんじゃないかって

・・・はい更新遅くてすいません

なかなかアイデアって湧かないんですよ
ランキング上位の方々はなんであんな面白い話考えれるんでしょうね


はぁ~アイデアが湧き出る頭が欲しかった

まぁ、こんな事を言っても仕方がないので今回はここらへんで

それでは
閃けアイデア   成長しろ文章力
眼鏡羊でした

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感想 1

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みんなの感想(1件)

brackflame
2016.06.01 brackflame

とても面白いと思うのでぜひ続きをお願いします!

解除

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