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僕と隣の席の子
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入学式から二週間経った。
僕を最初に受け入れてくれた桜は散り、あんなに自己主張していたピンク色は無様にも薄茶色に変色し土と一体になろうとしている。
外の景色を見て溜息つく。これが噂の憂鬱ってやつかな…と考えていると誰かに話かけられた。
『大澤君、大澤旭君』
声の主は隣の席の白坂まなさんだ。
彼女は最近ここら辺に引越して来たらしく土地勘が無いため僕と一緒に登下校している。
『もう下校しましょう』
ちょいちょいと僕の袖を引っ張る白坂さんはとても可愛らしい。
身長は大体150cm位だろうか、長い白髪を毛先の方で軽く縛ってあり歩くたびに無造作に揺れる。
顔はかなり整っており、左右対称まさに動く人形の様。
鮮やかな血の色をした目がアクセントを加えている。
『帰らないのですか?聞いています?』
『あ、ああうん帰ろうか』
『またつまらないことでも考えていたんでしょう…』
性格はちょっと毒があるけどそれもいいんだよね。
『いやそういうんじゃないよ』
『はぁ…』
昇降口で自分の靴を取り出し上履きを代わりに押し込むと靴に足を入れつま先でトントンとする。
『さて帰ろうか』
振り返り話しかけると白坂さんは何も言わずに僕の斜め後ろに歩み寄り
『では』
と一緒に歩き出した。
僕を最初に受け入れてくれた桜は散り、あんなに自己主張していたピンク色は無様にも薄茶色に変色し土と一体になろうとしている。
外の景色を見て溜息つく。これが噂の憂鬱ってやつかな…と考えていると誰かに話かけられた。
『大澤君、大澤旭君』
声の主は隣の席の白坂まなさんだ。
彼女は最近ここら辺に引越して来たらしく土地勘が無いため僕と一緒に登下校している。
『もう下校しましょう』
ちょいちょいと僕の袖を引っ張る白坂さんはとても可愛らしい。
身長は大体150cm位だろうか、長い白髪を毛先の方で軽く縛ってあり歩くたびに無造作に揺れる。
顔はかなり整っており、左右対称まさに動く人形の様。
鮮やかな血の色をした目がアクセントを加えている。
『帰らないのですか?聞いています?』
『あ、ああうん帰ろうか』
『またつまらないことでも考えていたんでしょう…』
性格はちょっと毒があるけどそれもいいんだよね。
『いやそういうんじゃないよ』
『はぁ…』
昇降口で自分の靴を取り出し上履きを代わりに押し込むと靴に足を入れつま先でトントンとする。
『さて帰ろうか』
振り返り話しかけると白坂さんは何も言わずに僕の斜め後ろに歩み寄り
『では』
と一緒に歩き出した。
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