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月天宮のフルムーン
第18話 少しづつ変わっていけたらいいね。
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ひとり庭先にでて昨夜のことを考える颯太。
昨夜の天慶さまの
「オレの世話係としてこの月天宮の主の寝殿にいる、っていうことを忘れるなよ」
宣言で針が突き刺さったようにチクチクと時々痛みだす気持ち。
別にいいじゃん、
事実、オレは天慶さまに拾われて生かされてるみたいなものだもん。
そうゆう意味の世話係といわれればそうなんだから。
なのになぜこんなにひっかかるのか・・・。
考えてみた。
嵐山のみんなと月天宮のみんなと何が違うのか。
嵐山の異形たちや蟲達は天慶さまを疑うことなく、天慶さまのいうことはなんでも正しい!と信じてる。
オレが少しでも天慶さまのおっしゃることに口だししたり、「でも」なんていおうものなら、口を揃えて
「お前が悪い。」
と総ブーイング。
全くわかってもらえない、しょっぱい思いを味わっていた。
そんなにオレが間違ってるの?と。
それに引き換え、瑞潤さんを初め、月天宮の人達は、オレが天慶さまに口答えするのをにこやかに見守り、天慶さまの方が少し折れてる気がする。
ちょっと照れくさいけど、そんなオレと天慶さまのやりとりを楽しく温かくみてくれてるような。
それはとっても居心地がよくて。
特に瑞潤さんは天慶さまと対等に接していて、必ずしも天慶さまがすべて正しい訳じゃない、そう絶対ではなかったんだ、と思わせてくれる。
だから、オレは間違ってない!オレが正しい、とはやっぱり思えないんだけど。
自信はもてない、とゆうかよく失敗するし・・・。
ただ認めてくれてる、そのことが、日陰にいた自分が温かい場所にでられたようで・・・。
だから、「オレの世話係として」とゆう発言は自分の存在を否定されてるようでひっかかってるんだろうな。
いいや、違うもん。わかってくれてるんだもん。
と思っておくことにしよ。
そう考えたら少し楽になった。
そんな風に思えるのもおそらく、瑞潤さんの柔らかい空気が大きい気がする。
なんだか瑞潤さんの存在って・・・。
安心できる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
←それに特化してる代行者ですから~~~
颯太
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