26 / 55
あーちゃん(夏の海)
ほろ酔い
しおりを挟む
ほろ酔い気分の浅見ひかりと、少し顔を赤らめた亮平は、
なぜか車で何かの準備をしていた。
「ごめんねぇ、フフ。リョウヘイ、そっちも倒して。」
「ヒカリ、本当に大丈夫?」「アハハ、お姉ちゃんだよぉお。」
「がゴン。。これでいいの?」「うんうん、そんな感じぃ。」
彼女のピンク色の軽自動車は、遠くからでもよく目立つし、
大人と子どもが駐車場で一生懸命何かをしている姿は、
ほかの人たちの興味を引いていた。
亮平はそれだけでも嫌だったが、ひかりが大声で話すことのほうが、
一段と気になっていた。
「リョウヘイって、かわいぃねぇ。ナデナデ。」
「やめてよ、お姉ちゃん! それに声も大きいって!」
やめてほしいと亮平が頼んでいるのに、
ひかりは小さな子供を、あやすように頭を撫でてくるので、
彼は必死に手をはねのけて困った顔をしていた。
「ぐいぐい、チュッ」「本当に、もうやめてよ!」
「チュッ。チュッ。チュッ。」
嫌がって困った彼をみても、しまいには、彼女は亮平を強く抱きしめて、
顔中にキスの嵐を浴びせていた。
。
今のように、ひかりのテンションが上がった理由は、
亮平が無邪気に謝る姿で、周りからも気づかれていた。
「本当にごめんね、お姉ちゃん。」亮平が申し訳なさそうに謝ると、
「いいのよ、アハハハハ。誰だって間違えるから! アハハハハ。」
彼が選んだコーラが、実はカクテルだったらしく、
そのお酒を飲んでしまったひかりは、
店を出る頃には、すっかりご機嫌になっていた。
「そうだ!そろそろ、帰ろうって言ってたよね?」「あっ。。。」
亮平に言われて何かに気づいたひかりは、何処かに電話をかけていた。
「仕事中にごめんねぇ。リョウちゃんと泊まっちゃいますぅう。」
「大丈夫? いいの?アハハハハ。お姉ちゃん、ごめんねぇ。」
「うん、まったねぇえ。また明日ぁあ。」
その会話を聞いていた亮平は、だんだん不安な表情になっていった。
「さっちゃん?」「リョウヘイ、お母さんでしょ?それはダメよ!」
「うん、じゃあ、お母さんと?」「かわっいぃぃ、ぐいぐい、チュッ。」
「えっ!」
亮平は、いつも見ていた母親と似たひかりの姿を見て、
嫌そうな顔をしていたが、
その彼女に叱られてしまったので、素直に謝っていた。
彼女にとって、その俯いて謝る姿が可愛かったらしく、
ひかりは突然、亮平にキスをしてきた。
「ファーストキス? ウフフ。」「兄弟だから違うよ!お姉ちゃん。」
「ウフフ。ブチュぅううう。」「だからぁ!フキフキ。ヤメてよぉお。」
顔を真っ赤にして否定する亮平に、
ひかりは嬉しそうに笑いかけると、さらに激しくキスをしていた。
その光景が海の家の前、まだ多くの客がいる中で行われているので、
「お姉ちゃん、もう行くよ。」
「はああぁい、リョウちゃん。もう行くのぉお。ウフフ。」
亮平は恥ずかしくなって、ひかりの手を取って急いで車へ戻っていた。
そうやって車に戻ったのだが、酔ったままで運転するわけにはいかず、
二人は軽自動車の中で少し休むことにしていた。
。
日帰りの荷物を端に寄せて、フルフラットにした車内で、
「こっちにおいでよ、ホラぁ。」「いいよ、こっちで寝るから!」
狭い車内で、ひかりは佐々木が用意をしていた毛布にくるまりながら、
一緒に寝ようと亮平を呼んでいた。
しかし、亮平は一緒に寝るのが恥ずかしかったらしく、
広くはない車内だが、二人は距離を取りながらそれぞれ横になっていた。
亮平はドキドキしながらも背を向けて横になっていると、
やがて眠気が襲ってきて、本当に寝始めていた。
そんな姿を見ながらひかりは、
亮平を弟のように可愛く感じているらしく、
彼を守るように抱きしめながら、寄り添うように眠りについていた。
ほろ酔い
なぜか車で何かの準備をしていた。
「ごめんねぇ、フフ。リョウヘイ、そっちも倒して。」
「ヒカリ、本当に大丈夫?」「アハハ、お姉ちゃんだよぉお。」
「がゴン。。これでいいの?」「うんうん、そんな感じぃ。」
彼女のピンク色の軽自動車は、遠くからでもよく目立つし、
大人と子どもが駐車場で一生懸命何かをしている姿は、
ほかの人たちの興味を引いていた。
亮平はそれだけでも嫌だったが、ひかりが大声で話すことのほうが、
一段と気になっていた。
「リョウヘイって、かわいぃねぇ。ナデナデ。」
「やめてよ、お姉ちゃん! それに声も大きいって!」
やめてほしいと亮平が頼んでいるのに、
ひかりは小さな子供を、あやすように頭を撫でてくるので、
彼は必死に手をはねのけて困った顔をしていた。
「ぐいぐい、チュッ」「本当に、もうやめてよ!」
「チュッ。チュッ。チュッ。」
嫌がって困った彼をみても、しまいには、彼女は亮平を強く抱きしめて、
顔中にキスの嵐を浴びせていた。
。
今のように、ひかりのテンションが上がった理由は、
亮平が無邪気に謝る姿で、周りからも気づかれていた。
「本当にごめんね、お姉ちゃん。」亮平が申し訳なさそうに謝ると、
「いいのよ、アハハハハ。誰だって間違えるから! アハハハハ。」
彼が選んだコーラが、実はカクテルだったらしく、
そのお酒を飲んでしまったひかりは、
店を出る頃には、すっかりご機嫌になっていた。
「そうだ!そろそろ、帰ろうって言ってたよね?」「あっ。。。」
亮平に言われて何かに気づいたひかりは、何処かに電話をかけていた。
「仕事中にごめんねぇ。リョウちゃんと泊まっちゃいますぅう。」
「大丈夫? いいの?アハハハハ。お姉ちゃん、ごめんねぇ。」
「うん、まったねぇえ。また明日ぁあ。」
その会話を聞いていた亮平は、だんだん不安な表情になっていった。
「さっちゃん?」「リョウヘイ、お母さんでしょ?それはダメよ!」
「うん、じゃあ、お母さんと?」「かわっいぃぃ、ぐいぐい、チュッ。」
「えっ!」
亮平は、いつも見ていた母親と似たひかりの姿を見て、
嫌そうな顔をしていたが、
その彼女に叱られてしまったので、素直に謝っていた。
彼女にとって、その俯いて謝る姿が可愛かったらしく、
ひかりは突然、亮平にキスをしてきた。
「ファーストキス? ウフフ。」「兄弟だから違うよ!お姉ちゃん。」
「ウフフ。ブチュぅううう。」「だからぁ!フキフキ。ヤメてよぉお。」
顔を真っ赤にして否定する亮平に、
ひかりは嬉しそうに笑いかけると、さらに激しくキスをしていた。
その光景が海の家の前、まだ多くの客がいる中で行われているので、
「お姉ちゃん、もう行くよ。」
「はああぁい、リョウちゃん。もう行くのぉお。ウフフ。」
亮平は恥ずかしくなって、ひかりの手を取って急いで車へ戻っていた。
そうやって車に戻ったのだが、酔ったままで運転するわけにはいかず、
二人は軽自動車の中で少し休むことにしていた。
。
日帰りの荷物を端に寄せて、フルフラットにした車内で、
「こっちにおいでよ、ホラぁ。」「いいよ、こっちで寝るから!」
狭い車内で、ひかりは佐々木が用意をしていた毛布にくるまりながら、
一緒に寝ようと亮平を呼んでいた。
しかし、亮平は一緒に寝るのが恥ずかしかったらしく、
広くはない車内だが、二人は距離を取りながらそれぞれ横になっていた。
亮平はドキドキしながらも背を向けて横になっていると、
やがて眠気が襲ってきて、本当に寝始めていた。
そんな姿を見ながらひかりは、
亮平を弟のように可愛く感じているらしく、
彼を守るように抱きしめながら、寄り添うように眠りについていた。
ほろ酔い
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる