28 / 51
二人の日常
饗宴①
しおりを挟む
煌々と部屋の全ての照明をつけ、
夏目はお風呂から出た格好のまま、縁側の椅子に座っていた。
「ハアハア。ご。。ごめんなさいカイト。ごめんなさいぃいい。」
「見ていましたよ。ここから、ハッキリ見ていました。」
「挨拶よ。挨拶だったって。それ以外に何もないわ。ただの挨拶なのぉ!」
「ハッキリ見ていました。唇に。。。三秒以上、触れていたよね。」
「ガチャん。違う違うのよ。。浮気と違うって。違うのよ!」
夏目は、いつもの黒縁メガネではなく真っ黒な目隠しをしていた。
目隠しをされているため動けないのか、暖かい部屋の中にいても、
立て付けの悪い窓から隙間風が入り、その場所では寒いはずなのに、
部屋の明かりがついている縁側に座っていた。
その場所は外から全てが見られているのに、
夏目はそこから逃げようとせず、さっきの格好のまま椅子に座っていた。
もちろん、さっき夏目が見上げた時と一緒で、
その恥ずかしい姿を、今度は彼女が風呂場にいる男達から覗かれていた。
「へぇぇぇ。明るい海の家でもしていたよね。したぁああ。バチャン。」
この男も何かをする時には見た目から入るのか、
手に持った折檻用のバラ鞭を床に叩きつけて叫んでいた。
「そ。。それは知らないのぉ。本当よ。本当に、覚えていないのぉ。」
「バチャン。その時に追加で飲むなって言ったよね。言ったんだよ!
ブン。バアアアァン。飲むなって言ったでしょおおぉお!」
夏目がビールを飲んだ時の事を言っていると思うが、
言われている本人も微かに覚えているだけなので、
その微妙な反応が気に入らない男は、
彼女の膝下辺りの高さしか無い、小さな机を思い切り鞭で叩いていた。
「ひゃぁああ。こ。。怖いの。。やめてって。カイト、もうやめてぇえ。」
「ゴッン。。。ゴンゴン。。」
「もし、もしよ。。もし、していたら謝るからァァァァ。
だから、テーブルをもう叩かないでぇえ。ブルブル。こ。怖いのよぉ。」
「バチャン。。それで?」
「覚えていないけど、していたのなら謝るから。もう許して、も。。
もう許して。ご。。。ごめんなさい。ごめんなさい、カイトォオぉ。」
目隠しをさせられて責められているだけでも怖いのに、
目の前にある机を鞭で叩いたらしく、顔のすぐ前を何かが通った風と、
その後に破裂したような轟音が響いたのに怯えて、
許してもらおうと、震えながら必死に謝っていた。
「その時は、十秒。十秒だよ夏目さん。し。。か。。も。。
ブン。ばァッチャァアン。ブン。バチャァアアン。
舌まで入れていたよねぇえ。
挨拶と言っていいの?舌まで入れたのを、挨拶ってねぇえええ!」
夏目が、これだけ謝っているのに許す気が少しも無いのか、
答えはテーブルを叩く音らしく、その音だけが部屋に響いていた。
「ガタガタッン。ごっ、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
夏目も、あまりにも本気で怒っているカイトに驚いて、
椅子から降りて、床に正座をして謝っていた。
。。
この状況になった理由を説明する為に少し前に戻そう。
「バタン。カイトぉおおお。ひ。ひどいのおぉお。うぅうう。ひどいのぉ。
あ。。あの男がぁあ。あの変態、覗き男がぁあ。うぅううう。」
「。。。」
夏目のプライドが原因で、受付前で恥ずかしい事をしてしまったが、
それを許して慰めてくれるはずの海斗は、部屋にいなかった。
「ガチャ。カイトぉおおお。どこぉお、もお帰ろうよォ。ガチャ。
もうイヤあぁあ。こんな旅館から、早くかえろおおぉお。」
ついさっき海斗を見た縁側にもいないし、
部屋にあるトイレか、お風呂にでもいると思って探してみたが、
やっぱり彼は何処にもいなかった。
なんど部屋の中を見渡しても、誰かがいる気配もしないので、
「かいとぉお。バン。どこ、どこにいるの?どこぉお?かえろうよぉお。」
全裸だと言うのに窓に近づいて、
お風呂の周りや、何処か部屋の外にいないか確認していたが、
やっぱり、何処にもいないようなので、
浴衣でも着て探しに行こうと、浴衣を探し始めると、
「ギッギギギッギィ。バタン。。ダダダダダ。」「えっ。。あ。。海斗?」
「捕まえたぁあ。」「えっ。。何よ。何をするの?」
扉が突然開き、誰かが部屋に入ってきて、
イタズラをする子供のように、背後から夏目の目を手で覆ってきた。
夏目も、突然誰かに視線を塞がれて焦ってしまったが、
相手の声を聞いて、誰が来たかわかったので優しく反論しようとすると、
その口は、すぐに誰かに塞がれてしまい、
「ちゅううぅ。。」「う。。うググ。うっぐぐ。ゴクン。ゴボッ。」
「じゅぅう。」「ごく。ごくごく。ゴクン。ごくん。」
その後に何かの液体が、口移しで流し込まれた。
最初は得体の知れない物を入れられて嫌がっていたが、
香しい匂いとさっきの声に安心して、注がれた液体を飲み干していた。
「ぎゅっ。。ぎゅうううう。ぎゅっぎゅ。」
「ゴホ。ゴホゴホ。海斗。ちょっと乱暴よ。ゴホっ。ゴホゴホ。」
「夏目さん。」
「えっ。海斗。ごっほ。。コレ。お酒よね。これってお酒でしょ?」
「ぎゅうううう。グイグイ。こっち来て。こっちだよ!」
「ちょっと見えない、見えないって。何をしているの?
やめてよ。もぉお、これを取っていいでしょ?これだと見えない!」
目の周りに布を巻かれて、周りが見えない事よりも、
アルコール度数の高いお酒を、無理やり飲まされた事よりも、
「ギュ。ギュ。。夏目さん?。。君は、何をしているの?
取っちゃダメに、決まっているでしょ!目隠しをとるなぁああ!
あと、部屋で見ていたよ!ジックリ見ていたよ!僕は見ていた!
君は、混浴で嬉しそうにしていたよねぇええ。ぼくは見たんだァあ!」
もちろんそれ以上に、海斗が混浴に入っていた所を見て、
その事に怒っている事に驚いていた。
「ご。。ごめんなさい。。ち。。。」
「ガダン。座れ。なつめぇええぇえ!グイグイ。グいいぃい。座れぇえ。」
「どしんぃん。いつぃ。やめてぇ。カイトぉおおお。」
「さあ、なつめぇええ。僕が苦しんでいた椅子に座って、
君はどう思っているんだ!どう思うんだ!」
目隠しをされたまま、縁側にある椅子に無理やり座らされ、
どちらを向いていいか分からない夏目は、
「あ。。あれは、違うのよ。ねえ、カイト違うったら。アレは違うの!」
誰がどちらにいるのかも分からず、
どちらを向けばいいのか迷いながら、ただ声のする方向へ謝っていた。
。
床に座って謝っても、カイトの怒りは収まらないようで、
「夏目さん。ぐい。。椅子から降りないで下さい。
グいい。ちゃんと座って下さい。座ってください。」
すぐに腕を引き上げられ、再び椅子に無理矢理座らされていた。
「ギッ。。はい。ごめんなさい。」「グイグイ。カチャ。ぐい。カチャ。」
「何をしたの?」「もう逃げないように、繋いだだけだよ。」
椅子に無理やり座らされること自体に驚いていたが、椅子に座った直後、
カイトが手首に何かを巻き、その先をどこかに繋ぐ音が聞こえてきた。
「ガッチャ。。いやぁあああ。
逃げない。もう逃げないから外して。。ねえカイトぉお。
ガチャン。。ガチャ。ガチャガチャ。もうヤメてぇえ。カイトぉお。」
手首に感じる違和感から逃れようと手を動かすと、
肘掛けに繋がった鎖が許さずに、夏目の腕を椅子に固定していた。
「だまれぇえええ。ブゥウン。。。。ガバッチジャャン。。。」
ガチャガチャと腕を振って逃げようとする夏目に男が怒ったのか、
鞭の衝撃がテーブルを揺らし、作られた風が夏目の身体を襲っていた。
「コクコク。コクコク。。。こくこく。」
「そうだ。こうすれば良かったんですね。なつめぇええ。
こうやって繋げば、二度と浮気なんて出来ないし。。。そうだ。。。」
無言の圧力なのだろうか、
混浴から縁側でしている行為が丸見えなのは知っているし、
この行為も、そこから丸見えなのも知っていたので、
誰かが助けに来て欲しいと、つい願っていた。
そんな夏目の願いが叶ったのか、
「カチャ。。」
視線を奪われ、自由も奪われて、
聴覚と触覚が敏感になった身体に、部屋の扉が開く音が響いていた。
「ああ、こんばんわ。君は、そこで見てくれればいいよ。」
「トントントン。。トントントン。ギィイイ。」
「だれ?誰が来たの。誰なの。」
「あはは、夏目さんは、近くで覗かれるのが大好きな女でしょ。
さっきも見ていましたよ。嬉しそうに泣いて、
オマンコを広げていましたよねぇえ。。バッチャァアン。」
「ひっ。。」「あっ。ワリイ。」
バラ鞭で机を叩いた時に、
数本が相手の方へ近づいていたようで、目の前から焦った声が聞こえた。
「ち。。違うの。あの気持ち悪い。うぇぇぇ。げぇええ。うげぇえええ。
キモイ男が。木之下が悪いんです。うぇっうぇえ。うええええ。」
完全に木ノ下のことを嫌いになったらしく、
名前を呼ぶのも、考えることさえも嫌らしく、
何度も吐きそうになりながら、夏目は彼について話していた。
「ああ、キノシタぁああ?ああ、海で見た覗き男ってヤツかなぁあ。
ペラペラ。いーちまい。ペラペラ。にーまい。
はぁああ。これが夏目さんのオマンコの値段なんですねぇえ。
これが、オマンコで稼いだお金かぁ。沢山あるんだな。ギャハハハハ。」
「だから。あれは変態が言ったことで、わ。。わたしは騙されただけ。。」
浮気をしていたわけではなく、
自分の無駄に高いプライドのせいで起こった結果なのだが、
プライドのせいだとはいえ、オマンコを広げて見せていた事と、
それをしたことでお金を貰ったという事実は変わらないので、
夏目は答えに困って、ただ木ノ下に騙されていたとだけ答えていた。
「ああ、そうだ。夏目さん。この枚数を当てたら、許してあげますよ。
さっきフロント前で、マンコを広げていたのは浮気じゃなくて、
報酬を受け取ったタダの、ア。。ル。バイトだって認めてやるから、
客からオマンコで受け取った、お金の枚数を教えろよ!」
普通の男なら、
意味もなく全裸で歩き回ったり、意識がない時や病院なら仕方ないが、
女性器を知らない男達に広げて見せている女などゴメンだし、
浮気以前に、そんな行為を行っていた姿を見ていたのに、
それもアルバイトだと許そうとしているこの男も、ある意味変態だった。
饗宴①
夏目はお風呂から出た格好のまま、縁側の椅子に座っていた。
「ハアハア。ご。。ごめんなさいカイト。ごめんなさいぃいい。」
「見ていましたよ。ここから、ハッキリ見ていました。」
「挨拶よ。挨拶だったって。それ以外に何もないわ。ただの挨拶なのぉ!」
「ハッキリ見ていました。唇に。。。三秒以上、触れていたよね。」
「ガチャん。違う違うのよ。。浮気と違うって。違うのよ!」
夏目は、いつもの黒縁メガネではなく真っ黒な目隠しをしていた。
目隠しをされているため動けないのか、暖かい部屋の中にいても、
立て付けの悪い窓から隙間風が入り、その場所では寒いはずなのに、
部屋の明かりがついている縁側に座っていた。
その場所は外から全てが見られているのに、
夏目はそこから逃げようとせず、さっきの格好のまま椅子に座っていた。
もちろん、さっき夏目が見上げた時と一緒で、
その恥ずかしい姿を、今度は彼女が風呂場にいる男達から覗かれていた。
「へぇぇぇ。明るい海の家でもしていたよね。したぁああ。バチャン。」
この男も何かをする時には見た目から入るのか、
手に持った折檻用のバラ鞭を床に叩きつけて叫んでいた。
「そ。。それは知らないのぉ。本当よ。本当に、覚えていないのぉ。」
「バチャン。その時に追加で飲むなって言ったよね。言ったんだよ!
ブン。バアアアァン。飲むなって言ったでしょおおぉお!」
夏目がビールを飲んだ時の事を言っていると思うが、
言われている本人も微かに覚えているだけなので、
その微妙な反応が気に入らない男は、
彼女の膝下辺りの高さしか無い、小さな机を思い切り鞭で叩いていた。
「ひゃぁああ。こ。。怖いの。。やめてって。カイト、もうやめてぇえ。」
「ゴッン。。。ゴンゴン。。」
「もし、もしよ。。もし、していたら謝るからァァァァ。
だから、テーブルをもう叩かないでぇえ。ブルブル。こ。怖いのよぉ。」
「バチャン。。それで?」
「覚えていないけど、していたのなら謝るから。もう許して、も。。
もう許して。ご。。。ごめんなさい。ごめんなさい、カイトォオぉ。」
目隠しをさせられて責められているだけでも怖いのに、
目の前にある机を鞭で叩いたらしく、顔のすぐ前を何かが通った風と、
その後に破裂したような轟音が響いたのに怯えて、
許してもらおうと、震えながら必死に謝っていた。
「その時は、十秒。十秒だよ夏目さん。し。。か。。も。。
ブン。ばァッチャァアン。ブン。バチャァアアン。
舌まで入れていたよねぇえ。
挨拶と言っていいの?舌まで入れたのを、挨拶ってねぇえええ!」
夏目が、これだけ謝っているのに許す気が少しも無いのか、
答えはテーブルを叩く音らしく、その音だけが部屋に響いていた。
「ガタガタッン。ごっ、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
夏目も、あまりにも本気で怒っているカイトに驚いて、
椅子から降りて、床に正座をして謝っていた。
。。
この状況になった理由を説明する為に少し前に戻そう。
「バタン。カイトぉおおお。ひ。ひどいのおぉお。うぅうう。ひどいのぉ。
あ。。あの男がぁあ。あの変態、覗き男がぁあ。うぅううう。」
「。。。」
夏目のプライドが原因で、受付前で恥ずかしい事をしてしまったが、
それを許して慰めてくれるはずの海斗は、部屋にいなかった。
「ガチャ。カイトぉおおお。どこぉお、もお帰ろうよォ。ガチャ。
もうイヤあぁあ。こんな旅館から、早くかえろおおぉお。」
ついさっき海斗を見た縁側にもいないし、
部屋にあるトイレか、お風呂にでもいると思って探してみたが、
やっぱり彼は何処にもいなかった。
なんど部屋の中を見渡しても、誰かがいる気配もしないので、
「かいとぉお。バン。どこ、どこにいるの?どこぉお?かえろうよぉお。」
全裸だと言うのに窓に近づいて、
お風呂の周りや、何処か部屋の外にいないか確認していたが、
やっぱり、何処にもいないようなので、
浴衣でも着て探しに行こうと、浴衣を探し始めると、
「ギッギギギッギィ。バタン。。ダダダダダ。」「えっ。。あ。。海斗?」
「捕まえたぁあ。」「えっ。。何よ。何をするの?」
扉が突然開き、誰かが部屋に入ってきて、
イタズラをする子供のように、背後から夏目の目を手で覆ってきた。
夏目も、突然誰かに視線を塞がれて焦ってしまったが、
相手の声を聞いて、誰が来たかわかったので優しく反論しようとすると、
その口は、すぐに誰かに塞がれてしまい、
「ちゅううぅ。。」「う。。うググ。うっぐぐ。ゴクン。ゴボッ。」
「じゅぅう。」「ごく。ごくごく。ゴクン。ごくん。」
その後に何かの液体が、口移しで流し込まれた。
最初は得体の知れない物を入れられて嫌がっていたが、
香しい匂いとさっきの声に安心して、注がれた液体を飲み干していた。
「ぎゅっ。。ぎゅうううう。ぎゅっぎゅ。」
「ゴホ。ゴホゴホ。海斗。ちょっと乱暴よ。ゴホっ。ゴホゴホ。」
「夏目さん。」
「えっ。海斗。ごっほ。。コレ。お酒よね。これってお酒でしょ?」
「ぎゅうううう。グイグイ。こっち来て。こっちだよ!」
「ちょっと見えない、見えないって。何をしているの?
やめてよ。もぉお、これを取っていいでしょ?これだと見えない!」
目の周りに布を巻かれて、周りが見えない事よりも、
アルコール度数の高いお酒を、無理やり飲まされた事よりも、
「ギュ。ギュ。。夏目さん?。。君は、何をしているの?
取っちゃダメに、決まっているでしょ!目隠しをとるなぁああ!
あと、部屋で見ていたよ!ジックリ見ていたよ!僕は見ていた!
君は、混浴で嬉しそうにしていたよねぇええ。ぼくは見たんだァあ!」
もちろんそれ以上に、海斗が混浴に入っていた所を見て、
その事に怒っている事に驚いていた。
「ご。。ごめんなさい。。ち。。。」
「ガダン。座れ。なつめぇええぇえ!グイグイ。グいいぃい。座れぇえ。」
「どしんぃん。いつぃ。やめてぇ。カイトぉおおお。」
「さあ、なつめぇええ。僕が苦しんでいた椅子に座って、
君はどう思っているんだ!どう思うんだ!」
目隠しをされたまま、縁側にある椅子に無理やり座らされ、
どちらを向いていいか分からない夏目は、
「あ。。あれは、違うのよ。ねえ、カイト違うったら。アレは違うの!」
誰がどちらにいるのかも分からず、
どちらを向けばいいのか迷いながら、ただ声のする方向へ謝っていた。
。
床に座って謝っても、カイトの怒りは収まらないようで、
「夏目さん。ぐい。。椅子から降りないで下さい。
グいい。ちゃんと座って下さい。座ってください。」
すぐに腕を引き上げられ、再び椅子に無理矢理座らされていた。
「ギッ。。はい。ごめんなさい。」「グイグイ。カチャ。ぐい。カチャ。」
「何をしたの?」「もう逃げないように、繋いだだけだよ。」
椅子に無理やり座らされること自体に驚いていたが、椅子に座った直後、
カイトが手首に何かを巻き、その先をどこかに繋ぐ音が聞こえてきた。
「ガッチャ。。いやぁあああ。
逃げない。もう逃げないから外して。。ねえカイトぉお。
ガチャン。。ガチャ。ガチャガチャ。もうヤメてぇえ。カイトぉお。」
手首に感じる違和感から逃れようと手を動かすと、
肘掛けに繋がった鎖が許さずに、夏目の腕を椅子に固定していた。
「だまれぇえええ。ブゥウン。。。。ガバッチジャャン。。。」
ガチャガチャと腕を振って逃げようとする夏目に男が怒ったのか、
鞭の衝撃がテーブルを揺らし、作られた風が夏目の身体を襲っていた。
「コクコク。コクコク。。。こくこく。」
「そうだ。こうすれば良かったんですね。なつめぇええ。
こうやって繋げば、二度と浮気なんて出来ないし。。。そうだ。。。」
無言の圧力なのだろうか、
混浴から縁側でしている行為が丸見えなのは知っているし、
この行為も、そこから丸見えなのも知っていたので、
誰かが助けに来て欲しいと、つい願っていた。
そんな夏目の願いが叶ったのか、
「カチャ。。」
視線を奪われ、自由も奪われて、
聴覚と触覚が敏感になった身体に、部屋の扉が開く音が響いていた。
「ああ、こんばんわ。君は、そこで見てくれればいいよ。」
「トントントン。。トントントン。ギィイイ。」
「だれ?誰が来たの。誰なの。」
「あはは、夏目さんは、近くで覗かれるのが大好きな女でしょ。
さっきも見ていましたよ。嬉しそうに泣いて、
オマンコを広げていましたよねぇえ。。バッチャァアン。」
「ひっ。。」「あっ。ワリイ。」
バラ鞭で机を叩いた時に、
数本が相手の方へ近づいていたようで、目の前から焦った声が聞こえた。
「ち。。違うの。あの気持ち悪い。うぇぇぇ。げぇええ。うげぇえええ。
キモイ男が。木之下が悪いんです。うぇっうぇえ。うええええ。」
完全に木ノ下のことを嫌いになったらしく、
名前を呼ぶのも、考えることさえも嫌らしく、
何度も吐きそうになりながら、夏目は彼について話していた。
「ああ、キノシタぁああ?ああ、海で見た覗き男ってヤツかなぁあ。
ペラペラ。いーちまい。ペラペラ。にーまい。
はぁああ。これが夏目さんのオマンコの値段なんですねぇえ。
これが、オマンコで稼いだお金かぁ。沢山あるんだな。ギャハハハハ。」
「だから。あれは変態が言ったことで、わ。。わたしは騙されただけ。。」
浮気をしていたわけではなく、
自分の無駄に高いプライドのせいで起こった結果なのだが、
プライドのせいだとはいえ、オマンコを広げて見せていた事と、
それをしたことでお金を貰ったという事実は変わらないので、
夏目は答えに困って、ただ木ノ下に騙されていたとだけ答えていた。
「ああ、そうだ。夏目さん。この枚数を当てたら、許してあげますよ。
さっきフロント前で、マンコを広げていたのは浮気じゃなくて、
報酬を受け取ったタダの、ア。。ル。バイトだって認めてやるから、
客からオマンコで受け取った、お金の枚数を教えろよ!」
普通の男なら、
意味もなく全裸で歩き回ったり、意識がない時や病院なら仕方ないが、
女性器を知らない男達に広げて見せている女などゴメンだし、
浮気以前に、そんな行為を行っていた姿を見ていたのに、
それもアルバイトだと許そうとしているこの男も、ある意味変態だった。
饗宴①
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る
電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。
女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。
「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」
純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。
「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる