夏目の日常

連鎖

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二人の日常

海水浴①

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 日が傾き始め、日差しが和らいできたかのように感じるが、
 まだまだ真夏のような強い日差しの海水浴場で、二人は楽しんでいた。

「カイトぉおおお。ねぇえぇぇ。かいとぉおお。キラキラ。
 これ、これを着たけどぉ、ぶるるん。似合っているぅう?これぇええ。」

 暇そうに駐車場で時間をつぶして待っていた海斗に、
 海の家から出てきた夏目が、大きく手を振りながら彼を呼んでいた。

 夏目が上半身に身につけているのは、
 ハート型のコインが乳首と乳輪を隠し、
 その中央から綺麗なチャームが垂れ下がっているニップレスだけで、
 彼女が手を振って海斗を呼ぶたびに、
 綺麗な釣鐘型の胸が揺れて、それに合わせて飾りが何度も揺れていた。

 夏目が下半身に身につけているのは、
 実は何も身につけていないのか、ほぼ全てが海斗から丸見えで、
 陰核の上あたりから、真っ赤な逆三角形の布が貼られているだけで、
 その先も細くなって太ももの間に消えていた。

 そんな痴女と呼べばいいような格好をした夏目が、
 海斗を誘って、嬉しそうに笑っていた。

「ザンザンザン。今行きまぁあっす。夏目さーん。待ってぇええ。」

(しっしょう。夏目さんが怖いんです。
 凄く嬉しくて可愛い格好だけど、本当に怒っていないか怖いんです。
 どうしたらいいですか?どうすればいいんですかぁああ?)

 相手が笑っているのだから、海斗も素直に喜べばいいのだが、
 それができない理由は、夏目が着ている水着が自分で選んだもので、
 普通の女性が着るとは思えないほどの物を選んでいたのに、
 それを着て、海辺で笑っている彼女に戸惑っていた。

(この並んでいる水着?服?布切れを着て、似合っているかを聞かれたら、
 どう答えるのが正解ですか?どうすればいいんですか?)
(似合っていると聞かれた時は、
 目をつぶって何度も考えた振りをして、納得したように頷け。
 どうせな。相手が着た時点で答えは同じなんだよ。
 どうせ全て同じだ。同じなんだよ。全部一緒さ。)
(ししょぉお。同じってどういう事ですかぁ?)
(ああ、同じなんだよ。そうだな、答えはすぐに言うなよ。
 間をおけ。間を置いた後に、ゆっくり頷けばいい。ゆっくりだからな!)

(着替えて見たけど、どおぉ?ヒぃいいロちゃん。)
(うぅうん。そうだなぁ。。。。。。。。うぅぅん。うーーん。
 うん、似合ってるよ。アイコちゃん。すっごく綺麗だァァァァ。)
(本当に?)
(うん。。うん。うん。可愛くって最高だよぉおお。)
(あはは、ありがとう。ヒロちゃん。褒めるの上手いねぇ。)

「。。。。。。。。。うん。。。似合っています。」
「そおォオオ?」
「セクシーで可愛らしい夏目さんには、とってもよく似合います。」
「セクシーってぇええ、こんなオバサンでも言ってくれるのぉ?」
「とっても魅力的で、セクシーで、とっても、よく似合います。」

「カイトもぉお。喜んでくれてるぅう?」
「パシャ。。パシャパシャ。。いいですよ。パシャン。似合いますぅう。
 その格好が最高ですぅう。パシャ、パパパ。そ。う。そこ、そぉおォ。」

 一部だけしか隠さないシールを、水着だと渡されて怒っているのか、
 それとも、それを着た恥ずかしい姿を撮影されて照れているのか、
 真夏のような強い日差しの海辺で、
 海斗に笑い返してくる夏目の笑顔が、とても可愛くて最高だった。

「何を撮っているの?もぉおぉおおお。かいとぉお。
 ねぇ。何処を覗いているの?
 どこを見てるのよぉお。どこよ。ドコぉお。どこが見たいのぉお?」

 その一部しか隠せていない水着で、
 楽しそうに遊んでいる夏目の姿を、海斗もカメラ越しに覗いていた。

「パシャ。パパパ。パシャ。パシャ。パシャパシャ。パパパパ。」

 夏目は清楚で美しく、とても魅力的で、
 いやらしすぎる水着が、健康的な衣装にさえ見えてしまうが、
 俗物的な海斗がそれを見てしまうと、とても淫乱で卑猥なものに見えて、
 その気持ちを知られてしまうのが恥ずかしいのか、
 顔を隠すようにカメラを構えて、必死に彼女を撮影していた。

「もぉおお。。ざっざ。。ざっざ。。じゃあアッチね。ざざざざ。」

 夏目としても、海斗がカメラで覗いている場所は、
 視線が突き刺さって、そこを愛撫されているように感じていたし、
 その場所を撮影していた時に、
 撮影を止めてまで拡大して見ている事も、指の動きで知っていた。

 もちろん、そんな事をしなくても、脱げと言ってくれれば、
 すぐに脱いで中身を見せてあげたし、自分が欲しいと言われたら、
 こんな誰が見ているか分からない砂浜でも、すぐに受け入れていた。

「こうでいいの?この格好?
 もっと、脚を開こうか?もっと、こういうの?もっと奥が見たいの?」

 そんな気持ちを、海斗が気付いていないのか、
 色々と誘うように見せてまで、「脱げ!」その一言を待っていたのに、
 いつまでたっても、その言葉を言ってくれないし見てもくれないので、
 諦めた夏目は、海にでも入ろうとしているのか、
 覗き魔から逃げるように、波打ち際に向かって走っていった。

「カシャ。待って下さい。まっててえてえ。パパパパ。なつめさぁあん。」

 海斗は、夏目が走り出してモニターから消えたので、
 慌てて顔の前からカメラを外し、直接彼女の姿を追うと、
 その彼女が海に向かって走っていたので、必死に待つように言っていた。

「カイトぉおお。こっちよぉお、コッチィきいぃテェエぇええ。」

 夏目も、やっと自分に興味を持ってくれた事が嬉しかったのか、
 今度は、海斗の視線から逃げるように駆け出していた。

「あはは。パチャ。パチャ。ざざざざあ。。バシャーン。。ざざざざぁ。
 ざざざざぁあ。パチャァアン。ザザァア。ザザザァア。こっちぃいい。」
 
 やっと夏目が足を止めたのは、
 波打ち際まで来て、少しだけ冷たくなった波の中で、
 足に感じる海の冷たさと、熱い砂の感触を交互に楽しみながら、
 小さな子供が波打ち際で遊ぶような格好で、

「こっちぃい。こっち来てぇえ、カイトぉおお。あはは。こっちよぉお。」

 必死に追いかけてくる海斗を嬉しそうに見つめながら、波と踊っていた。

「夏目さーん。クラゲ。クラゲいますよぉ。くらげぇえ!いますってぇ。」

(この時期はクラゲがいるから危ないですっ。。刺されたら痛いですよ。
 でも、でもぉぉ。可愛いなぁ。本当に可愛いぃい。でも、危ないぃ!)

 いつも見慣れてしまった夏目の顔には眼鏡が無く、
 髪を持ち上げて、全てをさらけ出している彼女の笑い声と、
 波と一緒に嬉しそうに遊んでいる仕草が、とても美しく可憐だった。

「あはは。じゃあ、この格好でクラゲに刺されちゃったらぁあ、
 救急車に乗っちゃうかもねぇええ。ザザーアアア。警察もかなぁ。」

「カシャン。。パパパパ。」

 海斗の忠告など聞いていないのか、美しい砂浜と海のさざなみの中に、
 夏目の脚が、ジャブジャブ。バシャバシャと入り、
 周りに水しぶきと新しい波を作っていた。

「私、この格好だから警察も来ちゃうかもねぇええ。やっぱりきちゃうゥ?

 バシャバシャ。ジャッバァアアン。バッチャぁあん。バッチャァアン。

 野次馬もいっぱいかもぉお。あはは。バシャバシャ。ばしゃばしゃ。」

「カシャ。。。カシャ。。パパパパ。」

 夏目が波打ち際にいるので安全だと信じたいが、
 モニター越しに見ていると、彼女が実はここにいなくて、
 既に波にさらわれた後かもしれない、クラゲにでも刺されて倒れたかもと、
 心配になる気持ちが膨れていた。

 それでも、夏目が楽しそうに海水をすくって投げてくる仕草や、
 足を振って水を蹴り上げる姿や、楽しそうに笑ってくる声にも見惚れて、
 もっと見たいという気持ちが強くなり、
 彼女を海から出そうともしないで、
 海斗は、ただ黙って写真を撮ることしか出来なかった。

(あれ?眼鏡が無いと、見えないとか?なっちゃん。見えているの?)

 いつも伊達メガネだと笑っていた時の夏目は、
 真っ直ぐに自分だけを見て話していたのに、海で遊んでいる時の彼女は、
 海や周りの景色を見ているのか、キョロキョロと周りを見ているので、
 自分を見ていないように感じて、
 今彼女が何を見ているのか気になり始めていた。

「沢山モザイクされた格好で。。。わたしぃぃ、ニュース。
 バッチャン。わたしさぁああ。アハハハハハ。バッしゃぁあああん。
 明日には、有名人になっているかもぉお。
 あはは。明日には、ニュースに載っちゃうかもねぇ。」

「夏目さん。それは。。。。パシャパシャ。
 こっち。こっちですって、そっちは危ないですってぇえ。こっちい。」

(可愛い。。本当に可愛いなぁ。なっちゃん。最高だァ。うぅうう。)

 乳輪しか隠していない、チャームが可愛く揺れている乳房は、
 身体を動かす度に、上下左右に揺れて揉んで欲しいと誘い、

 割れ目を隠すように、ピッタリ布が貼り付いている女性器は、
 大胆に身体を動かす度に、早く剥がして欲しいと誘い、

 一本の紐しか通っていない、アナルがはみ出しているお尻は、
 激しく左右に揺れる度に、この中にも欲しいのよと誘っていた。

 その姿を撮影している海斗の心は、夏目だけしか見ていなかった。


 海水浴①
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