4 / 6
祝福のギフト
しおりを挟む
「それで女神様…、ウヒッ、神格が上がったと言ってましたけど…、具体的にどんな能力を授かったので……?」
「全知よ…、全ての知識…。私とアンタがセックスした事で、この世界の情報だけでなく、アンタが居た世界の知識の在りとあらゆる情報が私に入ってくるようになったわ……」
「…………」
「アンタの世界ってすっごい残酷な歴史があるのね……。有史以前、誰の口からも語られない、記憶や記録にさえ残っていない……。種族、言語、信じる神が違うってだけで、それが元となって争いが起き、負けた方は子々孫々まで根絶やしにされてきた哀しい歴史も……、私は…、今それを知ってしまった……」
「…………」
「…だけど…樹…、アンタが生きてた時代は、そんな哀しい過去を乗り越えてきた、人類のあるべき姿だと思うわ…。まだ一部は未成熟ではあるけど……」
「…はい……」
いつになく、樹は真剣に返事をする。前世での樹は、ただのキモヲタではなく、自分が好きになった漫画やアニメの背景を知ろうとする勉強家でもあったのだ。だが、言う程学校での勉強は出来なかったが……。
「『全知』の能力が私に備わって、何故アンタの魂が輪廻の輪に組み込まれずに、私の世界に召喚された理由も知れたわ……:」
「…………」
「私はね…、私が司る世界の行く末を、そんな哀しい記憶で残したくないのよ…。私の事を信じてくれる人々も、信じてくれない種族たちも、全部まとめて幸せな歴史を歩んで…、子々孫々に至るまでに、それを継承していって欲しいの! どう? 解る?」
真面目なニンファの訴えに、素直にコクコクと首を縦に振る樹。
「だからね…、樹…。アンタのそのワケの解んない身体能力には、きっと何か意味があると思うのよ…。だからアンタの魂と肉体は、私の世界に召喚された…。それにはきっと意味がある。私はその可能性に掛けるわ! 貴方こそが、停滞した私の司る世界を、次のステージへと導く存在として……」
自身の神格が上がった事を自覚しながら…。
「貴方と文う前まで、女神としての私には、貴方にスキルと特別アイテムの、合わせて三つしか与えられなかったけど、今『全知』の神勅を受けた事で、九つまでのスキルか特別アイテムを与えられる事が出来るようになったのよ…、だからね……樹……」
今度こそ純粋に、恋人の様な口付けをしてのニンファ。
「女神としての私は、私が司る世界には直接に干渉は出来ないの…・だから貴方にその可能性に託すわ…」
「……はい…」
厳かに答える樹。
「さて‥………、やよ! 樹っ! 貴様が我が世に望む事は何たりや!!??」
女神の威厳を取り戻して、ビシィッ!と樹に人差し指を翳すニンファ。
「はいっ! 今度は魔法を使える美少女に生まれ変わ…「却下じゃボケェ!!」」
キモヲタならではの望みを口にしようとするが、その途中でニンファから顔面に蹴りを入れられる。
「貴様ぁっ! 私の話をちゃんと訊いておったのかぁっっ!!」
ガシガシゲシゲシと遠慮のない蹴りを食らわせるニンファ。
「何が美少女だボケェ!! こんな時までキモヲタ特有の趣味を発揮すんなクッソがああぁぁぁっ!!!」
「ひいいぃぃぃっっ!! すいませんごめんなさいキモヲタですんませんでしたああぁぁぁぁっ!!!」
鼻血を出しながら、ダンゴムシの様に必死に謝罪する樹。女神ニンファの怒りの蹴りは、早瀬はるかの踏み付けよりも100倍は痛い。
「それにオメーはアタシの世界では異世界人で、最初から魔法なんて使えねぇんだよおおぉぉっ!! だから特別アイテムを送るって異にしたんだぁぁっ!!」
尚もゲシゲシと蹴り続けるニンファであった。
「全知よ…、全ての知識…。私とアンタがセックスした事で、この世界の情報だけでなく、アンタが居た世界の知識の在りとあらゆる情報が私に入ってくるようになったわ……」
「…………」
「アンタの世界ってすっごい残酷な歴史があるのね……。有史以前、誰の口からも語られない、記憶や記録にさえ残っていない……。種族、言語、信じる神が違うってだけで、それが元となって争いが起き、負けた方は子々孫々まで根絶やしにされてきた哀しい歴史も……、私は…、今それを知ってしまった……」
「…………」
「…だけど…樹…、アンタが生きてた時代は、そんな哀しい過去を乗り越えてきた、人類のあるべき姿だと思うわ…。まだ一部は未成熟ではあるけど……」
「…はい……」
いつになく、樹は真剣に返事をする。前世での樹は、ただのキモヲタではなく、自分が好きになった漫画やアニメの背景を知ろうとする勉強家でもあったのだ。だが、言う程学校での勉強は出来なかったが……。
「『全知』の能力が私に備わって、何故アンタの魂が輪廻の輪に組み込まれずに、私の世界に召喚された理由も知れたわ……:」
「…………」
「私はね…、私が司る世界の行く末を、そんな哀しい記憶で残したくないのよ…。私の事を信じてくれる人々も、信じてくれない種族たちも、全部まとめて幸せな歴史を歩んで…、子々孫々に至るまでに、それを継承していって欲しいの! どう? 解る?」
真面目なニンファの訴えに、素直にコクコクと首を縦に振る樹。
「だからね…、樹…。アンタのそのワケの解んない身体能力には、きっと何か意味があると思うのよ…。だからアンタの魂と肉体は、私の世界に召喚された…。それにはきっと意味がある。私はその可能性に掛けるわ! 貴方こそが、停滞した私の司る世界を、次のステージへと導く存在として……」
自身の神格が上がった事を自覚しながら…。
「貴方と文う前まで、女神としての私には、貴方にスキルと特別アイテムの、合わせて三つしか与えられなかったけど、今『全知』の神勅を受けた事で、九つまでのスキルか特別アイテムを与えられる事が出来るようになったのよ…、だからね……樹……」
今度こそ純粋に、恋人の様な口付けをしてのニンファ。
「女神としての私は、私が司る世界には直接に干渉は出来ないの…・だから貴方にその可能性に託すわ…」
「……はい…」
厳かに答える樹。
「さて‥………、やよ! 樹っ! 貴様が我が世に望む事は何たりや!!??」
女神の威厳を取り戻して、ビシィッ!と樹に人差し指を翳すニンファ。
「はいっ! 今度は魔法を使える美少女に生まれ変わ…「却下じゃボケェ!!」」
キモヲタならではの望みを口にしようとするが、その途中でニンファから顔面に蹴りを入れられる。
「貴様ぁっ! 私の話をちゃんと訊いておったのかぁっっ!!」
ガシガシゲシゲシと遠慮のない蹴りを食らわせるニンファ。
「何が美少女だボケェ!! こんな時までキモヲタ特有の趣味を発揮すんなクッソがああぁぁぁっ!!!」
「ひいいぃぃぃっっ!! すいませんごめんなさいキモヲタですんませんでしたああぁぁぁぁっ!!!」
鼻血を出しながら、ダンゴムシの様に必死に謝罪する樹。女神ニンファの怒りの蹴りは、早瀬はるかの踏み付けよりも100倍は痛い。
「それにオメーはアタシの世界では異世界人で、最初から魔法なんて使えねぇんだよおおぉぉっ!! だから特別アイテムを送るって異にしたんだぁぁっ!!」
尚もゲシゲシと蹴り続けるニンファであった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる