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「ゆいさん・ちゃん・ちん」そして「ゆい」
しおりを挟む時間は朝6時。
真暗な中で目覚める。
歯を磨く。
珈琲を飲みながら日経新聞に目を通す。
PCを立ち上げる。
メールのチェックをして、すぐに返事をできるものには返事をする。
考えなければいけないものはTodoリストに入れる。
そして客先に向かう。
家で仕事をするときは、そのまま仕事を開始する。
Todoリストから片付けて、図面を描いて・・・
合間に一息つく。
珈琲を入れる。
そんな時にブログをチェックする。
コメントに返事をしたり、ベタを返す。
そして仕事にもどる。
これがボクの生活リズムだった。
ブログ記事の更新は仕事が終わってからだ。
記事の更新頻度は週一回。
・・・あくまでブログは趣味だ。
仕事の・・・あるいは、日常生活の様々のことを犠牲にしてまですることじゃない。
「ゆいさん」と出会ってしまった・・・・
生活が一変してしまった。
朝6時。真暗な中で起きる。
すぐにPCを立ち上げる。
ブログページに入ってピグの部屋に向かう。
「ゆいさん」の部屋に行き「きたよ」のベルを鳴らす。
2回に1回は、そこで会えた。
「おはよー」
「おはよー」
そこで10分くらい立ち話・・・・ピグなんだけど。
「今日は、14時くらいに入れると思う 時間みえたら手紙書いとく」
「わかったよー」
約束の時間にピグに入る。
たいてい、ボクの部屋で「ゆいさん」が待っていた。
・・・・そして1時間くらい話す。
・・・・夜にはブログをチェックする。
「ゆいさん」が入っていれば、また話せる。
ボクが入っていると「ゆいさん」がやってくる。
「ピグとも」になれば、相手が「IN」なのかどうかがわかる。
白黒のピグの顔が「IN」するばカラーになる。
図面を描きながら「ゆいさん」の顔色を窺っていた。
白黒のピグがカラーになる瞬間。ボクの鼓動は早くなる・・・
・・・・・日常生活に、どんどん「ゆいさん」が入ってきた。
どんどん「ゆいさん」の存在感が増していった。
「ゆいさん」を一言で表すなら・・・・
「高嶺の華」
その言葉が一番シックリくる。
何かが違っていた。
「深窓の令嬢」・・・じゃなくて「深窓の奥さま」・・・・そこまでじゃなくても・・・明るく、快活で、活動的なイメージ。だけど凛とした・・・
やっぱり「高嶺の華」といったイメージが一番シックリくる・・・勝手なイメージだけど。
仕事はしていた。
仕事が滞ることはなかった。
仕事では、PCで図面を描くことが一番時間のかかることだった。
ボクは図面を描きながら「ゆいさん」の部屋で待っていた。
そのため、ずっとPCの前にいることになり、逆に仕事はすこぶるはかどったていた。
残業時間が増えたようなものだった。
「ゆいさん」から「ゆいちゃん」と呼ぶようになった。
そして「ゆいちん」と呼んでいた。
「ゆいちん」って歳でもないな(笑)と彼女が言った。
確かに30代とはいえアラフォーだ。じゅうぶんいい大人だ。
・・・・「ゆい」と呼ぶようになった。
12月。
「カズ君」と「ゆい」は、部屋で、ソファにちょこんと座って話をしていた。
ふたりは幸せそうだった。
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メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。



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