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ーイントロダクション(後編)ー
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○●○●○
「ああ、やっぱ妖界に入られたか。」
ゆとり が状況を見ながら呟いた。
言いながらも、べろりんちょ の分析を続けていた。
「お、解析終わったか。」
サブモニターに表示された情報を確認していたら、
「弱点は、、って、ヤバっ!?」
なごみ がピンチになっているのが映っていた。
「風が弱点、か。
なら、ひゅんさんやな。
ひゅんさん、行って!」
ツバメ型サポートメカのひゅんさんに出撃を指示した。
待機していたサポートメカのひゅんさんが、
「あちしに、お任せあれー!」
返事して、なごみ の居る妖界に向かっていった。
○●○●○
「こ、こんなの無理、ですの。。」
視覚センサーの垢を取り除くと、迫りくる大量の垢団子が目に入った。
躱すことも、防ぐことも出来そうにない量だった。
座り込み、出来るだけ体を縮こまらせて盾の陰に隠れた。
けれど、隠れているのは胸から上くらいだけ。
覚悟を決め、垢団子が当たると体に力を入れた時、
「あちしが来たよー!」
明るい声と共に、
びゅぉぉぉぉぉ
強風が垢団子を吹き飛ばした。
そして、
ふわっ
と、和心姫の側に鷲くらいの大きさのツバメ型ロボが降りてきた。
「ひゅんさん、ありがとうですの。」
その姿を目にし、和心姫が安堵の声で礼を言うと、
「どういたしましたー!」
ひゅんさんの明るい声が返ってきた。
その時、
『なごみ、聞こえるか?』
頭部外装内のスピーカーから ゆとり の声が聞こえた。
「はい、聞こえているですの。」
和心姫の返事を聞いたゆとりが、
『やつの弱点が分かったで、舌が乾いたら弱くなるみたいや。』
べろりんちょ の弱点を教えてくれた。
「だから、ひゅんさん なのですの。」
納得した和心姫が、
「では、ひゅんさん、お願いするですの。」
ひゅんさん に支援を依頼した。
「おっ任せー!」
明るい声で返事した ひゅんさん は空へと飛んでいき、
「回転、大竜巻ー!」
べろりんちょ の頭上で体をドリルのように高速回転させて、竜巻を発生させた。
「おおお、俺のベロが大変べろ~!?」
舌の水気を飛ばされた べろりんちょ がへなへなになった。
竜巻が消え、舌を口の中に戻そうとするのを、
「させないですの。
なごみ式捕縛術、参!ですのっ。」
右腕に仕込まれたワイヤーを引き出し、べろりんちょ の体ごと口を縛って開けられないようにした。
※捕縛術の詳細は本編で説明されます。
「ベロが濡らせないべろ~!?」
焦ってワイヤーを外そうともがいている べろりんちょ の頭上に、背中の反重力扇を全開にして飛び上がって超撃大槌を肩に担ぎ、
「出力全開!ですのっ。」
言うや、柄の下にあるボタンを押し込んだ。
超撃大槌が光り、片側が変形してブースターが現れる。
和心姫が超撃大槌を振りかぶると、
ヒュイーーーーーン!
激しい駆動音と共にブースターが燃焼を始め、
ドーーーン!
爆発音を響かせて、高エネルギーを吹き出した。
その推進力を使って、
「うっおーーー!ですのっ。」
1回、2回、3回転して勢いを付けた超撃大槌を、
「妖力解放、なごみーいんぱくとー!ですのっ。」
べろりんちょ の頭に叩き込んだ。
「あああ、はじけるべろ~!」
薄橙色の光に包まれた べろりんちょ が、
きらきらきらーん
と爆散し、
「うひゃー!ですのぉ。。」
舐め取っていた垢が放出され、取られた人々の元へと戻っていった。
「うえぇ、べちゃってしたですの。。」
戻っていく垢のかけらのようなものが和心姫の体にべちゃって付いて、不快全開の声をこぼした。
○●○●○
「ふぅ、終わったな。」
ゆとり が安堵の声を漏らした。
その時、
『うひゃー!ですのぉ。。』
なごみ の悲鳴が聞こえてきて、
『うえぇ、べちゃってしたですの。。』
垢カスまみれになっていた。
「あちゃー、あれはダメっぽいな。」
なごみ の姿に苦笑し、
「今日はこのまま帰宅かな。」
そんな事を考えつつ、
「なご、後始末よろー!」
声を掛けた。
○●○●○
汚れたのは戦闘装備なのだが、なんだか気持ち悪く感じてへこんでいたら、
『なご、後始末よろー!』
ゆとり の声が聞こえた。
はっとし、
「わひゃ、ごめーん、すぐやるですの。」
慌て気味に返事した。
目の前には元の姿に戻った”あかなめ”がぐったりしていた。
「あなたの治療と事情聴取のため、本部に送るですの。」
そう言って、
「移送!ですの。」
本部への転送ゲートを開き、あかなめを転送し、
「頭部外装、解除!ですの。」
頭部外装を外した。
「ふぅ、終わったです、の!?」
安堵の声を発しながら、改めて装備を見て、
「ふえぇ、べとべとですのぉ。。」
垢のカスがべたべたくっついてるのを目にし、
「お着替え戻し、ですの。。」
元の制服姿に戻った。
「はうぅ、わたくしが汚れたわけではないのに、なんだか垢にまみれた気分ですの。。」
滅入った気分で、
「へふぅ、今日は、帰るですの。。」
帰宅した。
早退で。
○●○●○
地下の通路をバギーで移動し、自宅の神社に帰り着くと、
「おかえり、遅かったな。」
ゆとり が待っていた。
なごみ の自宅、宮火神社は学校の裏山にあるので、ゆとり の方が早く着いていたのだ。
「へふぅ、なんだか、汚された気分ですの。。」
暗い表情で呟く なごみ に、
「シャワー浴びてきな。
お店で待ってるから。」
ゆとり が声を掛けた。
「ふおぉ、お店、ですの。」
お店、と聞いて なごみ の目が、
きららん
と輝き、表情が明るくなった。
「うひゃー、すぐに戻るですの。」
言って、駆け足で家に入っていった。
「はいよ、待ってるで。」
見送った ゆとり は、神社のお土産物屋に向かっていった。
30分後、お土産物屋で販売している、大好物の福玉焼に、濃厚ソフトクリームを付けて、
「はふぅ、おいしいですの。」
満面の笑顔で頬張るなごみが居た。
それを ゆとり が楽しそうに眺めながら、抹茶ソフトクリームをぺろっと舐めた。
次回、第1話「和心姫、地球へ」
さあっ、お召し替えの時間!ですの。
「ああ、やっぱ妖界に入られたか。」
ゆとり が状況を見ながら呟いた。
言いながらも、べろりんちょ の分析を続けていた。
「お、解析終わったか。」
サブモニターに表示された情報を確認していたら、
「弱点は、、って、ヤバっ!?」
なごみ がピンチになっているのが映っていた。
「風が弱点、か。
なら、ひゅんさんやな。
ひゅんさん、行って!」
ツバメ型サポートメカのひゅんさんに出撃を指示した。
待機していたサポートメカのひゅんさんが、
「あちしに、お任せあれー!」
返事して、なごみ の居る妖界に向かっていった。
○●○●○
「こ、こんなの無理、ですの。。」
視覚センサーの垢を取り除くと、迫りくる大量の垢団子が目に入った。
躱すことも、防ぐことも出来そうにない量だった。
座り込み、出来るだけ体を縮こまらせて盾の陰に隠れた。
けれど、隠れているのは胸から上くらいだけ。
覚悟を決め、垢団子が当たると体に力を入れた時、
「あちしが来たよー!」
明るい声と共に、
びゅぉぉぉぉぉ
強風が垢団子を吹き飛ばした。
そして、
ふわっ
と、和心姫の側に鷲くらいの大きさのツバメ型ロボが降りてきた。
「ひゅんさん、ありがとうですの。」
その姿を目にし、和心姫が安堵の声で礼を言うと、
「どういたしましたー!」
ひゅんさんの明るい声が返ってきた。
その時、
『なごみ、聞こえるか?』
頭部外装内のスピーカーから ゆとり の声が聞こえた。
「はい、聞こえているですの。」
和心姫の返事を聞いたゆとりが、
『やつの弱点が分かったで、舌が乾いたら弱くなるみたいや。』
べろりんちょ の弱点を教えてくれた。
「だから、ひゅんさん なのですの。」
納得した和心姫が、
「では、ひゅんさん、お願いするですの。」
ひゅんさん に支援を依頼した。
「おっ任せー!」
明るい声で返事した ひゅんさん は空へと飛んでいき、
「回転、大竜巻ー!」
べろりんちょ の頭上で体をドリルのように高速回転させて、竜巻を発生させた。
「おおお、俺のベロが大変べろ~!?」
舌の水気を飛ばされた べろりんちょ がへなへなになった。
竜巻が消え、舌を口の中に戻そうとするのを、
「させないですの。
なごみ式捕縛術、参!ですのっ。」
右腕に仕込まれたワイヤーを引き出し、べろりんちょ の体ごと口を縛って開けられないようにした。
※捕縛術の詳細は本編で説明されます。
「ベロが濡らせないべろ~!?」
焦ってワイヤーを外そうともがいている べろりんちょ の頭上に、背中の反重力扇を全開にして飛び上がって超撃大槌を肩に担ぎ、
「出力全開!ですのっ。」
言うや、柄の下にあるボタンを押し込んだ。
超撃大槌が光り、片側が変形してブースターが現れる。
和心姫が超撃大槌を振りかぶると、
ヒュイーーーーーン!
激しい駆動音と共にブースターが燃焼を始め、
ドーーーン!
爆発音を響かせて、高エネルギーを吹き出した。
その推進力を使って、
「うっおーーー!ですのっ。」
1回、2回、3回転して勢いを付けた超撃大槌を、
「妖力解放、なごみーいんぱくとー!ですのっ。」
べろりんちょ の頭に叩き込んだ。
「あああ、はじけるべろ~!」
薄橙色の光に包まれた べろりんちょ が、
きらきらきらーん
と爆散し、
「うひゃー!ですのぉ。。」
舐め取っていた垢が放出され、取られた人々の元へと戻っていった。
「うえぇ、べちゃってしたですの。。」
戻っていく垢のかけらのようなものが和心姫の体にべちゃって付いて、不快全開の声をこぼした。
○●○●○
「ふぅ、終わったな。」
ゆとり が安堵の声を漏らした。
その時、
『うひゃー!ですのぉ。。』
なごみ の悲鳴が聞こえてきて、
『うえぇ、べちゃってしたですの。。』
垢カスまみれになっていた。
「あちゃー、あれはダメっぽいな。」
なごみ の姿に苦笑し、
「今日はこのまま帰宅かな。」
そんな事を考えつつ、
「なご、後始末よろー!」
声を掛けた。
○●○●○
汚れたのは戦闘装備なのだが、なんだか気持ち悪く感じてへこんでいたら、
『なご、後始末よろー!』
ゆとり の声が聞こえた。
はっとし、
「わひゃ、ごめーん、すぐやるですの。」
慌て気味に返事した。
目の前には元の姿に戻った”あかなめ”がぐったりしていた。
「あなたの治療と事情聴取のため、本部に送るですの。」
そう言って、
「移送!ですの。」
本部への転送ゲートを開き、あかなめを転送し、
「頭部外装、解除!ですの。」
頭部外装を外した。
「ふぅ、終わったです、の!?」
安堵の声を発しながら、改めて装備を見て、
「ふえぇ、べとべとですのぉ。。」
垢のカスがべたべたくっついてるのを目にし、
「お着替え戻し、ですの。。」
元の制服姿に戻った。
「はうぅ、わたくしが汚れたわけではないのに、なんだか垢にまみれた気分ですの。。」
滅入った気分で、
「へふぅ、今日は、帰るですの。。」
帰宅した。
早退で。
○●○●○
地下の通路をバギーで移動し、自宅の神社に帰り着くと、
「おかえり、遅かったな。」
ゆとり が待っていた。
なごみ の自宅、宮火神社は学校の裏山にあるので、ゆとり の方が早く着いていたのだ。
「へふぅ、なんだか、汚された気分ですの。。」
暗い表情で呟く なごみ に、
「シャワー浴びてきな。
お店で待ってるから。」
ゆとり が声を掛けた。
「ふおぉ、お店、ですの。」
お店、と聞いて なごみ の目が、
きららん
と輝き、表情が明るくなった。
「うひゃー、すぐに戻るですの。」
言って、駆け足で家に入っていった。
「はいよ、待ってるで。」
見送った ゆとり は、神社のお土産物屋に向かっていった。
30分後、お土産物屋で販売している、大好物の福玉焼に、濃厚ソフトクリームを付けて、
「はふぅ、おいしいですの。」
満面の笑顔で頬張るなごみが居た。
それを ゆとり が楽しそうに眺めながら、抹茶ソフトクリームをぺろっと舐めた。
次回、第1話「和心姫、地球へ」
さあっ、お召し替えの時間!ですの。
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