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BULLET-66:ほな戻ろか
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□■□
「あふぅ、よく寝たわぁ。」
もふぃが目を覚まし、可愛くあくびをしながらカバンから出ていくとルゥーアが食事の後片付けをしていた。
「ええご身分やな。」
呆れ声のまんまるに、
「なんかわたし無視されてたし、2人でもなんとかなると思ったからよ。」
もふぃが起き抜けの気だるげな声で返した。
「それに、レベルアップしたみたいだったし、ね。」
「そんなんもわかるんや。」
「ま、わたしだからね。」
どやっていたら、
「そんで爆睡ってか。」
まんまるが呟き、じとっとした目を向けてきた。
「危なそうなら加勢しようと思ってたんだけど、必要なさそうだったからね。
それに、あまり魔力を消費したくなかったのよ。」
あっけらかんとして話すもふぃの言葉を、
「ま、なんとかなったからええんやけど。」
まんまるが受け流し、
「ほな、やること済んだし、戻ろか。」
掛けてきた言葉に、
「わたしは後始末してから戻るわ。」
もふぃが表情を引き締め、返した。
「後始末?」
「遺跡の封印がどうなってるか確認して、隠蔽処理するのよ。
けど、今のわたしの魔力だとあんまり長くは保たないんだけどね。」
そう言うもふぃに、
「なるほど、そんで魔力温存、か。
とりあえず、ご苦労さんって言っとくわ。」
まんまるが労っているようないないような感じで声を掛けてきた。
「それじゃ、ありがとって返しておきますね。」
そんなやり取りのあと、ルゥーアの片付けが終わっているのを見て、
「ほな、先帰ってるわ。
ルゥーア、行こか。」
まんまるが声を掛け、
「はいです、ほぉ。」
ルゥーアが元気な声で答えた。
そして、まんまるがもふぃに向けて小さく手を振ると、ルゥーアと一緒に森の出口に向かっていった。
それを見送って、
「さて、ちゃちゃっと片付けましょうかね。」
やれやれ面倒くさいわね、って感じの呟きを漏らしながら、もふぃは遺跡に向かっていった。
□■□
森の出口に向かっていた真丸とルゥーアの耳に、
「だいたいあなたは、、。」
怒気の籠った声が聞こえてきた。
声のする方に向かっていくと正座させられているアアカッタに、ヌットミエがくどくどと説教していた。
「うわぁ、あれはきっついわ。。」
「ぶるってしちゃうです、ほぉ。。」
真丸とルゥーアがそんな事を言いながら見ていると、
「あら、まんまるさん、ルゥーアさん、そちらも無事に終わったのですね。
あのレイガディータを倒すなんて流石です、この駄娘とは大違いですよ。」
ヌットミエが声を掛けてきた。
話が途切れたのを見計らって、
「あの、もう、、。」
口を挟みかけたアアカッタをヌットミエが睨みつけている。
その時、真丸とルゥーアがかすかな臭気に気付いた。
それがアアカッタの方かららしい、という事にも。
「まんまるさん、あれ、、。」
言いかけるルゥーアに真丸が小さく首を振り、閉じた唇に人差し指を当てて制した。
ルゥーアが察して口を閉じたのを確認した真丸が、
「ほな、うちら先に戻るわ、ほどほどにな。」
ヌットミエに声を掛けた。
「あ、はい、お疲れ様でした。
それでは明日、ギルドに来て下さい。」
「了解や。」
答えた真丸がその場を立ち去ると、
ぺこり
と頭を下げたルゥーアがあとを追っていった。
「あふぅ、よく寝たわぁ。」
もふぃが目を覚まし、可愛くあくびをしながらカバンから出ていくとルゥーアが食事の後片付けをしていた。
「ええご身分やな。」
呆れ声のまんまるに、
「なんかわたし無視されてたし、2人でもなんとかなると思ったからよ。」
もふぃが起き抜けの気だるげな声で返した。
「それに、レベルアップしたみたいだったし、ね。」
「そんなんもわかるんや。」
「ま、わたしだからね。」
どやっていたら、
「そんで爆睡ってか。」
まんまるが呟き、じとっとした目を向けてきた。
「危なそうなら加勢しようと思ってたんだけど、必要なさそうだったからね。
それに、あまり魔力を消費したくなかったのよ。」
あっけらかんとして話すもふぃの言葉を、
「ま、なんとかなったからええんやけど。」
まんまるが受け流し、
「ほな、やること済んだし、戻ろか。」
掛けてきた言葉に、
「わたしは後始末してから戻るわ。」
もふぃが表情を引き締め、返した。
「後始末?」
「遺跡の封印がどうなってるか確認して、隠蔽処理するのよ。
けど、今のわたしの魔力だとあんまり長くは保たないんだけどね。」
そう言うもふぃに、
「なるほど、そんで魔力温存、か。
とりあえず、ご苦労さんって言っとくわ。」
まんまるが労っているようないないような感じで声を掛けてきた。
「それじゃ、ありがとって返しておきますね。」
そんなやり取りのあと、ルゥーアの片付けが終わっているのを見て、
「ほな、先帰ってるわ。
ルゥーア、行こか。」
まんまるが声を掛け、
「はいです、ほぉ。」
ルゥーアが元気な声で答えた。
そして、まんまるがもふぃに向けて小さく手を振ると、ルゥーアと一緒に森の出口に向かっていった。
それを見送って、
「さて、ちゃちゃっと片付けましょうかね。」
やれやれ面倒くさいわね、って感じの呟きを漏らしながら、もふぃは遺跡に向かっていった。
□■□
森の出口に向かっていた真丸とルゥーアの耳に、
「だいたいあなたは、、。」
怒気の籠った声が聞こえてきた。
声のする方に向かっていくと正座させられているアアカッタに、ヌットミエがくどくどと説教していた。
「うわぁ、あれはきっついわ。。」
「ぶるってしちゃうです、ほぉ。。」
真丸とルゥーアがそんな事を言いながら見ていると、
「あら、まんまるさん、ルゥーアさん、そちらも無事に終わったのですね。
あのレイガディータを倒すなんて流石です、この駄娘とは大違いですよ。」
ヌットミエが声を掛けてきた。
話が途切れたのを見計らって、
「あの、もう、、。」
口を挟みかけたアアカッタをヌットミエが睨みつけている。
その時、真丸とルゥーアがかすかな臭気に気付いた。
それがアアカッタの方かららしい、という事にも。
「まんまるさん、あれ、、。」
言いかけるルゥーアに真丸が小さく首を振り、閉じた唇に人差し指を当てて制した。
ルゥーアが察して口を閉じたのを確認した真丸が、
「ほな、うちら先に戻るわ、ほどほどにな。」
ヌットミエに声を掛けた。
「あ、はい、お疲れ様でした。
それでは明日、ギルドに来て下さい。」
「了解や。」
答えた真丸がその場を立ち去ると、
ぺこり
と頭を下げたルゥーアがあとを追っていった。
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