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BULLET-57:こりゃダメだな
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□■□
ドゴーン!
イーオンラオスの腹部を狙って銃から撃ち出された弾丸は、少し上に向かっていた。
「くそっ!」
当たる。
と思った瞬間、イーオンラオスの姿が消えた。
真丸もルゥーアも目で追えない速さで移動したようだ。
けれど、
「ぐあーーーっ!」
その動きより一瞬速く、弾丸がイーオンラオスの右肩の付け根の辺りを撃ち砕いていた。
ぼとっ
イーオンラオスが右腕を残し、
ドン!
イーオンラメスを巻き込んで大木に激突していた。
『ルゥーア、いまのん見えたか?』
真丸の問い掛けに、
『どっちに行ったかくらいならです、ほぉ。』
ルゥーアが答えた。
『そんなもんか。
うちはまったくやった、これヤバいかもやで。』
そんな事を話しながらイーオンラオスが飛んで行った方に目を向けると、イーオンラメスが起き上がろうとしているのが見えた。
『ルゥーア!』
『はい、ほぉ!』
真丸が言わんとした事を察知し、ルゥーアが体の向きを変えてイーオンラメスに銃口を向けた。
しっかり構え、引き金を引こうとしたら、
「ひぃぃです、ほぉ。。」
怒りに血走ったイーオンラメスの目と目が合った。
びびりながらも、
ドゴーン!
ぶっぱなしたが、イーオンラメスに避けられ、背後にあった大木を破壊してしまった。
ミシミシミシ
音を立てながら大木がイーオンラメスの方に倒れていく。
それを避けて体勢を崩しているイーオンラメスを撃とうと銃口を向けようとしたら、
ガォォォォォ!!!
イーオンラオスが立ち上がって、森を揺るがすほどの咆哮を上げている。
けれど、どう見ても満身創痍だった。
もうまともに動くことは出来ないだろう。
と思っていたら、
「うぉぉぉぉぉ!」
雄叫びながらイーオンラオスが突進してきた。
「ひぃぃです、ほぉ。」
びびって腰が引けているルゥーアに、
『気持ちでまけんな、撃て!』
真丸が檄を飛ばした。
「ははは、はい、ほぉ!」
必死に銃口を向けると、イーオンラオスが目前にまで迫ってきていた。
『撃て!』
真丸の言葉に反応し、
ドゴーン!
ルゥーアが引き金を引いた。
目の前に穴が見えている。
それは撃たれたイーオンラオスの胸に空いた穴だった。
「ラ、メス、あと、まかせ、た、、。」
イーオンラオスは力なく呟くと、両腕を広げた攻撃体勢のままで絶命した。
□■□
「ラオス。。」
イーオンラオスの最後を目にし、イーオンラメスが小さく呟いた。
けれど、放心したような視線を向けていたのは一瞬だった。
怒りを宿した目をルゥーアに向けながら、ゆっくり立ち上がろうとして、
「うっ。」
足の痛みを感じ取った、
『ちっ、さっきので足をやっちまったか。
わりぃなラオス、任されそうにねぇわ。』
イーオンラオスの最後の言葉は届いていた。
けれど、万全ではない今の状態では”伝説の最強武器”には勝てない。
そう感じていた。
『けど、一発くらいはぶちかましてやっから見ててくんな。』
思いを胸に動こうとしたが、
「なんだこりゃ!?」
両足に蔦が絡みついて、動けなくなっていた。
「わたしを忘れてもらっては困ります。」
そう言って、ヌットミエが不敵な笑みを向けてきている。
「こりゃダメだな。
すまねぇラオス、なんも出来んかった。」
言い終わるのを待っていたかのように、
ドゴーン!
銃声が響き、イーオンラメスの頭がふっとんだ。
ドゴーン!
イーオンラオスの腹部を狙って銃から撃ち出された弾丸は、少し上に向かっていた。
「くそっ!」
当たる。
と思った瞬間、イーオンラオスの姿が消えた。
真丸もルゥーアも目で追えない速さで移動したようだ。
けれど、
「ぐあーーーっ!」
その動きより一瞬速く、弾丸がイーオンラオスの右肩の付け根の辺りを撃ち砕いていた。
ぼとっ
イーオンラオスが右腕を残し、
ドン!
イーオンラメスを巻き込んで大木に激突していた。
『ルゥーア、いまのん見えたか?』
真丸の問い掛けに、
『どっちに行ったかくらいならです、ほぉ。』
ルゥーアが答えた。
『そんなもんか。
うちはまったくやった、これヤバいかもやで。』
そんな事を話しながらイーオンラオスが飛んで行った方に目を向けると、イーオンラメスが起き上がろうとしているのが見えた。
『ルゥーア!』
『はい、ほぉ!』
真丸が言わんとした事を察知し、ルゥーアが体の向きを変えてイーオンラメスに銃口を向けた。
しっかり構え、引き金を引こうとしたら、
「ひぃぃです、ほぉ。。」
怒りに血走ったイーオンラメスの目と目が合った。
びびりながらも、
ドゴーン!
ぶっぱなしたが、イーオンラメスに避けられ、背後にあった大木を破壊してしまった。
ミシミシミシ
音を立てながら大木がイーオンラメスの方に倒れていく。
それを避けて体勢を崩しているイーオンラメスを撃とうと銃口を向けようとしたら、
ガォォォォォ!!!
イーオンラオスが立ち上がって、森を揺るがすほどの咆哮を上げている。
けれど、どう見ても満身創痍だった。
もうまともに動くことは出来ないだろう。
と思っていたら、
「うぉぉぉぉぉ!」
雄叫びながらイーオンラオスが突進してきた。
「ひぃぃです、ほぉ。」
びびって腰が引けているルゥーアに、
『気持ちでまけんな、撃て!』
真丸が檄を飛ばした。
「ははは、はい、ほぉ!」
必死に銃口を向けると、イーオンラオスが目前にまで迫ってきていた。
『撃て!』
真丸の言葉に反応し、
ドゴーン!
ルゥーアが引き金を引いた。
目の前に穴が見えている。
それは撃たれたイーオンラオスの胸に空いた穴だった。
「ラ、メス、あと、まかせ、た、、。」
イーオンラオスは力なく呟くと、両腕を広げた攻撃体勢のままで絶命した。
□■□
「ラオス。。」
イーオンラオスの最後を目にし、イーオンラメスが小さく呟いた。
けれど、放心したような視線を向けていたのは一瞬だった。
怒りを宿した目をルゥーアに向けながら、ゆっくり立ち上がろうとして、
「うっ。」
足の痛みを感じ取った、
『ちっ、さっきので足をやっちまったか。
わりぃなラオス、任されそうにねぇわ。』
イーオンラオスの最後の言葉は届いていた。
けれど、万全ではない今の状態では”伝説の最強武器”には勝てない。
そう感じていた。
『けど、一発くらいはぶちかましてやっから見ててくんな。』
思いを胸に動こうとしたが、
「なんだこりゃ!?」
両足に蔦が絡みついて、動けなくなっていた。
「わたしを忘れてもらっては困ります。」
そう言って、ヌットミエが不敵な笑みを向けてきている。
「こりゃダメだな。
すまねぇラオス、なんも出来んかった。」
言い終わるのを待っていたかのように、
ドゴーン!
銃声が響き、イーオンラメスの頭がふっとんだ。
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