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BULLET-54:森へ

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 □■□

「それでは準備をしてきますので、少し待っていて下さい。」

 そう言って、ヌットミエが部屋を出ていった。

『あうう、やってしまったのです、ほぉ。
 また、いろんなことかんがえてて、ちゃんと聞いてなかったのです、ほぉ。』

 頭の中であわあわしていたら、

「もふぃ、たしか契約の解除って出来たやんな?」

 なんて事をまんまるがもふぃに確認していた。

「まんまるさ~ん、見捨てないでほしいんです、ほぉ。」

 半泣き状態で真丸まんまるにすがりつくと、

「マジメにやらな、ほんまに見捨てんで。」

 釘を刺された。

『それはダメなのです、ほぉ。』

 大慌てで、

「ま、まかせて、く、下さいです、ほぉ。」

 表情を引き締め、ちょっとつっかえながら返した。
 なんて事をやっていたら、

「お待たせしました。」

 フル装備のヌットミエが部屋に入ってきた。

「へぇ、かっけぇやん。」

「すごくかっこいいです、ほぉ。」

「いいじゃないのよ。」

 2人と1匹にめられ、

「あ、ありがとうございます。
 そういうの、なんだか照れてしまいます。」

 ヌットミエがはにかみながらつぶいた。

「ほんなら、行こか!」

 まんまるの声掛けに、

「はいです、ほぉ。」

「そうね。」

 ルゥーアともふぃの返事に続けて、

「お願いします。
 では、まいりましょう。」

 ヌットミエは頭を下げると、最初に部屋を出た。
 もふぃがカバンの中に入ると、まんまるとルゥーアがそのあとを追っていった。
 ギルド本部を出た3人はヌットミエを先頭に”キイテの森”に向かって行った。

 □■□

「そっか、昨日の”女神もどき”は見つからねぇか。」

 念話の報告を聞き、魔獣四天王のレイガディータがつぶやいた。

「ちっ、厄介なこったぜ。」

 吐き捨てるようにつぶやくレイガディータに別の報告が入ってきた。

「どうやら、バレちまったみてぇだな。
 んじゃ、歓迎してやろうじゃねぇか。」

 その報告は3人組が森に近づいている、というものだった。
 ハイエルフ、フクロウ人族、それに子供。
 どう見てもおかしな組み合わせだ。
 きっとあの”女神もどき”の差し金に違いない。
 ならば、罠を張ってぶっつぶしてやる。
 そう考えたレイガディータは、

「てめぇら、出迎えてやんな。
 けど最低1人は生かして連れて来い。」

 オスライオン魔獣とメスライオン魔獣に指示を出した。

「うっす、まかして下だせぇ、姐さん。」

「姐さん、まかされやした。」

 2体は意気揚々と返すと、森の入口に向かっていった。

「うーん、あいつらだけじゃいまいち不安だねぇ。
 どうしたもんか。。」

 少し考え、

「”あれ”を使ってみっか。
 ちったぁ面白くなんだろ。」

 そんな事をつぶやきながら牢屋の方に目を向けた。
 その中には捕獲したタカ人族の少女が横たわっていた。

「ベタだけど、こういうのがくんだよな。」

 言いながら、レイガディータは牢屋に入っていった。
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