転生したら銃になってもた!?〜剣と魔法の世界に現れた最強兵器と飛べないフクロウ少女〜

じゅんてぃぃ

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BULLET-43:もうひとつの依頼

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 □■□

「って事やし、その依頼受けたるわ。」

 銃少女、まんまるが力強く了承してくれた。
 ヌットミエはほっとしつつ、もうひとつのお願いをどう切り出すか悩んでいた。
 が、それよりも、

「ルゥーアさんの身分証のことなのですが。」

 重要な話を切り出した。

「身分証がどないしたん?」

「ありのままで登録すると、ものすごく厄介やっかいな事になりますよ。」

 ヌットミエに言われ、少し考えたまんまるが、

「規格外過ぎる、って事やな。」

 状況を理解したようだ。

「この事についてはわたしにおまかせ頂けませんか?
 きっちり"偽装ぎそう"しますので。」

「"偽装ぎそう"、か、ええで、まかすわ。
 それで、条件はなんなんや?」

「え!?」

 突然、確信を突かれ動揺してしまった。

「こないな事が、依頼受けのおまけ、ってだけやないんやろ?」

 すべてを見透かしたような目が見つめてくる。
 これはかくす事が出来ない、と思い、

「あなたの言う通りよ、えっと、まんまるさん、でいいのよね?」

 正直に答えた。

「そういえば、名前まだやったな。
 うちはまんまる、"伝説のレジェンダリー最強武器ウェポン"や。
 で、あんたは?」

 問われ、ヌットミエも名乗っていなかったのだと気付かされた。

「ご挨拶が遅れてしまい、申し訳ありません。
 ここ"ルロモシーナ"のギルドマスター、ヌットミエと申します。」

 そう言って丁寧にお辞儀をすると、

「はぁぁぁ!?」

「えぇぇぇ!?」

「ほぉ?」

 約1名の戸惑いの声をかき消して、2つの叫び声が響いた。

「あ、あんたギルマスやったんか。」

「ただの受付嬢ではない、とは思ってたけど、まさかギルドマスターだったなんてね。」

「ギルドマスター、ってなんなのです、ほぉ?」

 相変わらず頭が"お花畑"のルゥーアに、こそこそっとまんまるが耳打ちで何かを教えると、

「ほぉぉぉぉ~、1番偉い人なのです、ほぉ!?」

 ようやく理解してくれ、

「それで、何がどう偉い人なのです、ほぉ?」

 てはいなかった。
 
「あとで説明したるから、ちょい黙っとってな。」

 まんまるに言われ、

「はい、ほぉ。」

 元気に返事した。

 そんなルゥーアは放っておいて、

「それで、何がどうで、どうなるんや?」

 まんまるが問い掛けてきた。

「単刀直入に言うわ、ギルドここのエースを討伐に参加させてほしいの。」

「エースねぇ、そいつ強いんやろな?」

「ええ、かなりの実力よ。
 それで明日、顔合わせと詳細の説明をしたいの。
 いいかしら?」

「わかった、ほんなら今日はこれで引き上げるわ。
 ほな、行こか。」

 そう言ったまんまるが、ルゥーアともふぃと共にギルドを後にしていった。
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