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BULLET-26:まんまるの異変
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□■□
「どわっ、ほぉ!?」
ルゥーアの目の前でよくわからない事が起こっていた。
撃った弾丸が当たる、と思った瞬間、サル魔獣・モッキーキが消えた。
のは、横から出てきたのに蹴られたからだと気付いた。
なんで、と思う間もなく、蹴られて座り込んでいたモッキーキの頭が失くなった。
「あ、れれ、ほぉ?」
変な声を漏らし、ぽかんとしているルゥーアに、
『今のは跳弾や。
弾丸が硬いもんに当たったら、跳ねて方向が変わることがあんねん。
まさか、こんなええ具合に跳ねるとは思わんかったけどな。』
まんまるが説明してくれた。
「そ、そうなんだ、ほぉ。」
なんとなく理解した、って感じのルゥーアに、
『次や!』
まんまるが指示をだす。
慌てて構え、撃とうとしたが、
「うひゃ、ほぉー!」
モッキーキが迫ってきていた。
「おおお、近いです、ほぉ!?」
驚き、腰が引き気味になりながらも、
ドン!
なんとか撃てた。
この距離なら当たる、はずだった。
けれど、引き金を引くタイミングに合わせて、モッキーキが飛び上がっていた。
上空からの大きな影に気付き、
「おおお、落ちてきます、ほぉ!?」
見上げながら慌てて逃げようとしたら、血の雨が降ってきた。
「わわわ、ほぉ!?」
『前に走れ!』
ぷちパニっていたら、まんまるの声が聞こえ、
「はい、ほぉ!」
急いで地を蹴り、思いっきり駆け出した。
すると、さっきまで居たところに頭のないモッキーキが落ちてきた。
『また跳弾に助けられたみたいやな。』
岩壁にたどり着いたルゥーアは岩に背を当て、
「これってラッキーなんです、ほぉ?」
まんまるに問い掛けた。
『ラッキーやろな、モンキーだけに。』
「あの、モンキーってなんです、ほぉ?」
まんまるの絶妙なボケは、言葉の壁に敗北した。
『そんなんどうでもええねん、次来るで。』
いたたまれなさから早口になるまんまるの言葉を、
「はい、ほぉ!」
特に気にもせず、元気に返事して向かっていった。
□■□
『残り、1発か。』
2体を倒したあと、動きが良くなったモッキーキの残り3体に攻撃があたらなくなった。
『モッキーキ、こっちの攻撃を学習してるんか?』
素早く動くだけでなく、跳弾を想定しているかのような動きも感じられる。
普通に撃っても当たらない、跳弾もダメ。
そしてもふぃの魔法攻撃も、発動までのわずかな間で軌道を読まれ、すべて避けられてしまうのだ。
『左や!』
左からの接近をルゥーアに伝えたが、
ドン!
「うひゃ、ほぉ!?」
バランスを崩しながら撃ったので、狙いが定まっていなかった。
そんな不規則な弾道すらも読まれ、避けられてしまう。
「多重落雷ー!」
もふぃが放った複数の雷も、あっさり避けられ、
「ああもう、ちょこまか動かないでよ!」
イラついた声が聞こえてきた。
弾丸がなくなり、ルゥーアが弾倉を引き抜いた。
再装填されながら、
『サル魔獣、めっさすばしっこいやん。
なんとか、せな、、。』
とか考えていたら、
『んん、なんやこの、感覚。。』
なんだか違和感を感じた。
力が抜けていくような感覚。
意識が薄れていく。
そして、全7発装填されるはずの弾丸が、2発しか生成されなかった。
『なんなんや、これ!?』
なんとか意識を保とうとしていたら、
「もーらい!」
言いながら、風のような速さで何かがルゥーアの手から真丸をかっ攫っていった。
「どわっ、ほぉ!?」
ルゥーアの目の前でよくわからない事が起こっていた。
撃った弾丸が当たる、と思った瞬間、サル魔獣・モッキーキが消えた。
のは、横から出てきたのに蹴られたからだと気付いた。
なんで、と思う間もなく、蹴られて座り込んでいたモッキーキの頭が失くなった。
「あ、れれ、ほぉ?」
変な声を漏らし、ぽかんとしているルゥーアに、
『今のは跳弾や。
弾丸が硬いもんに当たったら、跳ねて方向が変わることがあんねん。
まさか、こんなええ具合に跳ねるとは思わんかったけどな。』
まんまるが説明してくれた。
「そ、そうなんだ、ほぉ。」
なんとなく理解した、って感じのルゥーアに、
『次や!』
まんまるが指示をだす。
慌てて構え、撃とうとしたが、
「うひゃ、ほぉー!」
モッキーキが迫ってきていた。
「おおお、近いです、ほぉ!?」
驚き、腰が引き気味になりながらも、
ドン!
なんとか撃てた。
この距離なら当たる、はずだった。
けれど、引き金を引くタイミングに合わせて、モッキーキが飛び上がっていた。
上空からの大きな影に気付き、
「おおお、落ちてきます、ほぉ!?」
見上げながら慌てて逃げようとしたら、血の雨が降ってきた。
「わわわ、ほぉ!?」
『前に走れ!』
ぷちパニっていたら、まんまるの声が聞こえ、
「はい、ほぉ!」
急いで地を蹴り、思いっきり駆け出した。
すると、さっきまで居たところに頭のないモッキーキが落ちてきた。
『また跳弾に助けられたみたいやな。』
岩壁にたどり着いたルゥーアは岩に背を当て、
「これってラッキーなんです、ほぉ?」
まんまるに問い掛けた。
『ラッキーやろな、モンキーだけに。』
「あの、モンキーってなんです、ほぉ?」
まんまるの絶妙なボケは、言葉の壁に敗北した。
『そんなんどうでもええねん、次来るで。』
いたたまれなさから早口になるまんまるの言葉を、
「はい、ほぉ!」
特に気にもせず、元気に返事して向かっていった。
□■□
『残り、1発か。』
2体を倒したあと、動きが良くなったモッキーキの残り3体に攻撃があたらなくなった。
『モッキーキ、こっちの攻撃を学習してるんか?』
素早く動くだけでなく、跳弾を想定しているかのような動きも感じられる。
普通に撃っても当たらない、跳弾もダメ。
そしてもふぃの魔法攻撃も、発動までのわずかな間で軌道を読まれ、すべて避けられてしまうのだ。
『左や!』
左からの接近をルゥーアに伝えたが、
ドン!
「うひゃ、ほぉ!?」
バランスを崩しながら撃ったので、狙いが定まっていなかった。
そんな不規則な弾道すらも読まれ、避けられてしまう。
「多重落雷ー!」
もふぃが放った複数の雷も、あっさり避けられ、
「ああもう、ちょこまか動かないでよ!」
イラついた声が聞こえてきた。
弾丸がなくなり、ルゥーアが弾倉を引き抜いた。
再装填されながら、
『サル魔獣、めっさすばしっこいやん。
なんとか、せな、、。』
とか考えていたら、
『んん、なんやこの、感覚。。』
なんだか違和感を感じた。
力が抜けていくような感覚。
意識が薄れていく。
そして、全7発装填されるはずの弾丸が、2発しか生成されなかった。
『なんなんや、これ!?』
なんとか意識を保とうとしていたら、
「もーらい!」
言いながら、風のような速さで何かがルゥーアの手から真丸をかっ攫っていった。
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