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BULLET-12:撃って、撃って、撃ちまくれ
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□■□
「まんまるさ~ん、撃てないです、ほぉ!?」
ルゥーアがあわあわしながら必死に引き金を引こうとしている。
が、まったく動かない。
『なんでや?、ってせやった。
安全装置、解除するんや!』
「安全装置、ほぉ?」
なにそれ、って感じの不思議そうな表情のルゥーアに、
『さっきカチってやったやつ、もっかいカチってするんや!』
真丸が慌て気味に指示すると、もたもたしながらも、
「ほぉ!」
カチッ
安全装置を解除し、迫りくる狼っぽい魔獣に銃口を向け、引き金を引いた。
ドン!
狼っぽい魔獣、って長ったらしいから"狼魔獣"で、の上半身が消し飛んだ。
「ほぉぉぉぉぉ!?」
変な声を上げながら、反動で手放しそうになる”銃”を必死に掴んでくれている。
その反動で薬莢が排出され、次弾が装填された。
死骸を飛び越えてきた1匹に向け、
ドン!
撃ち放つ。
バランスを崩してふらふらしているルゥーアに残りの3匹が近付いてくる。
その間、真丸は有利になる能力がないか探っていた。
『お、これ使えそうやん。
”周辺走査”、設定や。』
またも字面だけで、内容を確認せずに設定した。
3匹の狼魔獣がかなり近付いていた。
この開けた場所は不利だ、と考えた真丸は、
『ルゥーア、立て!、走れ!』
手短に指示を出した。
□■□
3匹の狼魔獣が迫ってきている。
どう考えても、1発撃った後に襲いかかられる。
どうしたら?、と考えていたら、
『ルゥーア、立て!、走れ!』
まんまるの声が響いた。
「はい、ほぉ!」
その言葉に弾かれるように立ち上がり、狼魔獣に背を向けて全力で走った。
けど、すぐ追いつかれてしまう。
どうするの?、と思っていたら、
『そこの岩の陰に!』
まんまるの指示が聞こえた。
前に見える大きな岩の陰、そこに駆け込むと、
『息整えときや。』
まんまるの声が聞こえ、こくりと頷いて、
ほぉーーーっ、ほぉぉぉぉぉ
ゆっくりとひとつ深呼吸をした。
まだ心臓が強めのドキドキ状態だけど、呼吸はなんとか落ち着いた。
「大丈夫です、ほぉ。」
そう返事はしたものの、緊張感が”銃”をぎゅっとにぎらせ、力の入れ過ぎでぷるぷるしてしまう。
迫りくる狼魔獣と少しの間。
の後、
『左や!』
まんまるの声が響き、反射的に左側から向かってくる狼魔獣に銃口を向けた。
赤い光が伸び、狼魔獣の首の辺りに小さな赤光が点る。
ドン!
狼魔獣の上半身が消し飛んだ。
『ったく、なんでこんな湧いてくんねん!
次、右や!』
まんまるの声に反応し、
「はい、ほぉ!」
反動でふらついた体を強引に従わせ、銃口を右に振る。
赤光が狼魔獣を捕捉し、
ドン!
撃つ。
「ほぉぉぉぉぉ!?」
無理な姿勢で撃った為、バランスを崩して尻もちをついた。
そこに、
『上!』
岩を乗り越えた狼魔獣が突っ込んできた。
「まんまるさ~ん、撃てないです、ほぉ!?」
ルゥーアがあわあわしながら必死に引き金を引こうとしている。
が、まったく動かない。
『なんでや?、ってせやった。
安全装置、解除するんや!』
「安全装置、ほぉ?」
なにそれ、って感じの不思議そうな表情のルゥーアに、
『さっきカチってやったやつ、もっかいカチってするんや!』
真丸が慌て気味に指示すると、もたもたしながらも、
「ほぉ!」
カチッ
安全装置を解除し、迫りくる狼っぽい魔獣に銃口を向け、引き金を引いた。
ドン!
狼っぽい魔獣、って長ったらしいから"狼魔獣"で、の上半身が消し飛んだ。
「ほぉぉぉぉぉ!?」
変な声を上げながら、反動で手放しそうになる”銃”を必死に掴んでくれている。
その反動で薬莢が排出され、次弾が装填された。
死骸を飛び越えてきた1匹に向け、
ドン!
撃ち放つ。
バランスを崩してふらふらしているルゥーアに残りの3匹が近付いてくる。
その間、真丸は有利になる能力がないか探っていた。
『お、これ使えそうやん。
”周辺走査”、設定や。』
またも字面だけで、内容を確認せずに設定した。
3匹の狼魔獣がかなり近付いていた。
この開けた場所は不利だ、と考えた真丸は、
『ルゥーア、立て!、走れ!』
手短に指示を出した。
□■□
3匹の狼魔獣が迫ってきている。
どう考えても、1発撃った後に襲いかかられる。
どうしたら?、と考えていたら、
『ルゥーア、立て!、走れ!』
まんまるの声が響いた。
「はい、ほぉ!」
その言葉に弾かれるように立ち上がり、狼魔獣に背を向けて全力で走った。
けど、すぐ追いつかれてしまう。
どうするの?、と思っていたら、
『そこの岩の陰に!』
まんまるの指示が聞こえた。
前に見える大きな岩の陰、そこに駆け込むと、
『息整えときや。』
まんまるの声が聞こえ、こくりと頷いて、
ほぉーーーっ、ほぉぉぉぉぉ
ゆっくりとひとつ深呼吸をした。
まだ心臓が強めのドキドキ状態だけど、呼吸はなんとか落ち着いた。
「大丈夫です、ほぉ。」
そう返事はしたものの、緊張感が”銃”をぎゅっとにぎらせ、力の入れ過ぎでぷるぷるしてしまう。
迫りくる狼魔獣と少しの間。
の後、
『左や!』
まんまるの声が響き、反射的に左側から向かってくる狼魔獣に銃口を向けた。
赤い光が伸び、狼魔獣の首の辺りに小さな赤光が点る。
ドン!
狼魔獣の上半身が消し飛んだ。
『ったく、なんでこんな湧いてくんねん!
次、右や!』
まんまるの声に反応し、
「はい、ほぉ!」
反動でふらついた体を強引に従わせ、銃口を右に振る。
赤光が狼魔獣を捕捉し、
ドン!
撃つ。
「ほぉぉぉぉぉ!?」
無理な姿勢で撃った為、バランスを崩して尻もちをついた。
そこに、
『上!』
岩を乗り越えた狼魔獣が突っ込んできた。
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