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BULLET-10:伝説の最強武器
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□■□
「ほぉぉぉぉぉ!?」
変な声を上げながら全力ダッシュで逃げるルゥーアに、
『そこの岩の陰に!』
真丸が指示した。
大慌てで岩陰に身を隠すルゥーアに向かって、3匹の狼っぽい魔獣が近付いてくる。
ほぉぉ、ほぉぉ、ほぉぉ
少し呼吸が荒くなっているルゥーアに、
『息整えときや。』
声を掛けた。
頷き、
ほぉーーーっ、ほぉぉぉぉぉ
ゆっくりとひとつ深呼吸をして息を整え、
「大丈夫です、ほぉ。」
ルゥーアから声が掛かった。
真丸を握る手に力がこもっている。
少しぷるぷるが伝わってくるが、
『ほな、いくで。
周辺走査!』
気にせず周辺走査、"周囲1キロの範囲内を調べられる"能力で状況を確認した。
接近してくる順番は左、右、前。
『左や!』
真丸から放射された”光線照準”の赤い光線の先が左側から迫ってくる狼っぽい魔獣に向けられ、体に”赤い点”が浮かんだ。
のに合わせて、
ドン!
撃ち出された弾丸が、狼っぽい魔獣の体の半分ほどを消し飛ばした。
『ったく、なんでこんな湧いてくんねん!
次、右や!』
なんて事を思いながら、真丸は次の指示を発した。
そう、ほんの10分くらい前までは平和だったのに。
□■□
『うちは"別の世界"から"転生"してきたみたいなんや。』
用を済ませて服装を整え、まんまるを拾い上げたルゥーアが、うつむいて黙り込んだ。
あまり突拍子のない言葉で混乱させてしまったのか?
まんまるがそんな事を考えている間、
『ええ、いま”異世界”って言ったんだ、ほぉ?
それって昔、最長老様から聞かされたお話に出てきたやつ、ほぉ?
でも、”異世界”から現れるのは”人間”だって言ってなかった、ほぉ?』
なんかぶつぶつ言っていた。
突然、がばっと顔を上げて、
「まんまるさんって、人間だったりする、ほぉ?」
問い掛けた。
『せやな、”異世界”に居た時は人間やったで。
けど、なんでか”銃”になってもとってん。』
「まんまるさんは、”銃”なんだ、ほぉ?」
『ん、まぁ、”銃”、みたいやな。』
「じゅ、”銃”なんだ、ほぉぉ!?」
ルゥーアは驚きの声を上げた。
「そっか、これがそうなんだ、ほぉ。」
すごいモノを見つけてしまった、そんな感じの表情でまんまるをくるくる回しながら観察し始めた。
その時、銃口がルゥーアの方に向いた。
目が合った。
と、感じたのはまんまるの方だけだったが、
『うっわ、目玉きっも!?』
フクロウのギョロっとした目を見て驚きの声を上げた。
「うわわ、目を戻すのわすれてた、ほぉ。」
慌てて人間の目に戻したルゥーアの顔を見て、
『へぇ、めっさ可愛いやん。』
まんまるが素直な感想をこぼした。
「いやぁ、そんな、照れます、ほぉ。
って、そうじゃなくって、”銃”なんだ、ほぉ。」
『で、”銃”がどないしたん?
あ、あぶないから、それカチってしといてな。』
確認の言葉のあと、イメージが流れ込んできた。
ので、まんまるの安全装置を動かして、ロック状態にした。
「それでですね、”銃”というのはですね、この世界の伝説の、”最強武器”の事なんです、ほぉ。」
そう言って胸をはり、どや顔をしたルゥーアの”最強武器伝説”が約5分にわたって語りつくされた。
「ほぉぉぉぉぉ!?」
変な声を上げながら全力ダッシュで逃げるルゥーアに、
『そこの岩の陰に!』
真丸が指示した。
大慌てで岩陰に身を隠すルゥーアに向かって、3匹の狼っぽい魔獣が近付いてくる。
ほぉぉ、ほぉぉ、ほぉぉ
少し呼吸が荒くなっているルゥーアに、
『息整えときや。』
声を掛けた。
頷き、
ほぉーーーっ、ほぉぉぉぉぉ
ゆっくりとひとつ深呼吸をして息を整え、
「大丈夫です、ほぉ。」
ルゥーアから声が掛かった。
真丸を握る手に力がこもっている。
少しぷるぷるが伝わってくるが、
『ほな、いくで。
周辺走査!』
気にせず周辺走査、"周囲1キロの範囲内を調べられる"能力で状況を確認した。
接近してくる順番は左、右、前。
『左や!』
真丸から放射された”光線照準”の赤い光線の先が左側から迫ってくる狼っぽい魔獣に向けられ、体に”赤い点”が浮かんだ。
のに合わせて、
ドン!
撃ち出された弾丸が、狼っぽい魔獣の体の半分ほどを消し飛ばした。
『ったく、なんでこんな湧いてくんねん!
次、右や!』
なんて事を思いながら、真丸は次の指示を発した。
そう、ほんの10分くらい前までは平和だったのに。
□■□
『うちは"別の世界"から"転生"してきたみたいなんや。』
用を済ませて服装を整え、まんまるを拾い上げたルゥーアが、うつむいて黙り込んだ。
あまり突拍子のない言葉で混乱させてしまったのか?
まんまるがそんな事を考えている間、
『ええ、いま”異世界”って言ったんだ、ほぉ?
それって昔、最長老様から聞かされたお話に出てきたやつ、ほぉ?
でも、”異世界”から現れるのは”人間”だって言ってなかった、ほぉ?』
なんかぶつぶつ言っていた。
突然、がばっと顔を上げて、
「まんまるさんって、人間だったりする、ほぉ?」
問い掛けた。
『せやな、”異世界”に居た時は人間やったで。
けど、なんでか”銃”になってもとってん。』
「まんまるさんは、”銃”なんだ、ほぉ?」
『ん、まぁ、”銃”、みたいやな。』
「じゅ、”銃”なんだ、ほぉぉ!?」
ルゥーアは驚きの声を上げた。
「そっか、これがそうなんだ、ほぉ。」
すごいモノを見つけてしまった、そんな感じの表情でまんまるをくるくる回しながら観察し始めた。
その時、銃口がルゥーアの方に向いた。
目が合った。
と、感じたのはまんまるの方だけだったが、
『うっわ、目玉きっも!?』
フクロウのギョロっとした目を見て驚きの声を上げた。
「うわわ、目を戻すのわすれてた、ほぉ。」
慌てて人間の目に戻したルゥーアの顔を見て、
『へぇ、めっさ可愛いやん。』
まんまるが素直な感想をこぼした。
「いやぁ、そんな、照れます、ほぉ。
って、そうじゃなくって、”銃”なんだ、ほぉ。」
『で、”銃”がどないしたん?
あ、あぶないから、それカチってしといてな。』
確認の言葉のあと、イメージが流れ込んできた。
ので、まんまるの安全装置を動かして、ロック状態にした。
「それでですね、”銃”というのはですね、この世界の伝説の、”最強武器”の事なんです、ほぉ。」
そう言って胸をはり、どや顔をしたルゥーアの”最強武器伝説”が約5分にわたって語りつくされた。
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