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古代遺跡
121 苺爆弾
しおりを挟む百二十一話 苺爆弾
カタカタカタカタ!!!
骸骨魔物たちが私たちのもとに迫ってくる。
「ねぇあの魔物って強いの!?」
私は後ろにいるツクヨミとウルゼッタに尋ねる。
「私は初めてみましたわ。ただ噂によるとそこまでのようですがー…。」
「そうね。ちゅよさはウルゼッタの言うようにそこまでよ。でもあの魔物たちはアンデッドー…ちゅかれを知らないわ。だから長期戦になると不利ね。」
「ー…じゃあどうやって戦えばいいのかな。」
疲れを知らないのならいくら戦っても無駄じゃない?
「そんなの簡単よ。」
触手に乗ったままのツクヨミが前進。
そしてー…。
「やりなちゃい!!」
ツクヨミが手を前にかざすと触手がすごい勢いで骸骨魔物の方へ。
横払いだけで多くの骸骨魔物の体が砕けていく。
「こうやって、動けないようにすればいいのよ。」
「なるほど。」
そうと分かれば簡単だ。
私は覇王ミルキーポップを前にかざし新しくなった火炎弾枠ー…苺爆弾を試す。
「いけー! 苺爆弾ー!!!」
ーー…ガシャン
「ーー…は?」
突然覇王ミルキーポップの先端に亀裂が入る。
何やら煙のようなものも少し出てるんですけど。。
「え? なになになになに!!??」
先端の苺が四分割に分かれて展開。まるで花のような形状に変わる。
そこから光が溢れ出しー…。
ドドドドドドド!!!
本物の苺と見間違えるほどに似たような銃弾がそこからまるでマシンガンのように放たれた。
「ええええええええ!!??」
確かに名前のとおり【苺爆弾】だけどー!!!
苺爆弾は対象に接触すると同時に大爆発を引き起こす。
この爆発は【地獄の業火】の比ではないー…さらに激しさを増している。
ー…てことは【終焉の焔】の威力って一体。。
苺爆弾の引き起こした大爆発で私たち前方の骸骨魔物たちは一掃される。
「これめっちゃ使える技じゃん!」
苺爆弾を心から気に入った私はそのまま前進。遠くに見える骸骨魔物たちにも苺爆弾を浴びせにいった。
◆◇◆◇
「ー…にしても、これはやりすぎではありません?」
ウルゼッタが失笑しながら辺りを見渡す。
「うん。つい楽しくて。」
ウルゼッタの気持ちもわかる。だって辺り一面焼け野原。
どうやら爆発攻撃に夢中になりすぎていたみたいだ。
しばらくその場で休憩していると、ルーナ国の入口を塞いでいた鉄柵が大きく動き出した。
「あれ! あそこ開いたよ!」
ヒミコが指差す。
「本当だ。ー…てことはもう入ってもいいってことなのかな。」
私たちはルーナ国の入口へと向かうことにした。
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