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勇者結婚
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☆
気がつくと、眼の前には女神が立っていた。
ステンドガラスから差し込む光を全身で浴び、純白のウエディングドレスに身を包む涼子。
膨らんだお腹を優しく撫でながら、俺が近づいていくるのを待っている。
そうだ、俺はあの日彼女を孕ませた。
一晩中セックスを続け、快楽に溺れ、貪り尽くしたのだ。
あの後も、何度も何度も身体を重ね合わせている。
時と場所も選ばず、涼子を求め続け、そうして今、教会にタキシード姿で立っていた。
「遅いぞ、ケイくん♡」
「あ、ああ、待たせてしまってごめん。準備に手間取っちゃって」
「ほぉら、早くこっちに来て」
導かれるがままに、真っ赤なカーペットを進んでいく。
大きな十字架の前には神父さんが本を片手に、待っている。
俺達の契約見届人だ。
俺が彼女の隣まで来ると、ドラマで聞いたことのあるような言葉を投げかけてきた。
まずは涼子に対して問いかける。
汝、何時いかなる時も彼のことを愛し、苦難を乗り越え続けるか、と。
その問いに対し「はい」と即答する涼子。
次は俺の番だ、と言わんばかりに視線をこちらに向けてきた。
俺の返事も当然決まっている。
あれだけ激しいセックスをし、愛を囁き、そして孕ませた。
男として決断していなければ、それはただのクズ。
「汝、何時いかなる時も新婦を愛し、共に歩み続けますか?」
はい、と返事をしようとした。
彼女もそれを望み、俺も願っている。
絶対に幸せになる、こんな素晴らしい女性を嫌いになる筈がない。
けれど、言葉を発しようとした瞬間、不可解なことが起こったのだ。
「えッ!?」
「どうしたの、ケイくん?」
俺の顔を不思議そうに覗き込んでくる涼子。
瞬間、視界にノイズが走り髪色が変化する。
ウエディングドレスにも負けない程、キレイな白髪。
瞬きをした瞬間、紫色になり、顔も大人びたものに。
次、瞬きをした時には髪型と身長まで変わった。
赤く短髪の髪の毛をした活発そうな女の子。
その次は青い髪をした優しそうな女の子。
「誰だっけ、彼女たちは……」
「あれ、まさか解けかかってる?」
「解けかかる? ──ッ」
そうして、黒髪で頭の良さそうな女性に。
次々と移り変わっていく知らない美女たち。
どこかのモデルか、いや、もっと親しい人たちで会ったはずだ。
「ねぇ、アタシ……この子と幸せになりたいの、誰にも邪魔されず。ケイくんが決断してくれないと」
「分かってる、分かってるけど……」
違う、何かが変だ。視界が歪み、頭痛が襲いかかってくる。
これから生まれる子どもの為に、しっかりしないといけないのに。
……子ども? あれ……俺は、我が子のように大事にしていた子がいた筈。
そんなわけないのに、でも、心の底が彼女との結婚を否定している。
はいって返事をするだけだ。
涼子のことを一生掛けて幸せにしますって。
彼女だけの為に──だけ。
「う、ぅぅ……違う、『だけ』じゃない、俺はもっと責任を背負って」
「アタシのこと愛してないの? あれだけめちゃくちゃにしたのに?」
「違う、愛している……けど、俺が幸せにしないといけないのは、涼子だけじゃない」
「それは……どういうことなのかな?」
「分からない。でも駄目なんだ……」
「アタシを幸せにしてくれないの?」
こんな情けない姿を見せては駄目だと思い、俺はもう一度彼女の顔を見た。
──その時だった。
白銀の髪の毛は、金色に輝き始めた。
逆光により反射しているのではない。
肌は絹のように白く染まり、ドレスは修道服のような見た目になる。
そうして、その顔はどこか抜けており、でも、誰よりも優しい表情をしていた。
無意識だった、だけど口は確実にその女性の名を呟く。
「……カタリナ」
「誰、その人?」
「カタリナ、カタリナ・カルロッテ……俺が、最も尊敬し感謝し憧れる……女性」
「え?」
刹那、様々な名前が頭を走る。
カーラ、カットル、レック、ライロット、そしてメメ。
さっきまで見ていたのは、彼女たちの幻影だった。
そして、この世界は一体何だ。
知らないことを知っていて、経験したことのないことが記憶にある。
ここは、俺のいる世界じゃない。
「これは、もしかして……涼子、お前のスキルか?」
俺の問いかけに対し、彼女は「はぁ」とため息を返す。
「やれやれ、解けちゃったか、アタシの淫夢」
パチンと指を鳴らした時、教会は崩れ去り真っ白な空間に取り残される。
全て思い出した、というか思考が正常に戻った。
今までの世界と時間は、彼女が作り上げたもの。
その中にずっと沈められていたのだ。
「危ない危ない、危うくお前に淫紋刻まれるところだった」
俺は、化け物を倒すために涼子を淫夢に落とそうとしたんだった。
気が付けば涼子の姿も、出会った時と同じに。
涼子は俺の彼女なんかじゃない、本家本元の勇者。
「淫夢の中で淫夢を見せられるとは、思わなかったな」
「面白いでしょ、アタシの能力」
「……俺の能力じゃ、スキルを見ることすらできないけど」
「まぁ、アタシは特別な存在だからね。名前は『共鏡《スキルカウンター》』とでも言っておこうか」
「俺の淫夢を跳ね返した、と?」
「そう、気持ちよかったでしょ? アタシの身体♡」
そう言って微笑み返されると、胸がドキっと跳ねてしまう。
淫紋を刻まれることはなかったが、俺は彼女にときめいてしまっているようだ。
「ふふ、いいねぇ~その顔、可愛いよ、ケイくん♡」
「ぐッ……流石は勇者様、弄ばれたか」
「勝てるわけ無いでしょ? アタシに」
よくよく考えれば、当然の結果だ。
勇者の功績を考えれば、もっと強い本家本元の淫魔と戦っている筈。
付け焼き刃、それも子ども淫魔の淫夢など効くわけない。
「無謀すぎっしょ、嫌いじゃないけどさ」
「ずっと無謀なことをやり続けてきたからな」
「勇者様には効かなかったってことだね、残念」
だから、今までの行為は無駄だった。
……とは、言えない。
俺は焦りすぎていた気がする。
早く解決しないと、皆を助けることができないって。
時間を掛けたことで、頭が冷えた。
そうだ、そもそも俺は……彼女のことを何も考えていなかったのだ。
「さぁ、次はどーやって勇者様を攻略するつもりなのかなぁ、ケイくん?」
「攻略は……諦める」
「えッ、もー諦めちゃうの!? 意外とあっけなかったなぁ」
「けど……涼子を放っておくわけにはいかなくなった」
「どういうこと?」
「色々と考えたんだ、俺は淫夢に掛けられている中、本気で涼子の幸せを願ってた」
「どれは、アタシがそうなるように仕向けたからねぇ」
「でも、それで少しだけ見えたことがある」
「見えたこと?」
「涼子、本当は極々普通の、平和な世界で……メメと生きたいんじゃないのか?」
俺の問いかけに、飄々としていた涼子の眉間にシワが寄る。
やっぱりそうだ、あの世界は俺の願いだけじゃない。
涼子自身の幸せも、混ざり合っている。
「当たり前でしょ、娘と一緒に暮らしたくない親がどこにいるってんのよ」
「でも、じゃあどうしてあんな淫夢を俺に見せた?」
「それは自分の意思ではここから出ることができないからに──」
「他にも違和感がある。それだけの力があるなら、自力でメメを守ることもできるはずだ」
「……」
確かに、ここを出るとメメは魔族に狙われ続けることになるだろう。
でも、勇者であれば撃退することは容易い筈。
なのにわざわざここに入り、ライロットと契約を結んでいる理由は──
「戦いの渦中に、メメを入れたくなかったんだな」
それ以外、考えられない。
「守れても、自分がいる限りメメから戦いを避けることはできない。そう思ったんだろ?」
「ちょっと抱いただけで、アタシのことを知っているような口ぶりだね」
「ちょっと? 相当セックスしたじゃないか、もう一日そこらの仲じゃない」
「ッ、はぁ~~~~~~」
今までで一番大きなため息が聞こえる。
涼子は腕を組むと、俺を睨んだ後に背中を向けた。
「その通り。そもそもアタシは、ここから出るつもりはないよ」
「どうしても、か?」
「アンタの仲間がどうなろうが知ったこっちゃない。メメは傷つかないし」
「涼子にとっては、そうかもな」
「それに、メメだってアンタのお陰で……もう、一人でも生きていけるでしょ?」
俺がいなくても、魔族が襲いかかってこないならメメは生きていけるだろう。
彼女は逞しい、涼子が考えている以上に。
でも、それはあくまでも涼子の考えていることだ。
「駄目だ、涼子。それじゃあ……俺はメメの願いを叶えてやれないことになる」
「あの子の、願い?」
「涼子は一発、メメにぶん殴られる必要がある。メメは、再会を望んでいるぞ」
「……ケイくんの記憶を見た時、その会話も聞いた、でもそれは駄目」
「自分の側には、必ず戦いがあるから、か?」
「そう、それにメメだけじゃない。陰陽五行説って知ってる?」
「……初めて聞いたけど」
「簡単に言うと強い存在がいると、その対極の存在が現れるって意味。アタシがいる以上、こっちの世界から戦いは消えないんよ」
どうすればいいだろうか。
彼女もメメに合うことを望んでいるが、勇者の称号が邪魔をしているようだ。
夢の中とは言え彼女を抱いた、つまり幸せにする責任がある。
俺にできることは無いのだろうか……涼子も、メメも、幸せにする方法は──あ、そうだ。
「だったらさ、その力が無ければいいんじゃないのか??」
気がつくと、眼の前には女神が立っていた。
ステンドガラスから差し込む光を全身で浴び、純白のウエディングドレスに身を包む涼子。
膨らんだお腹を優しく撫でながら、俺が近づいていくるのを待っている。
そうだ、俺はあの日彼女を孕ませた。
一晩中セックスを続け、快楽に溺れ、貪り尽くしたのだ。
あの後も、何度も何度も身体を重ね合わせている。
時と場所も選ばず、涼子を求め続け、そうして今、教会にタキシード姿で立っていた。
「遅いぞ、ケイくん♡」
「あ、ああ、待たせてしまってごめん。準備に手間取っちゃって」
「ほぉら、早くこっちに来て」
導かれるがままに、真っ赤なカーペットを進んでいく。
大きな十字架の前には神父さんが本を片手に、待っている。
俺達の契約見届人だ。
俺が彼女の隣まで来ると、ドラマで聞いたことのあるような言葉を投げかけてきた。
まずは涼子に対して問いかける。
汝、何時いかなる時も彼のことを愛し、苦難を乗り越え続けるか、と。
その問いに対し「はい」と即答する涼子。
次は俺の番だ、と言わんばかりに視線をこちらに向けてきた。
俺の返事も当然決まっている。
あれだけ激しいセックスをし、愛を囁き、そして孕ませた。
男として決断していなければ、それはただのクズ。
「汝、何時いかなる時も新婦を愛し、共に歩み続けますか?」
はい、と返事をしようとした。
彼女もそれを望み、俺も願っている。
絶対に幸せになる、こんな素晴らしい女性を嫌いになる筈がない。
けれど、言葉を発しようとした瞬間、不可解なことが起こったのだ。
「えッ!?」
「どうしたの、ケイくん?」
俺の顔を不思議そうに覗き込んでくる涼子。
瞬間、視界にノイズが走り髪色が変化する。
ウエディングドレスにも負けない程、キレイな白髪。
瞬きをした瞬間、紫色になり、顔も大人びたものに。
次、瞬きをした時には髪型と身長まで変わった。
赤く短髪の髪の毛をした活発そうな女の子。
その次は青い髪をした優しそうな女の子。
「誰だっけ、彼女たちは……」
「あれ、まさか解けかかってる?」
「解けかかる? ──ッ」
そうして、黒髪で頭の良さそうな女性に。
次々と移り変わっていく知らない美女たち。
どこかのモデルか、いや、もっと親しい人たちで会ったはずだ。
「ねぇ、アタシ……この子と幸せになりたいの、誰にも邪魔されず。ケイくんが決断してくれないと」
「分かってる、分かってるけど……」
違う、何かが変だ。視界が歪み、頭痛が襲いかかってくる。
これから生まれる子どもの為に、しっかりしないといけないのに。
……子ども? あれ……俺は、我が子のように大事にしていた子がいた筈。
そんなわけないのに、でも、心の底が彼女との結婚を否定している。
はいって返事をするだけだ。
涼子のことを一生掛けて幸せにしますって。
彼女だけの為に──だけ。
「う、ぅぅ……違う、『だけ』じゃない、俺はもっと責任を背負って」
「アタシのこと愛してないの? あれだけめちゃくちゃにしたのに?」
「違う、愛している……けど、俺が幸せにしないといけないのは、涼子だけじゃない」
「それは……どういうことなのかな?」
「分からない。でも駄目なんだ……」
「アタシを幸せにしてくれないの?」
こんな情けない姿を見せては駄目だと思い、俺はもう一度彼女の顔を見た。
──その時だった。
白銀の髪の毛は、金色に輝き始めた。
逆光により反射しているのではない。
肌は絹のように白く染まり、ドレスは修道服のような見た目になる。
そうして、その顔はどこか抜けており、でも、誰よりも優しい表情をしていた。
無意識だった、だけど口は確実にその女性の名を呟く。
「……カタリナ」
「誰、その人?」
「カタリナ、カタリナ・カルロッテ……俺が、最も尊敬し感謝し憧れる……女性」
「え?」
刹那、様々な名前が頭を走る。
カーラ、カットル、レック、ライロット、そしてメメ。
さっきまで見ていたのは、彼女たちの幻影だった。
そして、この世界は一体何だ。
知らないことを知っていて、経験したことのないことが記憶にある。
ここは、俺のいる世界じゃない。
「これは、もしかして……涼子、お前のスキルか?」
俺の問いかけに対し、彼女は「はぁ」とため息を返す。
「やれやれ、解けちゃったか、アタシの淫夢」
パチンと指を鳴らした時、教会は崩れ去り真っ白な空間に取り残される。
全て思い出した、というか思考が正常に戻った。
今までの世界と時間は、彼女が作り上げたもの。
その中にずっと沈められていたのだ。
「危ない危ない、危うくお前に淫紋刻まれるところだった」
俺は、化け物を倒すために涼子を淫夢に落とそうとしたんだった。
気が付けば涼子の姿も、出会った時と同じに。
涼子は俺の彼女なんかじゃない、本家本元の勇者。
「淫夢の中で淫夢を見せられるとは、思わなかったな」
「面白いでしょ、アタシの能力」
「……俺の能力じゃ、スキルを見ることすらできないけど」
「まぁ、アタシは特別な存在だからね。名前は『共鏡《スキルカウンター》』とでも言っておこうか」
「俺の淫夢を跳ね返した、と?」
「そう、気持ちよかったでしょ? アタシの身体♡」
そう言って微笑み返されると、胸がドキっと跳ねてしまう。
淫紋を刻まれることはなかったが、俺は彼女にときめいてしまっているようだ。
「ふふ、いいねぇ~その顔、可愛いよ、ケイくん♡」
「ぐッ……流石は勇者様、弄ばれたか」
「勝てるわけ無いでしょ? アタシに」
よくよく考えれば、当然の結果だ。
勇者の功績を考えれば、もっと強い本家本元の淫魔と戦っている筈。
付け焼き刃、それも子ども淫魔の淫夢など効くわけない。
「無謀すぎっしょ、嫌いじゃないけどさ」
「ずっと無謀なことをやり続けてきたからな」
「勇者様には効かなかったってことだね、残念」
だから、今までの行為は無駄だった。
……とは、言えない。
俺は焦りすぎていた気がする。
早く解決しないと、皆を助けることができないって。
時間を掛けたことで、頭が冷えた。
そうだ、そもそも俺は……彼女のことを何も考えていなかったのだ。
「さぁ、次はどーやって勇者様を攻略するつもりなのかなぁ、ケイくん?」
「攻略は……諦める」
「えッ、もー諦めちゃうの!? 意外とあっけなかったなぁ」
「けど……涼子を放っておくわけにはいかなくなった」
「どういうこと?」
「色々と考えたんだ、俺は淫夢に掛けられている中、本気で涼子の幸せを願ってた」
「どれは、アタシがそうなるように仕向けたからねぇ」
「でも、それで少しだけ見えたことがある」
「見えたこと?」
「涼子、本当は極々普通の、平和な世界で……メメと生きたいんじゃないのか?」
俺の問いかけに、飄々としていた涼子の眉間にシワが寄る。
やっぱりそうだ、あの世界は俺の願いだけじゃない。
涼子自身の幸せも、混ざり合っている。
「当たり前でしょ、娘と一緒に暮らしたくない親がどこにいるってんのよ」
「でも、じゃあどうしてあんな淫夢を俺に見せた?」
「それは自分の意思ではここから出ることができないからに──」
「他にも違和感がある。それだけの力があるなら、自力でメメを守ることもできるはずだ」
「……」
確かに、ここを出るとメメは魔族に狙われ続けることになるだろう。
でも、勇者であれば撃退することは容易い筈。
なのにわざわざここに入り、ライロットと契約を結んでいる理由は──
「戦いの渦中に、メメを入れたくなかったんだな」
それ以外、考えられない。
「守れても、自分がいる限りメメから戦いを避けることはできない。そう思ったんだろ?」
「ちょっと抱いただけで、アタシのことを知っているような口ぶりだね」
「ちょっと? 相当セックスしたじゃないか、もう一日そこらの仲じゃない」
「ッ、はぁ~~~~~~」
今までで一番大きなため息が聞こえる。
涼子は腕を組むと、俺を睨んだ後に背中を向けた。
「その通り。そもそもアタシは、ここから出るつもりはないよ」
「どうしても、か?」
「アンタの仲間がどうなろうが知ったこっちゃない。メメは傷つかないし」
「涼子にとっては、そうかもな」
「それに、メメだってアンタのお陰で……もう、一人でも生きていけるでしょ?」
俺がいなくても、魔族が襲いかかってこないならメメは生きていけるだろう。
彼女は逞しい、涼子が考えている以上に。
でも、それはあくまでも涼子の考えていることだ。
「駄目だ、涼子。それじゃあ……俺はメメの願いを叶えてやれないことになる」
「あの子の、願い?」
「涼子は一発、メメにぶん殴られる必要がある。メメは、再会を望んでいるぞ」
「……ケイくんの記憶を見た時、その会話も聞いた、でもそれは駄目」
「自分の側には、必ず戦いがあるから、か?」
「そう、それにメメだけじゃない。陰陽五行説って知ってる?」
「……初めて聞いたけど」
「簡単に言うと強い存在がいると、その対極の存在が現れるって意味。アタシがいる以上、こっちの世界から戦いは消えないんよ」
どうすればいいだろうか。
彼女もメメに合うことを望んでいるが、勇者の称号が邪魔をしているようだ。
夢の中とは言え彼女を抱いた、つまり幸せにする責任がある。
俺にできることは無いのだろうか……涼子も、メメも、幸せにする方法は──あ、そうだ。
「だったらさ、その力が無ければいいんじゃないのか??」
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