7 / 7
代償3
しおりを挟む
お義兄様の大きな手に顎を掴まれ、口づけから逃れる事が出来ない。それどころか、身動ぎするたびに肌襦袢は開けていく。
「――っんん!!」
右手は縛られ、その上左手首はベッドに押し付けられ、組み敷かれている私に逃げ道なんてなかった。
口内を蹂躙され続けるこの行為は、愛する人とする物なんじゃないの……?
お母様に似た顔立ちの私を、お母様だと思って口づけているのだとしたら、あまりにも酷い……。
少し唇が離れた時、私は大きく息を吸った。
「鼻で息を吸え」
「……もう……止めて」
目を閉じると、涙が出て来た。
お義兄様に少しでも優しさが残っていると思いたい。
「お母様と私は似ていても別人です……」
「的が外れてるな。そう言えば、俺が止めると思ったか?」
「お義兄様は――っ!?」
私の顎を掴んでいた手が這うように下りてきて、肌襦袢の上から胸を撫でられた。
「やめ……」
今、お義兄様が私に求めているものが世継ぎでないなら、こんな事をするのはおかしい!!
「――あっ」
長い指先に、カリカリと執拗に乳首を擦られた。恐怖と同時に、何か別の感覚が湧き出てくる。
「まだ、襦袢の上から触っているだけなのに、随分と感度は良さそうだ」
そう言って、強引に私の左手を胸まで持って行って、今までお義兄様が触っていた所に指を押し付けられた。
「乳首が固く立っている、なぜだか解るか?」
そんな事を聞かれても、今まで胸がこんな風になった事はないし、解らない。
「まぁ、口にせずとも、感じるものだ。すぐに解る」
お義兄様の顔が近付いてくる。これ以上、口づけされるのは嫌っ!!
私が顔を背けていていると、首筋から耳まで舌先で舐められ耳朶を喰まれた。
それで終わるのかと思ったら、今度はグチュっと水音がした。
「やっ――っっ」
耳を舐めるなんておかしいっ
「っ……っ」
『嫌だ』と言いたいのに、それとは違う声が出てしまいそうになって、私は必死で堪えた。
その間に、肌襦袢の紐をとかれていたのに気付かなかった。
緩んだ肌襦袢の胸元を大きく広げて、そこをお義兄様がじっと見ている。
「見ないでっ……!!」
恥ずかしい!もう嫌だ!!
出て行くなんて言わなければ良かった。結婚の話なんてしなければ、こんな事にならなかったのに……っ。
左腕で胸を覆って隠す私を見て、お義兄様は笑っている。
「隠す所はそこだけでいいのか?」
「――っんん!!」
右手は縛られ、その上左手首はベッドに押し付けられ、組み敷かれている私に逃げ道なんてなかった。
口内を蹂躙され続けるこの行為は、愛する人とする物なんじゃないの……?
お母様に似た顔立ちの私を、お母様だと思って口づけているのだとしたら、あまりにも酷い……。
少し唇が離れた時、私は大きく息を吸った。
「鼻で息を吸え」
「……もう……止めて」
目を閉じると、涙が出て来た。
お義兄様に少しでも優しさが残っていると思いたい。
「お母様と私は似ていても別人です……」
「的が外れてるな。そう言えば、俺が止めると思ったか?」
「お義兄様は――っ!?」
私の顎を掴んでいた手が這うように下りてきて、肌襦袢の上から胸を撫でられた。
「やめ……」
今、お義兄様が私に求めているものが世継ぎでないなら、こんな事をするのはおかしい!!
「――あっ」
長い指先に、カリカリと執拗に乳首を擦られた。恐怖と同時に、何か別の感覚が湧き出てくる。
「まだ、襦袢の上から触っているだけなのに、随分と感度は良さそうだ」
そう言って、強引に私の左手を胸まで持って行って、今までお義兄様が触っていた所に指を押し付けられた。
「乳首が固く立っている、なぜだか解るか?」
そんな事を聞かれても、今まで胸がこんな風になった事はないし、解らない。
「まぁ、口にせずとも、感じるものだ。すぐに解る」
お義兄様の顔が近付いてくる。これ以上、口づけされるのは嫌っ!!
私が顔を背けていていると、首筋から耳まで舌先で舐められ耳朶を喰まれた。
それで終わるのかと思ったら、今度はグチュっと水音がした。
「やっ――っっ」
耳を舐めるなんておかしいっ
「っ……っ」
『嫌だ』と言いたいのに、それとは違う声が出てしまいそうになって、私は必死で堪えた。
その間に、肌襦袢の紐をとかれていたのに気付かなかった。
緩んだ肌襦袢の胸元を大きく広げて、そこをお義兄様がじっと見ている。
「見ないでっ……!!」
恥ずかしい!もう嫌だ!!
出て行くなんて言わなければ良かった。結婚の話なんてしなければ、こんな事にならなかったのに……っ。
左腕で胸を覆って隠す私を見て、お義兄様は笑っている。
「隠す所はそこだけでいいのか?」
1
お気に入りに追加
10
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

記憶がないなら私は……
しがと
恋愛
ずっと好きでようやく付き合えた彼が記憶を無くしてしまった。しかも私のことだけ。そして彼は以前好きだった女性に私の目の前で抱きついてしまう。もう諦めなければいけない、と彼のことを忘れる決意をしたが……。 *全4話
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。


淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

好きな人がいるならちゃんと言ってよ
しがと
恋愛
高校1年生から好きだった彼に毎日のようにアピールして、2年の夏にようやく交際を始めることができた。それなのに、彼は私ではない女性が好きみたいで……。 彼目線と彼女目線の両方で話が進みます。*全4話
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる