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第五章
プライドと困惑1
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帰りのSHRが終わった途端、まどかが席を立った。
「今日急いでるから帰るね、また明日~」
歌うように行ってまどかはさっさと廊下へと出て行った。
「珍しいな」
思わずつぶやく僕の横で、梓が「デートなんだってさ」と伝えてくれた。
「なるほど」
2人で話していると、佐藤が側にやってきた。
「由紀、日曜にお邪魔するけど、お前その時少しは会える?」
「え?」
僕が返事をする前に梓がなぜか反応した。
「何? 佐藤、由紀んちに行くわけ?」
何故だか梓は不服そうだ。
「まあ、一応彼氏だし?」
「…この面子でその冗談は意味ないと思うけど」
むむ。これは明らかにご機嫌斜めだよな。
「例のカーディガンを取りに来るんだよ」
「そう言う事」
「日曜の予定って、この事だったんだ」
「うん」
「ふうん…」
あー、これは拗ねてますね。そうですよね?
「僕は会えるかどうかは分からないな。友達が来るって言ったら…30分くらいは休憩くれるかもしれないけど…」
「そう…なんだ。由紀のお父さんってホントに厳しいんだな」
「まあね。本当は梓も誘いたいところだけど、会わせてもらえるかどうか分からない状況だからなあ」
暗に梓を蔑ろにしているわけでは無いと伝えておく。彼氏としては当然の配慮だよな。
「…30分でも良いから、その…あたしも由紀の家、行ってもいいかな」
「え?」
「ほら!佐藤について行けば、由紀んちにたどり着けるだろ?」
「んー…」
本当なら僕も、じゃあおいで!と言いたいところではあるんだけど、今回佐藤に来てもらう狙いは、姉さんの恋を応援するためでもあるんだし。僕が梓の相手をしてやれないとしたら、かなり気まずい思いをするんじゃなかろうか。
それに姉さんたちも2人っきりになれないと、進展するものも出来なくなりそうだし…。
「佐藤君、悪いけど梓と2人で話したいことがあるから」
「ああ分かった。じゃな」
「うん、ごめんね」
佐藤には先に行ってもらって、僕は梓に向き直った。
「今日急いでるから帰るね、また明日~」
歌うように行ってまどかはさっさと廊下へと出て行った。
「珍しいな」
思わずつぶやく僕の横で、梓が「デートなんだってさ」と伝えてくれた。
「なるほど」
2人で話していると、佐藤が側にやってきた。
「由紀、日曜にお邪魔するけど、お前その時少しは会える?」
「え?」
僕が返事をする前に梓がなぜか反応した。
「何? 佐藤、由紀んちに行くわけ?」
何故だか梓は不服そうだ。
「まあ、一応彼氏だし?」
「…この面子でその冗談は意味ないと思うけど」
むむ。これは明らかにご機嫌斜めだよな。
「例のカーディガンを取りに来るんだよ」
「そう言う事」
「日曜の予定って、この事だったんだ」
「うん」
「ふうん…」
あー、これは拗ねてますね。そうですよね?
「僕は会えるかどうかは分からないな。友達が来るって言ったら…30分くらいは休憩くれるかもしれないけど…」
「そう…なんだ。由紀のお父さんってホントに厳しいんだな」
「まあね。本当は梓も誘いたいところだけど、会わせてもらえるかどうか分からない状況だからなあ」
暗に梓を蔑ろにしているわけでは無いと伝えておく。彼氏としては当然の配慮だよな。
「…30分でも良いから、その…あたしも由紀の家、行ってもいいかな」
「え?」
「ほら!佐藤について行けば、由紀んちにたどり着けるだろ?」
「んー…」
本当なら僕も、じゃあおいで!と言いたいところではあるんだけど、今回佐藤に来てもらう狙いは、姉さんの恋を応援するためでもあるんだし。僕が梓の相手をしてやれないとしたら、かなり気まずい思いをするんじゃなかろうか。
それに姉さんたちも2人っきりになれないと、進展するものも出来なくなりそうだし…。
「佐藤君、悪いけど梓と2人で話したいことがあるから」
「ああ分かった。じゃな」
「うん、ごめんね」
佐藤には先に行ってもらって、僕は梓に向き直った。
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