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第一章
女って怖い1
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3人でつるむようになって、ひとつ気づいたことがある。どうやら梓は、女子の嫉妬の対象になっているようだ。
―――原因は佐藤大輔。
この佐藤と言う男は、男の僕から見てもかっこいい。
キリッとした顔立ちなんだけど、どことなく甘さもあり、きっと女子なんかその気は無くても佐藤に見つめられれば完落ちしてしまうだろう。
しかも頭も良くてスポーツマンときているから、僕のようなフツメンからすると羨ましいことこの上ない。
そんな佐藤と梓は、家が隣同士のいわゆる幼馴染らしい。親同士も仲が良いらしく、小学校のころまではクリスマスパーティやキャンプや初詣に行ったりなど、家族ぐるみのお付き合いがあったようだ。
だから忌憚なく話が出来て、二人にしか分からない話もあるようだ。
梓にちょっと惹かれている僕としては、佐藤に恋愛感情があるんじゃないかと内心冷や冷やしていたんだけど、話を聞いてみると梓の方はそうでもないらしい。
梓は今は、好きな人はいないとか。それを聞いて僕はホッとしていた。
今は、お昼時間。教室で弁当を食べ終わり、自販機で買ってきたお茶を飲みながらのんびりしている。
「ちょっと、佐藤。アンタ好きな人とかいないの?」
僕らの近くで他の男子と話している佐藤に、まどかが突然声をかけた。佐藤も突然の問いかけにびっくりしたようだった。
「何、突然」
そして、僕の方に視線を向けてなぜか赤くなる。
「?」
「だって、佐藤がちゃんと彼女とか作れば、いろいろと丸く収まる事があるんだもん。ね、由紀ちゃん」と、まどかが僕に顔を向ける。
「あ、うん。確かにそうかも」
僕から見ても梓は、佐藤の周りにいる女の子たちの中では一番親しい間柄に見える。
だから佐藤に振られたり相手にしてもらえない女子が、見えないところで梓に嫌がらせをしてくるんだ。
だけどもし佐藤に彼女が出来たなら、梓はそんなとばっちりを受けずに済むだろう。
僕がまどかに同意して頷くと、佐藤が驚いた顔をして凝視してくる。
…? あれ、何か変な事言ったっけ?
ぽかんとしていると、佐藤の隣に座っている田本が笑いながら佐藤を小突いている。
「おい、佐藤、お前もうちょっと頑張れ…ププッ」
「え?何々?佐藤、好きな人いるの?」
梓とまどかが面白そうに食いついている。
「佐藤に本当に好きな人がいるなら協力するよ。あたしもいい加減、いろいろと鬱陶しいからさ」
「ああ、いや、ありがと。だけど自分で頑張るわ。何か今の所、脈無さそうだし」
佐藤の自信の無さそうな返事に、僕はちょっと驚いた。こんなイケメンに靡かない子もいるんだ…。
誰なんだろ、一体。
まあ、いいか。
僕は僕で、まどかと一緒に梓を守ってあげればいいんだから。
―――原因は佐藤大輔。
この佐藤と言う男は、男の僕から見てもかっこいい。
キリッとした顔立ちなんだけど、どことなく甘さもあり、きっと女子なんかその気は無くても佐藤に見つめられれば完落ちしてしまうだろう。
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そんな佐藤と梓は、家が隣同士のいわゆる幼馴染らしい。親同士も仲が良いらしく、小学校のころまではクリスマスパーティやキャンプや初詣に行ったりなど、家族ぐるみのお付き合いがあったようだ。
だから忌憚なく話が出来て、二人にしか分からない話もあるようだ。
梓にちょっと惹かれている僕としては、佐藤に恋愛感情があるんじゃないかと内心冷や冷やしていたんだけど、話を聞いてみると梓の方はそうでもないらしい。
梓は今は、好きな人はいないとか。それを聞いて僕はホッとしていた。
今は、お昼時間。教室で弁当を食べ終わり、自販機で買ってきたお茶を飲みながらのんびりしている。
「ちょっと、佐藤。アンタ好きな人とかいないの?」
僕らの近くで他の男子と話している佐藤に、まどかが突然声をかけた。佐藤も突然の問いかけにびっくりしたようだった。
「何、突然」
そして、僕の方に視線を向けてなぜか赤くなる。
「?」
「だって、佐藤がちゃんと彼女とか作れば、いろいろと丸く収まる事があるんだもん。ね、由紀ちゃん」と、まどかが僕に顔を向ける。
「あ、うん。確かにそうかも」
僕から見ても梓は、佐藤の周りにいる女の子たちの中では一番親しい間柄に見える。
だから佐藤に振られたり相手にしてもらえない女子が、見えないところで梓に嫌がらせをしてくるんだ。
だけどもし佐藤に彼女が出来たなら、梓はそんなとばっちりを受けずに済むだろう。
僕がまどかに同意して頷くと、佐藤が驚いた顔をして凝視してくる。
…? あれ、何か変な事言ったっけ?
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「おい、佐藤、お前もうちょっと頑張れ…ププッ」
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「ああ、いや、ありがと。だけど自分で頑張るわ。何か今の所、脈無さそうだし」
佐藤の自信の無さそうな返事に、僕はちょっと驚いた。こんなイケメンに靡かない子もいるんだ…。
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まあ、いいか。
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