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僕と社長

僕と社長⑤

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翌朝目が覚めると味噌汁の匂いがして、台所へ行くと亜美さんが朝食を作っていた。

「あ、ユウちゃん起きた?朝ご飯もう少しでできるから先にシャワー浴びといで」

「はい、ありがとうございます」

僕はシャワーを浴びながら昨日の事を思い出してぼ~っとしてしまった。
(夢でも見てたのかな………い、いや確かに現実だ…)

シャワーを浴び終えて脱衣所に出るとブラウスと膝下丈のスカートのスーツが用意されていた。

スーツに着替えてリビングへ行くと朝食が用意されていた。

「あ、ユウちゃんスーツも似合うわね…朝ご飯食べたらメイクしてあげるから食べましょ」

「はい、いただきます」

そして二人で朝食をとった。


「ユウちゃん、今日の予定は?」

「えっと~午前中は開発中の製品のチェックと打ち合わせで午後は来客があります」

「そう……じゃあ一緒に出社しましょう。」

「え?でも社長は先に出ないとマズイんじゃないですか?」

「会社に着くまでは社長じゃなくて、名前で呼ぶって約束でしょ?」

「あっ、すみません。つい……」



「ほらご飯食べた?メイクしてあげるからこっちおいで」

「はい」

そしてドレッサーの前に座ってメイク用のケープを掛けられた。

「今日は私と同じメイクにしちゃおー」

「み、みんなにバレちゃいますよー」

「いいのいいのーもしかして嫌なの?」

「そんなわけ無いじゃないですかー」

「ふーん……」

「な、なんですか……」

「じゃ髪も同じにしようね」

そう言うと亜美さんは僕の髪をまとめはじめアップスタイルにした。

「はい出来た!ほら、同じだよー可愛いよ♪」

「恥ずかしいなぁ」


そして僕は亜美さんと一緒にマンションを出た。


「ねぇねぇ、ユウちゃん、手繋ごっか?」

「は、はい」

駐車場の車まで短い距離だか手を繋いで歩いた。
亜美さんの手は柔らかく亜美さんはニコニコしながら僕の手をしっかり握ってきた。

「なんだかユウちゃんとこうやって歩くの楽しいなぁ♪」

「亜美さん可愛い……」

「ん?」

「あ、な、なんでもないです」

なんだか少女の様な亜美さんがとても可愛く見えた。


そして車に乗り社長の運転で出発した。

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