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僕と社長

社長と僕③

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翌日出勤して美園さんの事を聞いてみた。

すると社長は少し困ったような顔をした。

「うーん、実は大学の後輩なんだけどね。学生時代は凄く仲良かったんだけど卒業してから連絡取ってなかったのよ。」

「へーそうなんですね。」

「でも美容整形外科医になってから再会したんだけど、ちょっと美に対する感覚が極端なのよね……ちょっと変わってるっていうか」

「あぁ、そういう人いますよねー」

「まあ悪い子ではないんだけどね……」

「あはは、大丈夫ですよー」

「そうだといいけどね……」

と不安げに言っていた。

そして仕事を終えた僕は帰宅しようとしていた。

すると美園さんからメッセージが来た。

「先日はありがとうございました、良かったら色々お話したいのでお時間ある時にお食事しませんか?」

(うわ……どしよ……)

返事をする前に社長に相談してみた。

「食事?んーそれくらいなら別にいいんじゃ無いかな。」

「じゃあ、行ってみます」

「ただ飲み過ぎないようにね」

「は、はい……」

「あの子昔からお酒強いから」

「分かりました」

そして週末の仕事後に会うことになった。

そして待ち合わせ場所へ行くと そこには少し派手なスーツ姿で綺麗な美園さんの姿があった。

「すみません、お待たせしてしまいました」

「いえ、大丈夫ですよ♪山名さん私服可愛いー」

「あ、ありがとうございます……美園さんも素敵です♪」

「わーありがと!さっ行きましょうか」

「はい!」

連れて行かれたのは小洒落たレストランだった。

「ここは料理も美味しいですし、ワインも種類豊富ですよ」

「へぇ~楽しみです」

特に変わった所は無く普通に食事を楽しんだ。

そしてワインも進み少し酔ってきた頃だった。

「山名さんてー女の子になりたいんですか?」

(え?)

「い、いや仕事柄なりゆきでこういう感じで仕事と生活してますが……」


「えーだってこんなに可愛くなったのに勿体無くないですか?」

「え、えっとそれはどういう意味でしょうか?」

「私が手術してあげますよ♪」

「え?」

「ちゃんと取るもの取って着けるもの着けたら山名さん超美人になれますよ?」

「ちょ、ちょっと待って下さい!」

「あ、安心してください、うちの病院は手術も一流ですし術後のケアもありますから♪」

「いや、あの……」

困った事にだいぶ酔いが回って適当に答えれば飲みの席だし話が流せると思ってしまった。

「じ、じゃあ全部無料でタイミング合いましたらお願いしちゃおうかなー?」

「あ、言いましたねー私は構いませんよー」

浅はかな発言だった。

そしてその後はは何事も無く帰宅した。
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