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変化
モデル……
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翌日出社すると社長と二階堂さんが真剣そうな顔で話をしていた。
「おはようございます」
「あ、山名君、ちょっとこっち来て、昨日の件だけど……」
「はい」
どうやらmiyaさん主催の大きなファッションショーがあって、その中のヘアカットショーで僕をモデルとして起用したいという申し出があったようだ。
「ええ?!ぼ…わ、私がモデルですか?」
「そうなのよ……もしショーが成功したらサプリメントを大々的に発信してくれるって言うのよね。miyaちゃんの頼みじゃ断れないわ」
「ショーで髪も結構切られちゃうかもしれないし……でももちろん特別ボーナスは出すわよ。」
「わ、わかりました。やってみたいと思います」
「ホント?ありがとー!嬉しいぃ~。じゃあ連絡しとくから明日から準備するみたいだから明日からmiyaちゃんの家に行ってくれる?」
「え?!明日からですか………わ、わかりました」
こうして僕は初めてのファッションモデルに挑戦することになった。
翌日、僕はmiyaさんの自宅へ向かった。
インターフォンを押して待っているとmiyaさんが出てきた。
「あら、よくきたわね。さ、入って」
「お邪魔します……」
リビングへ案内されmiyaさんと二人きりになると早速仕事の話を始めた。
「ショーはデザイナーの服を来て会場の中央までウォーキングして、そこでヘアカットして戻ってきてもらう予定なの」
「えっと……私にできますかね……?」
「大丈夫、やるのよ。あなたならできる」
「はい、頑張ります」
「まずは服を脱いでスタイルを見せて」
「はい……」
僕は下着姿になりmiyaさんのチェックを受けた。
「少しダイエットしたほうがよさそうね、あと胸も小さいわね……ちょっと考えとくわ」
スタイルが理想ではないらしく少しショックだったが、それから毎日miyaさんの家でウォーキングやダイエットのためのトレーニングがはじまった。
食事制限も厳しく朝昼晩全て決められたメニューを食べるように言われた。
「ちゃんと食べないと痩せないからね。野菜スープとか低カロリーのものを食べて、バランス良く食べること」
「はい……」
そしてジョギングやストレッチなどの運動をしていると、1週間くらいで体重が落ちてきた。
「そろそろ本格的にウォーキングの練習しないとね」
「はい」
それから厳しいウォーキングレッスンが始まった。
ヒールを履いてモデルの歩き方を教えてもらったり、とにかく大変だった。
「そうそう、その調子♪目線は真っ直ぐ!」
「はい!」
「うんうん……綺麗になってきたね」
「ありがとうございます……」
「もっと自信を持って堂々と歩いてね。」
「はい!」
そんな日々が続き2ヶ月経った…
「はい、今日はここまでね。だいぶよくなったけど、バストがね……まだ足りないかなぁ……」
「はい……」
「すこし豊胸しない?豊胸って言ってもヒアルロン酸入れるだけだし、時間が経つと体に吸収されて元に戻るのよ」
「いやでも……」
「大丈夫よ、手術ってわけじゃないし。ね?やってみない?」
(これ以上女性化するのは……)
「うーん……」
「お願い!miyaちゃんを助けると思って!」
「あなたの所の社長にも報酬アップするように言っとくから!ね?ね?」
「んん~………はい、わかりました」
「ありがと~♪綺麗になるわよ」
結局押しに負けて豊胸を受けることになった。
数日後、miyaさんの知り合いの美容整形クリニックへ行って簡単な施術を受けることになった。
「こんにちは、山名さんですね。今日はよろしくお願いします」
「あ、はい、こちらこそ……」
院長先生が丁寧に挨拶してくれた。
「じゃあ、こちらの部屋で着替えてください。終わったら声かけて下さい」
「はい……」
バストの脇からヒアルロン酸が注射され僕の胸は少しずつ膨らんでいった。
「はい、終わりましたよ。どうですか?」
「はい、ありがとうございます……こんな感じなんですね」
鏡を見ると今まで何となくあったバストが女性らしい形になっていた。
一日で施術は終わりmiyaさんの自宅へ見せに行った。
「まあ!可愛い!自然で素敵よ、ブラのパットも必要無さそうね」
褒められると自分でもだんだんその気になっていった。
そして準備は整いショーの当日がやってきた。
会場は駅から直通している大きい商業ビルで行なわれる。
ネットでも配信されて若い世代から人気のあるファッションショーらしい。
僕は3時間前に会場入りしてショーの衣装に着替えてメイクも施された。
「うん、いいね。似合ってる」
miyaさんが嬉しそうに言った。
「あ、ありがとうございます……緊張します」
「リラックスよ、練習通りやればいいから」
「はい、頑張ります」
僕の出番は第二部で先に第一部のショーが始まった。
ショーが始まると観客の視線が一斉にモデルに集まった。
舞台裏でもショーの盛り上がりが伝わり緊張感が膨らんできた。
そして大盛況の第一部が終わり第二部が始まった。
出番直前にmiyaさんから声をかけられた。
「練習通り中央まで来たらポーズをとってからこっちに来て」
「はい」
「そのままあなたの髪をカットするからおわったらウォーキングして戻ってポーズして終わりよ、大丈夫よショーを楽しみましょう!」
そして音楽が鳴り僕の出番が来た。
ステージの中央まで練習通りウォーキングすると会場から拍手が起こった。
ウォーキングしながら中央にくるとmiyaさんが笑顔で待っている。
練習通りポーズをとってmiyaさんによるヘアカットがはじまった。
手早く僕の髪をブロッキングしてmiyaさんの手にはバリカンが……
(え?バリカン??)
肝心なヘアカットがどうなるか聞いておらず急に不安になったが、なんとか動揺を隠してる間に僕の襟足はどんどんバリカンで刈られて行く。
ウィーーン!
ザリザリザリ………
バサバサ………
襟足の刈り上げが終るとブロッキングしていた髪をおろし角度のついた前下がりカットをしていった、両サイドで長さの違うアシンメトリーなボブになり、最後に前髪を生え際近くで一直線に切られカットは終わった。
僕はまだ自分の髪がどうなったかわからず、ドキドキしながらウォーキングして会場裏へ戻ると会場はざわついていた。
「あの子綺麗だったねー!」
「見たことないモデルさんだけど新人さんかしら?」
舞台裏に戻って襟足を触ったらジョリジョリして短く刈られていた……しかし鏡を見る暇もなく最後にmiyaさんとモデル全員で会場に出て挨拶をするため再び会場でウォーキングをして笑顔でお客さん達に挨拶をして無事にショーを終えた。
「おはようございます」
「あ、山名君、ちょっとこっち来て、昨日の件だけど……」
「はい」
どうやらmiyaさん主催の大きなファッションショーがあって、その中のヘアカットショーで僕をモデルとして起用したいという申し出があったようだ。
「ええ?!ぼ…わ、私がモデルですか?」
「そうなのよ……もしショーが成功したらサプリメントを大々的に発信してくれるって言うのよね。miyaちゃんの頼みじゃ断れないわ」
「ショーで髪も結構切られちゃうかもしれないし……でももちろん特別ボーナスは出すわよ。」
「わ、わかりました。やってみたいと思います」
「ホント?ありがとー!嬉しいぃ~。じゃあ連絡しとくから明日から準備するみたいだから明日からmiyaちゃんの家に行ってくれる?」
「え?!明日からですか………わ、わかりました」
こうして僕は初めてのファッションモデルに挑戦することになった。
翌日、僕はmiyaさんの自宅へ向かった。
インターフォンを押して待っているとmiyaさんが出てきた。
「あら、よくきたわね。さ、入って」
「お邪魔します……」
リビングへ案内されmiyaさんと二人きりになると早速仕事の話を始めた。
「ショーはデザイナーの服を来て会場の中央までウォーキングして、そこでヘアカットして戻ってきてもらう予定なの」
「えっと……私にできますかね……?」
「大丈夫、やるのよ。あなたならできる」
「はい、頑張ります」
「まずは服を脱いでスタイルを見せて」
「はい……」
僕は下着姿になりmiyaさんのチェックを受けた。
「少しダイエットしたほうがよさそうね、あと胸も小さいわね……ちょっと考えとくわ」
スタイルが理想ではないらしく少しショックだったが、それから毎日miyaさんの家でウォーキングやダイエットのためのトレーニングがはじまった。
食事制限も厳しく朝昼晩全て決められたメニューを食べるように言われた。
「ちゃんと食べないと痩せないからね。野菜スープとか低カロリーのものを食べて、バランス良く食べること」
「はい……」
そしてジョギングやストレッチなどの運動をしていると、1週間くらいで体重が落ちてきた。
「そろそろ本格的にウォーキングの練習しないとね」
「はい」
それから厳しいウォーキングレッスンが始まった。
ヒールを履いてモデルの歩き方を教えてもらったり、とにかく大変だった。
「そうそう、その調子♪目線は真っ直ぐ!」
「はい!」
「うんうん……綺麗になってきたね」
「ありがとうございます……」
「もっと自信を持って堂々と歩いてね。」
「はい!」
そんな日々が続き2ヶ月経った…
「はい、今日はここまでね。だいぶよくなったけど、バストがね……まだ足りないかなぁ……」
「はい……」
「すこし豊胸しない?豊胸って言ってもヒアルロン酸入れるだけだし、時間が経つと体に吸収されて元に戻るのよ」
「いやでも……」
「大丈夫よ、手術ってわけじゃないし。ね?やってみない?」
(これ以上女性化するのは……)
「うーん……」
「お願い!miyaちゃんを助けると思って!」
「あなたの所の社長にも報酬アップするように言っとくから!ね?ね?」
「んん~………はい、わかりました」
「ありがと~♪綺麗になるわよ」
結局押しに負けて豊胸を受けることになった。
数日後、miyaさんの知り合いの美容整形クリニックへ行って簡単な施術を受けることになった。
「こんにちは、山名さんですね。今日はよろしくお願いします」
「あ、はい、こちらこそ……」
院長先生が丁寧に挨拶してくれた。
「じゃあ、こちらの部屋で着替えてください。終わったら声かけて下さい」
「はい……」
バストの脇からヒアルロン酸が注射され僕の胸は少しずつ膨らんでいった。
「はい、終わりましたよ。どうですか?」
「はい、ありがとうございます……こんな感じなんですね」
鏡を見ると今まで何となくあったバストが女性らしい形になっていた。
一日で施術は終わりmiyaさんの自宅へ見せに行った。
「まあ!可愛い!自然で素敵よ、ブラのパットも必要無さそうね」
褒められると自分でもだんだんその気になっていった。
そして準備は整いショーの当日がやってきた。
会場は駅から直通している大きい商業ビルで行なわれる。
ネットでも配信されて若い世代から人気のあるファッションショーらしい。
僕は3時間前に会場入りしてショーの衣装に着替えてメイクも施された。
「うん、いいね。似合ってる」
miyaさんが嬉しそうに言った。
「あ、ありがとうございます……緊張します」
「リラックスよ、練習通りやればいいから」
「はい、頑張ります」
僕の出番は第二部で先に第一部のショーが始まった。
ショーが始まると観客の視線が一斉にモデルに集まった。
舞台裏でもショーの盛り上がりが伝わり緊張感が膨らんできた。
そして大盛況の第一部が終わり第二部が始まった。
出番直前にmiyaさんから声をかけられた。
「練習通り中央まで来たらポーズをとってからこっちに来て」
「はい」
「そのままあなたの髪をカットするからおわったらウォーキングして戻ってポーズして終わりよ、大丈夫よショーを楽しみましょう!」
そして音楽が鳴り僕の出番が来た。
ステージの中央まで練習通りウォーキングすると会場から拍手が起こった。
ウォーキングしながら中央にくるとmiyaさんが笑顔で待っている。
練習通りポーズをとってmiyaさんによるヘアカットがはじまった。
手早く僕の髪をブロッキングしてmiyaさんの手にはバリカンが……
(え?バリカン??)
肝心なヘアカットがどうなるか聞いておらず急に不安になったが、なんとか動揺を隠してる間に僕の襟足はどんどんバリカンで刈られて行く。
ウィーーン!
ザリザリザリ………
バサバサ………
襟足の刈り上げが終るとブロッキングしていた髪をおろし角度のついた前下がりカットをしていった、両サイドで長さの違うアシンメトリーなボブになり、最後に前髪を生え際近くで一直線に切られカットは終わった。
僕はまだ自分の髪がどうなったかわからず、ドキドキしながらウォーキングして会場裏へ戻ると会場はざわついていた。
「あの子綺麗だったねー!」
「見たことないモデルさんだけど新人さんかしら?」
舞台裏に戻って襟足を触ったらジョリジョリして短く刈られていた……しかし鏡を見る暇もなく最後にmiyaさんとモデル全員で会場に出て挨拶をするため再び会場でウォーキングをして笑顔でお客さん達に挨拶をして無事にショーを終えた。
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