無自覚な

ネオン

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外にて

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僕は思った、後ろを向いてはいけないと。本能がそう言っている。

「何してるって言ったよな、梓。こっち向け。」

前言撤回…。振り返っても返らなくても、命が危ういことは代わりはない。僕は恐る恐る振り返る。そこには義弟の大悟が不機嫌そうな顔でたたずんでいた。

「だ、大ちゃんどうしたの?」

「質問を質問で返すな。俺が聞いてんだ答えろ。」

(大ちゃん怒ってる…僕、何かしたかな?)

僕がおどおどしてると、さっきまで固まっていた晃貴がフォローしてくれた。

「あずが困ってるだろ?おとうとくん。」

「うるせぇ。お前に話してない。」

晃貴は最後の『おとうとくん』をわざとらしくゆっくりと発音していて、大ちゃんは不機嫌そうな顔をさらに歪めていた。

「ご、ごめんね。大ちゃん。何を…ってお弁当を分けていただけだよ。」

僕はそれ以上大ちゃんを怒らせていけないと、慌てて答えた。だけど大ちゃんは凄い剣幕で怒っていた。

「だけか?」

「そ、そうだよ、それ以外になにもしてないよ。」

「なぁ如月弟。当たる相手が違うだろう、妬くなら俺達だろうが。先程も新田が言ってただろ、如月が困ってる。怒鳴り散らすだけなら別のところに行け。」

長政君が冷たく言い放った。大ちゃんが僕たちを睨む。

(大ちゃん。そんなに僕の事が嫌いだったんだ…。)

周りの人達に申し訳ないが僕らがおこした言い合いで、食堂中の空気が凍っていた。

「だから!お前らには話してない。」

大ちゃんは一際大きな声で言い放った。すると僕の腕を掴み引っ張る。

「ど、どこ行くの?うで、痛い…」

「チッ、ここじゃ邪魔なやつらばかり居るからな。」

大ちゃんは舌打ち睨んだが手つきは優しいものに変わっていた。僕は流されそのまま連れていかれそうになるがもう片方の腕がなにかによって掴まれ、前につんのめる形になる。大ちゃんは忌々しそうにこちらを向き、僕も腕を掴んでいる何かに目を向けた。

「梓を何処に連れていく気だ?大悟。」

それは雅樹兄さんだった。いつもの穏やかさは厳しいものになっていた。

「…兄さん。どうしてここに?」

「騒ぎを聞き付けたからね。」

生徒会長だものと得意げに笑った。だけど目は冷ややかであった。

「で、大悟。答えを聞いていない。何があった?」

まぁ、聞かなくても大体は予想がつくけど。と続けていた。

「…」

「答える気もないんだろ。良いさ。だがこれは言っておく、独りよがりは迷惑でしかないぞ。よく考えろ。」

「…あぁ」

「あとは戻れ。みんなにも迷惑をかけたね、悪かった。昼食を続けておくれ。」

雅樹兄さんは大きな声で生徒に呼び掛け、大ちゃんは僕をちらりとみてから食堂を出ていった。

「ごめんね。僕のせいで。」

僕は自分の不甲斐なさに泣きたくなった。3人は何も気にした様子はなく、僕を笑わせてくれた。

「いや、そんなことはない気にするな如月。」

「大悟君の事はいつもの事だろ?」

ご飯まだ残ってるから食べて行ったらと雅樹兄さんに言われ、テーブルへと戻る。

「じゃあ俺はこれで。落ち着いて食べれないだろ?」

「ありがとう兄さん。大ちゃんのためにも今夜は奮発するよ!」

兄さんは離れた席に生徒会の人達と座って昼食を取っていた。2人は残りを食べ出していたが、僕は今さっき起きたことにお腹一杯過ぎてご飯が喉を通らなかった。






















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